Dairy for Paranoid

JUNE 2003

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JANUARY  FEBRUARY  MARCH  APRIL  MAY


03.6.30 Mon.  ジューン・クライシス           7.9 0:23
 ようやく、やっと6月が終わります。なんだかもう体調も、頭の働きも最悪な1カ月間でした。体調の悪さが精神的な部分にも影響して、さんざんさんざん。まさに「6月危機」、ジューン・クライシスでございました。
 梅雨だな、梅雨のせいだな。
 でもまぁ、なんとか持ち直して、盛り返しができたので、よしとする。あっちこっちにご迷惑をおかけしたような気もしますが、気のせいにしておく(笑)。明日から7月。また新たな気分で仕切り直しをいたしましょう(←だから、いつも「懲りない」って言われるんだよ!)。

 本日、最後の素材を受け取りに石神井公園まで出かけました。あるゲームのアニメーション部分の原画です。受け取ったあと、「今、人気の/注目のアニメーター/イラストレーターは誰だ!?」という話題でひとしきり盛り上がりました。ゲームの制作会社にとっても、「旬の絵描きさん」を探して見つけるのはたいへんみたいです。今は第4世代くらいのアニメーターさんが急成長中ですよねえなどと話しながら、何人か名前を挙げたり、挙げられたり。プロモーターさんとのこういう情報交換はけっこう侮れないので、時間が許すかぎり、おしゃべりします。お互いに有益なおつき合いができるのは、いいことです。はい。

 完全に進行から外れてしまっているので、急いで原稿書いて、イラストをスキャンして。こ、これでデザイン入れはすべて完了……のはず。はああ。


 明日からたばこ税が上がるとか。1箱(20本入り)あたり約158円で約16円の増税だそう。たばこ代は1箱250〜280円くらいじゃなかったっけ。約6割が税金なんですねえ。たばこ代も1箱あたり10〜30円値上げされるそうで、なかなかバカにならない値段になってきました。
 この機会に、私のまわりも禁煙にチャレンジする方が増えるようで、うれしいです。てか、いいかげん、喫煙は、吸わない人間にとってはすげぇ迷惑だってことに気づいてくだされ。吸うのなら、吸える環境が整っているところでお願いいたします。

03.6.27 Fri.  進行モード                7.9 0:10
 編集から進行へLet's Change!のタイミングとなりました。
 編集オンリーでいる間はけっこう自分で時間を融通できるのですが、進行が絡んでくると、入稿、色校出校、校了と印刷会社とのやり取りに縛られてしまうので、自分で時間のコントロールができなくなります。

 そんなわけで、まぁ「日記」が止まってる間は、原稿の締切にのたうちまわっているか、進行作業に追われているかと思っていただければ幸いです。

03.6.26 Thu.  寒い                   6.27 6:42
 打ち合せに出かけました。梅雨独特のおんぼりした天気でしたが、雨はまだ降っておらず、そんなに暑いとも思えない日でした。

 会議室へ通されてすぐに「冷房、寒くないですか?」と問われ、冷房の苦手な私は「もう止めていただいてもいいくらいです」と答えました。30分ほど打ち合せをしていたら、相手の方が「ちょっと暑くなりましたね」と席を立たれました。エアコンが作動する音がします。20分ほどすると、今度は別の方が「ちょっと出ます」と言って席を立たれました。天井から聞こえる音から察するに、エアコンのモードが強になった模様です。

 室温がどんどん下がり、テーブルの天板が冷たくなってくるのがわかります。肌に鳥肌が立っているうちはよかったのですが、やがて体温が下がってきます。私、属性は恒温動物なのですが、個性は変温動物なので、寒いと動けなくなります。
 1時間半ほどの打ち合せを終えて屋外に出るころには、アイスキャンデーにでもなったような気分。
 と、所長さんが蕎麦屋の看板を見て曰く、「ソバでも食べるか」。13時からの打ち合せで、お昼を食べずに出かけたので、その提案、大歓迎です。早速お店に入り、冷たい「夏蕎麦メニュー」が並ぶメニューから、「温かいキツネ」を注文しました(笑)。
 すすりながら「生き返ります」と言ったら、「そうだろうね。隣で見てたら、どんどん顔色が悪くなるので心配した」と言われました。そうですか、傍目に見えるほどでしたか……。

 寒暖の感覚は人それぞれなので、暑がっている人に「冷房、もう充分でしょ」とは言いがたく。かといって放置すると自分の具合が悪くなるので、それもご勘弁だし。これからしばらく冷房温度で悩むんだよなあと思いました。事務所ならはおるものを持っていくとか自己防衛できるのですが(ついでに遠慮なく苦情も言うし(笑))。先方での打ち合せなどでは、如何ともしがたいですね。やはりカーディガン持参か?

 そんなところで、夏の訪れが近いことを感じました。


 『諸葛孔明 時の地平線』6巻 諏訪緑(小学館/プチフラワーコミックス)入手。いよいよ、魏、蜀、呉の三国時代の幕開け。その契機となる「赤壁の戦い」です。『三国志』のひとつの大きな山場ですが、随所に諏訪氏の解釈が入って、とても「らしく」描かれていました。
 『玄奘西域記』の玄奘とハザクのような関係は、孔明と士元に引き継がれていくのかな。
 ここのところ『三国志』づいていて、なんだか頭の中が漢字でいっぱいです。そして、中華な名前にほとんど対応できる「ことえり」くんはやっぱり摩訶不思議な存在だと思いました。「内容」を「ない用」とか、「西」を「二し」に変換するような、日本語へたれなくせにさあ。

03.6.25 Wed.  編集後記                 6.27 6:17
 この世に苦手なものが多い私ですが、究極苦手なもののひとつは編集後記です。たった28文字×4行に何を書けばいいのか。いつもいつも悩みます。

 思えば、昔から苦手でした。この「日記」をご覧になればわかるとおり、ネタがあるかぎり、長文はどこまででも書けます。あるいはキャッチやリードやレジュメなど、ある事柄を短く書くというのも可能です。できないのは、私事を短く書くこと。あまりに思いつかないと、なぜ自分のことを雑誌に書かねばならないんや!(ドッカーン)とやつあたり、やさぐれモードに入ります。

 でもね、いろんな雑誌の「編集後記」を読むのは大好きなんですよ。雑誌は奥付から見るとは以前書いたとおりですが、奥付周辺部にはだいたい「編集後記」があります。編集スタッフの私事や、日常生活や仕事へのコメントが書かれているのですが、それをとくとくと読みます。そのお顔を拝見しないかぎり、「編集後記」を読んだからといって、特に編集さんに親しみがわくわけでもないのですが。なんだか楽しくなってしまうのです。
 たった100文字ほどの短い中に、ユーモアやペーソスの効いたものもあって、なかなか文章センスも見えてしまいます。短い中にオチがあるもの。質のよいショートコントのようなもの。そういうのを見つけると、すごく得した気分になります。

 そんな読み方をしているもので、よけいに書けなくなるんですね(苦笑)。生っ粋の関西人、そのうえナニワ人のクォーターなので、オチつけないととか、クスッと唇の端が上がるようなものをとか、いらんことで血が騒ぐのです。挙句に思考停止。まさに自縄自縛。
 特に今やってる雑誌は「必ずこの雑誌にかかわる内容であること」という縛りがあるので、よけいに難しいです。なんだかんだで、結局仕事上の瑣末な事柄のそのまたカケラを書くしかなくて、こんなモノになんの存在価値が?とか思ってしまいます。……たかが編集のつぶやきなんですが。

 ええ、編集後記を書けといわれて、すでに3日が経過。いい加減にしろよ〜。早く書かないと、そのページの担当編集に迷惑をかけてしまうじゃないか!
 無理矢理に脳みそから言葉を絞り出す気分で書きました。サーバ内の奥付ページのテキストにコピペしようとファイルを開きました。……私が一番のりでした(しーん)。みんな、苦手なの?

03.6.24 Tue.  Take Easy!               6.25 6:10
 まぁ、いろいろあるさと思う3連徹め。はっと気づくと、意識が飛んでいるので、実はそこそこ睡眠時間はキープしてるんじゃないかと思われます。
 我ながら、ちょっと妙な記事を書いちゃいました。どんな記事かって? パンツの話が飛び交う記事です(笑)。「パンちら」の極意とか、パンツを美しく描く方法とか。だって、対談の中身がそうなっちゃってたんだもん! たかがパンツ、されどパンツ。男性クリエイター諸氏はたいへんご苦労されているようです。ちなみにR指定ではないです。健全なるパンツのお話(はあと)。


 まぁなんだか失礼なことを言われて、ムッとかしたのですが。この時期、必ず一度は「不快なこと」を書いてるなあ。恒例行事、ディス・シーズンズ・イベントですか?(笑……えない)
 媒体の編集と宣伝プロモーターって、なぜに対等に話ができませんかね。まぁ、「記事にさせていただく」のは私どもで、資料をいただいたり、取材の日程を組んでいただいたり、素材を揃えていただいたり、お手数をおかけいたしますが。でもって、媒体側と制作会社との間に挟まれて、ときにはしんどい立場になるのかもしれませんが。それがお仕事ではないのですか? 違うなら、宣伝プロモーターってそもそも何?
 私のほうも仕事です。趣味で雑誌を作ってるわけではないので、掲載についての企画書を通していただいたときから、それを基準にお願いすることはお願いしていきます。最高到達点をめざして。別に「掲載してやってる」なんて思ってません。「掲載にご協力いただき、ありがとうございます」がニュートラルです。「掲載させていただいてます」とは実は思っていません。卑屈になる必要はない。仕事ですからね。
 どうも個人的な趣味で作っていると解釈されているような気がします。いいえ、世の宣伝プロモーターさん、あなたと同じく「仕事」です。そして、企業として記事掲載の企画書を通していただいた時点で、通した理由がおありだったはず。媒体に掲載するメリットがあったからではないのですか?
 次々出てくるイレギュラー事態には、ちょっと疲れてしまいましたよ。クリエイターの仕事に対して、お互いに立場的な解釈の違いがあるのは当然。電話口で大声出さんでも聞こえとる。そちらの都合で延々遅れ続けている素材について、なぜに一晩中待機して、上がり次第参上さしあげねばならないのか。せめてUPの時間がわかってから、「取りに来い」と言いたまえ。

 こういう次元でイライラさせられるのは、「趣味」を扱う専門誌に限られます。ほかの媒体の仕事ではあまり感じないストレスですね。

 ま、いいです。いつだって、何とかなるものは何とかなったし。何ともならないものは何ともならなかったし。Easy Come, Easy Go! 無性にB'zが聴きたくなって、ただ今ヘビーローテーション中。

03.6.23 Mon.  パニック中                6.24 7:53
 2連徹の朝が明けました。全然眠くないのが怖いわ。日中に墜落睡眠すること、間違いなしって感じぃ? いや、すべて私が悪いので、誰のせいにもできません。ゴールめざして、ひたすらがんばるのみ。

 ここ2週間ほど、どんどん変調を来して、片っ端からはずれて落ちていった歯車が、この2、3日でようやく再び組み上がってきた感じです。ちょっと、ここ何年かでいちばんひどいスランプのブラックホールにどっぷり落ち込んでいたもので。……どうしても吐き気がして触れないものが……。
 強引に向かい合ってからも、元のペースを取り戻すのに随分かかったのですが。昨日、今日あたり徐々に以前の処理スピードに戻ってきた気がします。何が原因だったのかよくわからないのがヤだ。……梅雨か、梅雨のせいか。

 もう1週間、いや、もう3日ほど早く戻ってほしかったよと思いつつ(泣)。

 覚え書き:懸案事項がひとつ解決。気持ちよく仕事ができる「環境」を整えるのも大切です。ふうう。


 潮見知佳の作品が好きです、と某所での話題をまたスライドさせてみる。『獣たちの夜』全6巻(秋田書店/きらら16(セーズ)コミックス)、『KEY JACK』現在3巻まで刊行(秋田書店/きらら16(セーズ)コミックス)、そして『B-EYES』全4巻(白泉社/花とゆめコミックス)。最新作は『ゆららの月』(白泉社/花とゆめコミックス)。
 とにかく出てくる男性がみんなかっこいいのですよ! それもかわいくて、かっこいい。身長がたとえ210cmあろうとも(ん、どこかの兄さんと同じやね。いやいや、こちらはキースくん)。そのうえ、その男たちにはトレンチコートやロングコートといった、ひらひらオプションまでついてくるのです!!
 ひらひら、それは雑文堂のフェチの究極。動物の爪と同じく、私の心を問答無用で鷲づかみ! や、もう肩から微妙に肩甲骨のラインを見せながら落ちる厚手の布の感じ、腰のあたりからわずかに広がる布のたっぷりとした包容感、そして動きに合わせて、あるいは風のいたずらでひらひらとなびく自由な裾! まるで重力の支配を解かれたかのような、鮮やかな翻り! あぁもう想像しただけで、ごっつうたまらん!! もちろん、それだけのラインとひらひらした動きを醸し出すには、まず体型が重要なのです。ただコートを引っかけてりゃ萌えるかっていうと、そうではないのよっ!
 誰でもわかる有名どころでは『マトリックス』ね。あのネオのコートの着こなしだけで、私の『マトリックス』評は完結するのです(笑)。

 そんなひらひらフェチがお薦めするのが、『獣たちの夜』の桜と『B-EYES』のキース。二人のコートの翻し方は絶品でございます。どこかで見かけたら、ぜひチェックされてください。もちろん、ストーリーもたいへん私好みのドラマティックサスペンスでございます。どれくらいドラマチックかというと、……以下、大ネタバレ。桜もキースも一度死んじゃったほど。二人ともゾンビー真っ青の黄泉還りさんです(人間、一応人間)。死のシーンも思わず感動の拳ものですが、その彼らを生き返らせようとする「心」により感動。熱いですよ。

 『KEY JACK』の、この世に開けられない鍵はないという鍵師、秋もイタリア系のスーツが似合ういい男。そして、最新作の『ゆららの月』はおっと、詰め襟学生服だ! 幽霊が見えて、防御もできちゃう霊能?高校生、水の結界の夜行と火の結界の明。それに強力な守護霊に覆われて、除霊までやっちゃう女子高生、ゆららが加わって、めくるめく制服萌えの世界が展開されます(え?)。

 憂き世を離れて、しばしフィクションの世界に旅立つなら、道連れは心も身体も顔も美形なほうがいいやね。そんなわけで、かなり(そうとう)趣味に偏った(間違った)ご紹介でした。いつか、真面目な紹介も書くから、今日は萌えたままで許して(はぁと)。では。

03.6.22 Sun.  壊れ仲間                 6.23 6:52
 修羅場になると機械モノが壊れるのは、もはや宿命ですか、そうですか。「今週のビックリドッキリ壊れメカは〜」(ドラドラドラ〜♪)とか思わず口ずさみたくなるような、お約束。は〜い、今回はFAXちゃんで〜す!! ……自分で言って脱・力。
 うちのは普通紙FAXですが、前々から紙をプリントアウトする際に、巻き込みの歯が緩いという難があったのです。給紙トレイの隙間に手を入れて、1枚、1枚わずかに浮かせて歯に噛ませてやらないと、ローラーが空回りするばかり。そのうえリアカバーも甘いので、下手するとプリントアウト中にパカッとか開いたりします。これがけっこうクセもので、プリントアウト中に開くと、当然印字作業は止まるのですが、そのときにFAXが「この部分はプリントアウトした」とか勝手に解釈して、そのページを途中まで印字したまま、次のページの印字から始めちゃったりするわけです。……白紙の部分はどうしろと? をい。

 そんなわけで、PCソフィアと並ぶ気難し屋さんなのですが。本日は三段階波状攻撃でした。相変わらず空回りするので、手で12枚分を1枚1枚給紙! その間に、テープで止めておいたリアカバーがカパッ!! 印字作業の止まった紙を抜き取れば、失敗して破れた紙片がFAXの内部に残留!!! アイタタタ。狭い溝の中にはまっているらしい紙片を、キリやハサミで突いてみるも、視界不良で紙片の陰すら見えません。取れたのかと思って、印字作業を始めたら、あっさりエラーで止まりやがります。
 とにかく、ちょうどリア部分と排紙部分の真ん中に挟まっているらしい紙片を、突いたり、息を吹き込だりして排紙口まで移動させ、ようやく取り去りました。この間、約30分。FAX機を机の上に乗せているもので、位置や向きを変える度に、そのへんに積んでいたものが床にころころころがり落ち、FAX機界隈に溜まっていたホコリが舞い上がり。あせって無茶をするとよけいに壊してしまいそうで、あせらないよう自己制御するだけでもヘトヘト。蒸し暑さに加えての指先の細かい作業に、汗もじんわり滲んで、ああもう最低。

 不幸中の幸いは、ガタガタ揺さぶっている間もメモリは生きていて、送られたFAXはすべて印字できたってことですか。はああ。

 ちなみにうちのメカグループは、電源入れると必ず一度はPCをフリーズさせてしまうスキャナさま、印字しながらインクでおもしろいシミまでプリントしてくれちゃうプリンタさま、CDを入れると、なぜか1曲目が音飛びするか、反応しないかのCDラジカセさま、10chだけタイマー録画ができないビデオさまと、みんなどこかしら欠点あり。これにご機嫌を損ねさせたら被害甚大のPCソフィアさま、電話器オンリーなら優秀なのかもしれないFAXさまが加われば、最強ユニット「ソフィアと愉快な壊れ仲間たち」の完成です!……せんでいい。
 はあ、もう疲れた。がくり。


 某所で紹介しました「角川映画の歴代キャッチコピー」、おもしろいのでこちらにも貼っておきます。「ネバ・ギ・バッ!(NEVER GIVE UP!)」……今夜はその言葉がいやに滲みるぜ。こちらです。

03.6.21 Sat.  WONDER!                6.22 5:47
 よく晴れた1日。帽子なしでは外出する気にもならないくらいの陽気の中、原稿を受け取りに出かけ、素材の受け渡しに出かけしました。
 列車の中も家族連れが多くて。まだ2歳くらいの子が、座席に座るお父さんの膝の上に素足で立って、うごうごしているのはかわいいものです。小さな手をお父さんの首に回したり、肩につかまったり、狭い膝の上であっちこっちと足を置き換えたり、お腹のあたりに足を乗せてよじ登ろうとしたり。ちいーっともじっとしちゃいません。お父さんも大変だ(笑)。私は子ども苦手ですが、関係のないところで見ている分には、微笑ましいと思えます。


 そんなファミリーの姿を見ていて、河あきらの『WONDER!』(双葉社/ジュールコミックス)を思いだしました。
 結婚してるけど、子どもはいらない、お互いに仕事をがんばって、浮気もOK。ただ、同居人として互いに秘密はもたない。そんな「自由な関係」の夫婦が、ある日、夫の姉が残した9歳の子どもを引き取ることに。そのうえ事故だと思われていた義姉の死因は、実は殺人?   
 最初は夫婦二人だったのが、犬のワンダーが居着き、甥を引き取り、そして二人に赤ちゃんも生まれて、ついには5人家族になります。
 母親の死を目撃した子ども、航太が、その犯人をワンダーの助けを借りて突き止めたり。妻、かおりが夫、大洋の不倫?相手にナイフで襲撃されたり。高校生になった航太が、学校でのイジメや公園での幼女傷害事件に巻き込まれたり。なにかしら事件やトラブルがつきまとうファミリーなのですが、読後感がいいんですね。
 我がままで、男性との交際も盛んで、9歳の子どもの前で「冗談じゃないわ! なんで私たちがおしつけられなきゃなんないのよ!!」なんて言っちゃうようなかおりが、でも心の中にちゃんと愛情と思いのこもった言葉をもっているのがステキです。決して「実はできた女性」ではなく、大洋や航太に助けられて、本当の自分、本当に言いたいことに気づいていく。その愛情や言葉に、心を閉ざしていた航太や、すべてに淡白だった大洋が影響されて、人間として成長し変わっていく。読んでいてなんだか前向きに幸せになれるのが、この作品の魅力です。

 万引き高校生をつかまえても、感謝されるどころか、その子の家族や友人たちといったお得意さんを失ったと恨む店長の気持ちが聞こえてくる。うわべは仲よさそうなカップルの、お互いを裏切る気持ちが聞こえてくる。声をかけてくる男性の下心もまるわかり。……人の心の声が聞こえてしまい、人間不信のカトリは、ある日、心の声が聞こえない(というか、歴史年表が延々聞こえてくる)男性に出会う。生まれて初めて出会った「何を考えているのかわからない」人に興味をもち、やがて惹かれていく彼女は、相手が自分をどう思っているのかわからない状態にパニックを起こしながら、それが本来の人と人との関係、そして恋の醍醐味なのだと気づく。『ジャングルナイト』全2巻(講談社/ビーラブコミックス)もお薦めですが、絶版でしょうか。

 そして、河氏の作品の中で私がいちばん好きな『ご町内のミナさん』全11巻(少年画報社/MAY'S BESTSコミックス)。大学時代にデビューを果たし、以来順調に著作を重ねている売れっ子小説家・志真さん。ネズミーランドの近くに独身ながら一戸建てを構える彼女は、持ち回りだからと町内会の役員を押しつけられ、大当惑。町内会の先輩たちは皆さん年期の入った家庭もちで、自由業かつ一人暮らしの志真さんはみそっかす扱い。けれど、町内会の会合、盆踊り、交通指導、火の用心の巡回、餅つきと行事をこなすうちに、今まで見えていなかった町内自治の姿や、ご近所づきあいのおもしろさ、楽しさもわかってきて……。
 美人で毒舌家、同じく売れっ子小説家のかずえちゃんや、担当編集氏、大物作家のほーしょーくんといったお仕事関係者に、火事をきっかけに知り合ったマンガ家アシスタントの新名君と、新名家の個性的な人々も次々に登場して、にぎやかな人間模様が繰り広げられます。
 そして思ったり思われたりが微妙にすれ違う、志真さんと新名君の関係は恋愛にまで行きつけるでしょうか。

 町内会でのこと、また締切に追われる生活や、新名君のマンガ家デビューへの道のりなど、描かれる事件やことがら、そして生活がひじょうにリアル。息の長いマンガ家であり、実際に町内会の活動もされている河氏ならではの作品です。そのうえ、志真さんと新名君のツインボケと、それに突っ込むかずえちゃんを中心とした、お得意のスラップスティク調コメディも全開で、河氏の代表作にあげたい名作。なかなか書店で見かけないのが惜しいです。

03.6.20 Fri.  知識の使い方               6.21 6:15
 本日は浦安の近くでの取材でした。下北沢からだと地下鉄千代田線、東西線を乗り継いで、まさに東京横断。ついでに寝くたれていたら、東西線が快速になっていることに気づかず、ほんとに東陽町からノンストップで浦安駅まで行ってしまいました(笑)。ちょっと早めの電車に乗っていたので、浦安駅から各停で引き返して待ち合せ時間ちょうどって感じだったのですが。
 ……浦安駅からバスで約25分。ネズミーランド、ネズミーシーまでもうひと息。……「ホーンテッドマンション」にはもう一度行ってみたかったかも。

 SFの翻訳や評論などもされている脚本家で、年は私とほぼ同じ、学年で言うと1年先輩という方のインタビューでした。インタビューというと、だいたい監督とか、キャラデザとか、シリーズ構成とか、オープニングクレジットに名前が出る方に集中します。昔は、そういう代表クラスの方って10歳以上年上で、お話を聞いても世代の隔世感はいなめないものだったのですが。最近は、まぁ当然のことながら同年代の方が多いのです。出てくる「影響を受けた作品」も、私も見ていましたというモノが多くて、インタビューのはずが、同好の間柄で話しているような生ぬるい雰囲気になったりもします。

 今日お話をうかがった方とは、あまりにも共通点が多くて、ついつい自分と引き比べてしまいました。
 著作物があって、SF的設定や解説が必要になれば、洋画、アニメ問わず、その知識が信頼される「研究者」。積み重ねた知識がそのまま仕事に直結し、他者から一人者と認められているその状態は理想形でしょうに、「まだまだ発展途上」とおっしゃる。まぁね、40歳手前で「ここが最高到達点です」と言われても、それはそれで「どうよ」でしょうが(笑)。
 発展性のないオタク的知識をひけらかすのは、やはりアマチュアの限界で。「知識の使い方」がスマートなところは、やはりプロ。そう、「知識の使い方」にも、アマチュアとプロでは大きな違いがあるということを、再認識した1時間でした。


 「あんた、今、おかしいやろ」夜中の電話で、挨拶もそこそこにいきなり言うヤツ。友人も年期を重ねると遠慮がありません。
 「はあ!?」「あんた、絶対おかしい」「何がよ?」「仕事で忙しい言うわりに、サイトに毎日『日記』を書いてるやろ。それ、おかしい」 私が毎日『日記』書いたら、おかしいですか。そうですか。「忙しいとか言いながら『日記』書いとるのは、やっぱりハタめにはおかしいもん? イタイかな?」「じゃなくて、なんか神経参ってない?」
 あら? あらあらあらぁ。「あー……うん」
 げに恐るべきは、私の生態をよくご存じの友人ですな。まぁ、なんつーか、恐れ入ります。1時間ほどダベってましたが、なんかだいぶすっきりしました。ありがとう。うれしかったよ。

03.6.19 Thu.  夜中のシャワー              6.20 2:05
 ここのところ毎日、隣の家の方は午前1時過ぎにシャワーをお浴びになる。それもどうやらバスルームの窓を開け放しで(窓外の枠に目隠しありなので、見えませんけどね)。
 私も湿気を逃がすためにバスルームの窓を開けているので、よく水音が響きます。夜中のシャワー、こう蒸し暑いと浴びたい気持ちはよくわかるのですが。せめて23時くらいとか、朝5時くらいにしてくれんかね。まあ、丑三つ時の洗濯機とは違って、目くじら立てることでもないんですが。水音が眠りの中に侵入してきて、みごと目覚まし代わりになってます。……私がバスルームの窓を閉めて寝たらいいのか。


 本日は携帯電話鳴りっぱなしでした。なんかケータイが千客万来招きネコに見えた1日。なんだかんだで、今の修羅場が終わっても、6月末までの原稿1本と、7月中旬から2週間で30ページ物の編集&原稿をやるみたいです。9月発行の企画物が1本はほぼ決定、1本は未定で入ってきました。これらについては編集、取材、原稿の実質作業は7月、8月ですね。10月発行の季刊誌は8月から作業開始だし。
 ……このパターンは昨年の11月あたりからの仕事の重なり方によ〜く似てるんですが。
 スケジュール帳が白いのは恐怖なんですよ、ええ確かに。フリーランスですからね。仕事のご依頼いただいてナンボですからね。打ち合せ、取材、原稿締切で、スケジュール帳がどんどん黒くなるのはありがたいことなのです。
 ……暑くて熱い夏になるのでしょうか、もしかして。

 そんなわけで、どこまでマジもののお仕事スケジュールなのか、今はまだ見えないのですが。私になにかご用命ある方は、先にだいたいのスケジュールを言っておいていただいたほうが無難やもしれませぬ。や、ミッション「温泉旅行」とかさ(用命?)。ちなみにお盆は、夏祭りを後目に実家帰省の予定です。

03.6.18 Wed.  なんだかボロボロ             6.19 1:30
 夕べは左右の足の甲が、何度もこむら返りを起こして眠れませんでした。「あ、来るな、来るな、来るな。(ビキ〜ン)あ、来たあっ!!」という気配込みの波状攻撃でぐったり。両足の土踏まずに湿布を貼ったら、やっとおさまりました。
 寝てる間にふくらはぎがこむら返りを起こして、びしっと目が覚めることはわりとよくあるのですが。足の甲、それも両足が何度もというのはちょっとないパターンでした。クセになるとヤだなぁ。

 朝から「視界が白くハレーション起こしてるぅ」なボロボロ気分でいたら、もう少しで打ち合せをすっぽかすところでした。頭の回転が半分止まっているような状態で、「いや、でも、今週アポが入ってないの、月曜日と木曜日だけだったはず。何か入ってたはず」とスケジュール帳を開いて、「あっ!!!」。
 慌てて新宿に向かおうとしたら、小田急線、またダイヤ乱れ。足の調子がおかしいときに走らせないでください〜(自業自得)。

 打ち合せを終えて、事務所に寄って帰宅したら、今度は左手首がクキクキしはじめました。米を洗って炊飯器をセットするころには、手首から親指の付け根にかけて、ビシィと電流が走るように痛みが。またしても湿布のお世話に。
 足はすーっかりよくなったんですけどね。

 いったい何なんだ、なここ2日ほど。水瓶座の健康運、もしかして悪い?
 いや、多分、低気圧のせい、湿気のせい、梅雨のせい。体内の水の循環が狂ってる、そんな感じです。ばたり。

03.6.17 Tue.  添付ファイル               6.18 6:35
 添付ファイルをつけるのをうっかり忘れて、メールを送ってしまうことがよくあります。仕事関係のメールで、5通に1通くらいの確率でやらかしてしまうので、よく「先のメールは削除願います」のフォロー+添付ファイル付メールを送るはめになります。だいたい送信ボタンを押した瞬間に気づくというのが、我ながら何とも。なぜもう一瞬早く気づきませんか>自分。
 えぇ、かなりな迂闊くんなんです、私は!

 先週から待ちに待っていたメールが来ました。喜びいさんで開いたら、「添付ファイルにて回答しております」の本文。でも毎度お馴染みのクリップマークがありません。ためすがめつしてみましたが、やはり添付ファイルなし。30分ほど待ってもフォローのメールが来ないので、電話すると「今、○○は手が離せませんので、後ほど折り返しお電話すると申しております」。いや、折りテル(折り返し電話)はいいですから、「すみませんが、いただきましたメールに添付ファイルがついていませんとご伝言お願いします」。1時間後、無事来ました。

 えぇ、迂闊くんは私だけではないのだとちょっと安心したエピソードでした。


 取材で赤坂に行きました。アフレコ作業後に時間をいただいて、お話をうかがいました。その中で、ちょっと気になるフレーズが。
 「元よりすべての情報を電磁波でキャッチしている意識構造が、宇宙ではより直接的に感じられる。そのため、音などを映像的に『見る』ことのできる人間も出てくるだろう」。
 お聞きしていて、どこかで似たような話を読んだなぁと思ったら、『GetBackers-奪還屋-』でした。いや、宇宙での電磁波についてではないのですが、電磁波を操作することで、脳(認識)をだますことができるという話です。脳の識域と電磁波の関係って、関心をもっている人が多いのですね。
 理論としてはたいへんおもしろく興味深いのですが。それを創作物に持ち込むなら、どこかにリミッターをつけておかないと(あくまで人間の五官に変換される感覚でないといけないとか)、なんでもありになってしまいそうで怖いです。底がなくなる感じです。だって、人間って認識だけで生きてる動物だもん。

 魔術もまた、人間の認識能力をごまかす術。実際には起こっていないことを起こっているように思わせるという点では、電磁波を操作して脳をだますことと同じ「術」であるわけで。そういう解釈の元でなら、蛮ちゃん(邪眼)と銀次くん(電気を操る)の能力はレゾナンスもありえるということは、「IL奪還計画」を読んだときからわかってたけどね。などと『GetBackers裏』を斜め読みしながら思ってみる。

 ついでにどーでもいいことですが。「マガジン」本誌の展開、蛮ちゃんは毒蜂さんに拾われるという可能性はなし? いや、属性「医師」だし(ぼそ)。……そうか、こういうふうに考えだしたとき、パロディ小説って生まれるのか。

03.6.16 Mon.  マイナー萌え同盟             6.17 7:22
 がもしあったら、参加してしまいそうです。昔っから、誰もが認める人気作品の、斜め45度くらいの作品にハマってしまうクセがあります。おかげで「萌え」話がしたくとも、相手がいないという寂し〜いことに。

 でも、インターネットのおかげで、その寂しさは随分解消されましたね。『GetB○ckers』や『金色のガ○シュ!!』は(両作品ともメジャーですが)、ハマったその日からファンサイトを巡回して楽しんでいますし。朝日ソ○ラマ系の作家さんについても、いくつかファンサイトをチェックしていますし。『TWIN S○GNAL』では、サイトを通じてお知り合いもできましたし。
 自分が語らなくても、人様の「萌え」や解釈を読ませていただくのが、うれし!たのし!です。同じ意見だと「あぁ、同志!」と感動しますし、違う意見も「そういう解釈があるのだ」と参考になります。パロディ小説にいたっては、ツボものを見つけると、更新を期待して日参しちゃいます(笑)。

 私が本気でマンガに熱中していた学生時代にインターネットがあったら、ほんとファンサイトとか立ち上げていたかもなぁと思います。『倫敦魔魍街』JETとか、『夢幻紳士』高橋葉介とか、『東京物語』ふくやまけいことか。『倫敦魔魍街』なぞは、ワトソン氏のうなじの話だけでコンテンツ立てられたかも(笑)。いっそ『ナナオの症候群(名探偵テームズ)』速星七生と合わせて、「マンガにみるワトソン像」とか分析しちゃったりして。
 あとはマイ・リスペクト!内田美奈子の一連の作品ですね。『百万人の数学変格活用』、『DAY IN, DAY OUT』……『BOOM TOWN』については、マジメにいつかこのサイトに別コンテンツができるやも。この方がなぜにマイナー道を進まれているのか、わからないようなわかるような。その発想力と描写力に惚れ込んで、サイン色紙をいただいて宝物にしてるってくらいに好きな作家さんなのですが。同好の方はいらっしゃらないかしら。

 偶然がきっかけで、某サイトさまの「掲示板」にてマイナー萌えをつぶやき中。楽しい、ふふふ。

03.6.15 Sun.  爆笑                   6.16 6:15
 タイマー録画のできない『明日のナー○ャ』のために8時20分に起きるつもりが、7時50分に目が覚めたので、TVをつけてみる。なんだかゴルフやってます。おかしい、この時間は『アバレン○ャー』とかいうのがあって、『仮面ライ○ーファイズ』があって、『明日のナー○ャ』じゃなかったっけとか思いながら、タイガー・ウッズの冴えているとはいいがたいプレーを眺めていました。
 あんな超天才プレイヤーでも、ギャラリーの口笛ひとつでガタガタと調子を狂わせてしまうものなんですね。ひとつ失敗しても、次のコースへ行けば、気持ちを切り替えて華麗なショットを飛ばすだろうと思いきや、けっこう最初の間の悪さを引きずりつづけているようす。案外に弱いところのある人なんやなとびっくりしました。ゴルフってそういうものなんでしょうか?
 日曜の朝っぱらからゴルフ中継を観てるなんて、私にあるまじき時間の過ごし方だと思いだしたころ、ようやく『全米オープンゴルフ 3日目』の中継で『ナー○ャ』はないということに気づきました(遅っ)。前日にチェックしておいたら、早起き(え?)しなくてすんだのに。


 先々週からマイブームの『金色のガッシュベル!!』。今週はメチャクチャおもしろかったです。原作でも評判のいいキャンチョメ&フォルゴレ登場の回。や、もうあの「チチをもげ」を実際に楽曲に起こすと聞いたときから、どんな唄になるのか楽しみでしたが! 歌詞のいやらしさをまったく感じさせない、華麗な1曲に仕上がってました(そして耳について離れない。ああっ!)。「無敵フォルゴレ」もなんか荘厳ささえ漂う「応援歌」になってたし! さすがイタ〜リアが誇る俳優、絶世の美男子、鉄のフォルゴレ様です!!
 清麿の呆れっぷり、疲れっぷりも原作以上で、笑った、笑った! 原作も爆笑の回なのですが、アニメでは動き、声、音そして芝居の間の相乗効果でいっそう可笑しい。原作と話の流れは同じながら、アニメならではのアプローチでよりおもしろくなっているのがよかったです。

 ちなみに高嶺清麿の声、『サイボーグ009』の009役の櫻井孝宏で、どうしても島村ジョーがしゃべってる感が抜けません。柔らかないい声で、キャラにもはまってる(中学生の割には深みのある声だ(笑))と思うのですが、あまりに特徴的な声だと前作のイメージがつきまとってしまいますね。
 対してガッシュ役の大谷育江は、私が知ってる彼女の声とまったく違っていて、クレジット見るまでどなたが演じているのかわかりませんでした。すごいわ〜と感嘆。だって、「レッツ、ビギンでございます! お〜ほっほっほっ!!」が、「私はその呪文で強くなれるかの?」(涙)ですもんね。
 先週のゲストキャラ、進一役の飛田展男にもプロの仕事を見せていただきましたが。いや、あの気弱な「ママ……」の進一と『GetBackers』の赤屍さんの声が同じ方だとは……。
 昔も今もプロの声優さんに対する尊敬の念は変わりません。キャラクターに命を吹き込む役割ですものね。


 やはり先々週からチェックしている『アストロボーイ 鉄腕アトム』。こちらは毎週、密度の濃い脚本と作画がすばらしいです。真面目にしっかり作られた、これぞ良作というアニメ。昔の『鉄腕アトム』をご存じの方も、違和感なく楽しめるのではないかと思います。今週の「ロボットサーカス」も、人間の子どもを拾って育てたロボットたちとその子の泣ける話でした。
 たまに他の手塚キャラが混じっていて楽しいです。随分前にたまたま観た回では、七色いんこが出ていたし。手塚アニメならではですね。

 『明日のナー○ャ』、『金色のガッシュベル!!』、『アストロボーイ 鉄腕アトム』、『LAST EX○LE』、『WOLF'S RA○N』、『宇宙のス○ルヴィア』、『ガド・○ード』、『魔探偵ロ○』、『GetBa○kers-奪還屋-』。ようやく出揃ってきた感のある、今期地上波アニメの私的チェック作品です。……多いな。ついでによく録画するの忘れるけどな(だめじゃん)。

03.6.14 Sat.  逆風                   6.15 0:57
 ほ〜らな。まったくもって読みどおりなんだよ、コンチクショウ! 楽あれば苦あり。人生、一寸先は闇。

 いきなり罵倒で始まりましたが、すみません。昨日の幸せ気分はどこへやら。本日はものすごい湿気と頭痛のために、1日バテてました。雨のヤツめ、降るならさっさと降りやがれ! いつまでもグズグズ停滞されっと、よけいに気圧が下がって頭が痛いんじゃ〜。
 「雨の日に頭が痛くなるのは、気のせい」とTVである医師がおっしゃっていました。「低気圧は人間の頭に何の作用も及ぼさない」と。そうかもしれませんが、やはり雨が降る前は頭が痛くなるので、だったらこれは何なんだと思います。年々ひどくなるしさぁ(溜息)。


 だらだら床に懐いていたら、電話が鳴りました。出たら、企画がボツったご連絡。OUCH! この度の雑誌コンテンツでは、全部で8本の企画書を書きました。7本は曲がりなりにも通りましたが、最後の1本が落ちて、7勝1敗。勝率はいいほうですが、やはり考えた挙げ句の企画がボツるのはけっこうダメージがきます。意味もなく企画を立てるわけはないですし。さらに、いろいろな方を巻き込んでいるだけによけいに。
 そんなわけで、何やらかにやらイタい1日でした、マル。

03.6.13 Fri.  Oh! Happy Day             6.15 0:30
 信じられないほどに、物事がうまく運ぶ日があるものです。

 最初は大久保駅を新大久保駅と間違えるポカをやり、慌てて大久保駅に向かったのですが。私には珍しく、けっこう時間の余裕をみていたので、取材時間にはギリギリ間に合いました。さりげに笑いもとれたしな(ふふん)。

 どなたに会うにしても、もう緊張でコチコチになるということはなくなりましたが。やはり取材ともなると、きちんと話していただけるか、気分を害されるようなことをお聞きしてしまわないか、それなりに不安なものです。ご挨拶の一声から、どのあたりがその方のツボなのか探りながら問いかけを重ねていくのは、ナギナタ(剣道でもよし)で「構え!」の型から、相手の隙をうかがいながら、決め手に至るまで打ち込んでいくのに似ています。

 今回はたいへんにプロ意識の高い方で、通りいっぺんの質問には答えていただけない方との認識がありました。なので、自然こちらも相手のツボを早く捉えて、答えやすく話しやすい環境に持ち込もうと、360度厳戒態勢に入ります。その方の表情が綻ぶところ、口調が滑らかになるところ、あるいは言葉を探してつまるところ、がツボ地点。そこに的確な質問を当てはめることができれば、調子の波にのって話がはずみます。
 張りつめた空気を漂わせるのは、かえって相手も緊張させてしまうので、決して緊張感は表には出さないように。心中はどうあれ、態度は泰然自若、悠揚迫らず。いやもう、私にとってインタビュー取材は常に真剣勝負です。もうちょっと気軽くできればいいんですけどね。

 おかげさまで、お別れの挨拶をするまで楽しい取材でした。おまけに読者プレゼント用のスケッチイラストまでいただけて、大満足。もちろん宣伝プロモーターやプロデューサー方々のセッティングのおかげではあったのですが。こんなに緊張が心地よい結果になった取材もざらにあるものではありません。
 大満足の結果は誌面にて公開させていただきます(笑)。


 事務所に帰ったら、ものすごくおいしい(そのうえ値段もごっつい高い)焼肉屋に行く話になりました。いつも売り切れの特上牛塩タンも確保済とのことで、るんたた♪ やはり、そんじょそこらの焼肉屋より一枚も二枚も上です。もう刺身用の部分ばかりが出てくるので、ほどよく火を通して頬張るだけで、とろけるよう。このお店なら、カルビもハラミも存分にいただけるのです。ニンニクでごまかす必要もなく、おいしい味、おいしい匂いしかしませんし(はぁと)。
 そのうえ、おごりでした! うわぁ〜。なんか、こんな幸せな日があっていいのかっていうくらい、天晴れ気分な1日でした。でも、これで気を抜いてはいけません。ここのところ、いろいろあってしんどかったのが、かなり解消されましたけど。たった1日の幸せくらいで油断はしませんぜ!

03.6.12 Thu.  『THE MATRIX』             6.14 0:00
 某方の掲示板で『THE MATRIX』熱が再燃し、いよいよ手に入れる気になって、お馴染みAmazonでDVDを購入。ハリウッドプライスにさらに値引きのバスタープライスで大満足。本日、ペリカンにくわえられて、やってまいりました! ちなみにAmazonは、DVDは郵便受け投函じゃないんですね。ハンコ持って待ってなきゃいけないので、ちょっと不便。
 そして、まだ観てません。この修羅場が終わってからゆっくりね。でも、もしかしたら耐え切れず観てしまうかも。やっぱりあの弾丸をくぐり抜けるシーンとか、地下鉄駅での闘いとか、やられっぱなしだったミスター・スミスに最後に勝利するシーンとか好きなんですよ〜。って、戦いのシーンばっかりかい。
 『RELOADED』は7月まで上映しててくれたら、映画館で観たいんですけど。どーかな?


 明日の取材のために、取り扱い説明書を見ながらMDレコーダーをいじっていたら、録音マイク(別売)がないことを発見。「取材録音用って言ったやん。せめて必要なパーツくらい教えておいてくださいよ」」と、ブツブツあのとき相手してくれた店員に毒づいてみる。生MDを勧めるのは忘れなかったくせに、なぜに録音マイクの必要性に気づきませんか、店員!
 まぁ、オープン録音もできるタイプなので、明日はマイクなしでいくかと諦めつつ、ふと見ると、あの壊れた私物のテープレコーダーが。英国で購入したMADE IN JAPANのSONY WALKMANなのですが、これも取材用に買ったので録音マイクがついておる! 引っぱり出してジャックに差してみたら、ぴったりだし! テストしてみたら、ちゃんと音声拾ってるし!! さすがワールドワイドSONYだ!!! というわけで、これで試してみて問題なければ、よけいなものを買わずにすんで結果オーライ!?

03.6.11 Wed.  紫陽花                  6.12 6:40
 前の公園の額紫陽花がちらほら咲き出しています。梅雨入りの声も聞こえてきました。空から落ちる銀糸を背景に、紫と緑が引き立つ季節になってまいりました。
 雨のあとの風景は、まだ蒸発していない水滴や水たまりがきらきら光って、埃や排気ガスが洗われた緑がつやつやしてくて好きなのですが。降る前は特に頭痛の元なので、梅雨は苦手です。ふうう。


 Words are, of course, the most powerful drug used by mankind.
  -by Rudyard Kipling
 言葉とは、ご存じのとおり、人類が使うもっとも強力な麻薬です。
  -ルドヤード・キップリング

 美辞麗句は人を酔わせ、力強い演説は人を鼓舞し、時には誤った方向にさえ導いてしまう。甘言は人を惑わせ、悪言はときに人を破滅させる。まこと、言葉とは度しがたいものです。
 ただ人から人へ物事を伝える手段であったはずの「言葉」が、なぜこれほどの威力をもってしまったのか、考えると不思議の思いに捕われます。
 神の座に近づこうと建築された「バベルの塔」。人間の傲慢に怒った神は、工事に携わる人間たちの言葉を通じなくさせました。お互いに意思疎通のできなくなった人間には、もはや塔の工事続行は不可能。バベルの塔は建築半ばで放棄されます。
 今も人類全員が同じ言語を操っていたなら、どういう世界になっていたでしょうか。
 ……まぁ、外国語の習得に悩まされることはなかったよね。

 日本語の「言葉を綴る」という言い方が好きです。ただ感情のままに言葉を置くのではなく、ひとつひとつ言葉のもつ意味を考えて選んで配置して文章を作っていく。そんな趣きを感じます。人の感情に心地よい言葉ではなく、脳や感性に心地よい、「魔法使い」ならぬ「言葉使い」が理想です。
 麻薬は人を廃する毒ではありますが、使い方次第で痛みを治める薬にもなります。読むひととき、聞くひととき、現実の痛みを忘れられる。決して自分に酔わせるのではなく、もっと広い世界に連れ出すことによって。そんな「言葉使い」を目指したいものです。

03.6.10 Tue.  最後まで                6.12 6:11
 取材予定の立たなかった件が決まり、これでスケジュール関係はオーバー。あとはこなしていくだけ。次は素材関係のスケジュール確認ですね。特に描き下しイラストのね。

 咳が止まらなくて困ります。風邪の咳ではないようで、いつもは何ともないのに、急に咳き込んで、それがなかなか止まらないという。例えば、寝ようと横になったときとか、原稿を書いているときとか、打ち合せの最中とか。何がきっかけで咳き込みが始まるのか読めないので、常時アメ、水もの携帯状態です。雨が降っているとまだマシなんですけどね。
 別に息ができなくなるほどじゃなし、体力消耗するほど激しいわけでもないのですが。一番の弊害は「うるさい」ってこと。他人の咳って、集中を妨げられるじゃないですか。迷惑をかけているのが申し訳ないので、今週中様子を見てみて、止まらないなら医者行きかな……。

03.6.9 Mon.  MDレコーダー              6.11 5:25
 を買いました。
 今まで、取材には事務所のテープレコーダーを使わせてもらっていたのですが(自分のは壊れた)。いつまでも私一人が占拠しているのもよくないと思い、一念発起して新しいのを買いに行きました。
 軽くて小さいからとICレコーダーを薦められたのですが。以前にICレコーダーに録音したテープ起こしを請け負ったとき、ものすごく使いにくかったので論外。いつかPCに連結するだけで、勝手に音声認識して文字起こししてくれるようになったら考えます。

 微妙な2、3秒の巻き戻しを繰り返すテープ起こしは、アナログなテープレコーダーが一番使い勝手がいいとの認識だったのですが。店員さんに聞いたら、MDレコーダーでも微妙な巻き戻し再生が可能だそうで。取材に使いたい旨を言って、いろいろ説明してもらって、軽くて、録音ボタンが大きくてわかりやすいSONYのMDレコーダーMZ-B10を購入。また周辺のデジタル化が進みました(笑)。
 慣れるまで2、3回はコレとテープレコーダーの併用でいこうと思います。録音、もし失敗したらえらいこっちゃですからね。

 以前に知り合いの方から、音楽を録音したMDをいただいたのですが。これでようやく聞くことができます。う、嬉しい!


 本日は新番組のアフレコ取材。合同取材だったので、雑誌、web情報局、テレビから記者やカメラマンが来ていて盛況でした。先に取材させていただいたマンガ家さんにもお会いできて、絵素材も受け取れたので一挙に仕事が片づきました。こういうステキに物事が運ぶ日もあるのだなぁ。
 アニメを扱う媒体なんて狭いもので、相変わらず昔馴染みに会ってしまうし。合同取材後にお茶したのですが、なんか大人しくなったねぇ(笑)。彼とは寄ると触ると必ず毒舌で応酬する仲(どんな仲や)なんですが、その舌鋒がお互い丸くなったなぁと。まぁ、いつまでもよき悪友でいてください。

03.6.8 Sun.  甘い梅干し                6.9 1:35
 東京の梅干しは、なぜに酸っぱくないのでしょう? ついうっかり「減塩」とか「はちみつ入り」とかを買ってしまい、その甘さに辟易(私は辛党。甘いものがダメ)。以後はできるだけ塩分含有量の多いものを選んでいるのに、それでも甘い。なんてゆーか、梅干しは「きゅっ!」っとくる酸っぱさがいいんスよ! 見ただけで、香りをかいだだけで、唾が出てくるようなのがいいんスよ! 梅酒に漬かっていたような甘い梅は梅干しじゃないやい!!
 これって東京ならではなんでしょうかね。同じスーパーの系列の、関西の店で梅干しを買うとちゃんと酸っぱいのに。本当にナゾだ。

 考えてみれば、卵焼きも甘いんだよな、東京は。京阪神では卵焼きっちゅうと「ダシ巻き」なので、おダシの味なのです。つまり甘くないんです。食文化の違いっておもしろいんですが、我が身に降りかかると「おもしろい」ではすみません。
 今度実家帰ったら、酸っぱい梅干し買い込んできちゃる!


 最近見かけるSAIS○N CARDのCM。あの、フランス語で地名と年号をボソボソつぶやいてるヤツですが。
 1999って、mil neuf cent quatre-vingt-dix-neuf(ミル ナフ-サン キャトル-ヴァン-ディズ-ナフ)と言ってるんです。これは「1000(mil)+900(neuf cent)+4×20(quatre-vingt)+19(dix-neuf)」ってことなんですね。1973なら、mil neuf cent soixante-treize(ミル ナフ-サン ソワサント-トレズ)で「1000(mille)+900(neuf cent)+60(soixante)+13(treize)」。

 最初に習ったときには、フランス人の頭の構造を見てみたいと思いました。そして、今でも思っています(笑)。数的概念が二十進法のお国だからこそ、20フラン、200フラン紙幣が必要になるんですね。
 英国でも1971年まで、貨幣制度は十二進法と二十進法が入り混じったものでした。1ポンドが20シリング、1シリングが12ペンス(ペニー)で、1ポンドは240ペンス。あ〜、ややこしい!
 故・小渕首相が「二千円札」の発行を思い立ったのは、それはひとつのアイデアですが。浸透しなかったのは、ヨーロッパと日本の文化の違いがあるからなのです。


 「掲示板」につきまして、レスを何カ月もしないまま、いきなり仕切りなおしをお願いしたりして、本当に本当に申し訳ございませんでした。これまで書き込んでいただきました方には、伏してお詫び申し上げます。
 今後このようなことがないよう、「掲示板」に「注意書き」扉をつけました。私が「掲示板」のレスに困らないようにという、我がまま以外の何モノでもない超ローカルサジェスチョンです。皆様に守っていただくことは何もございません。今までどおりにお使いくださいませ。

 こんなことで何カ月も考え込んでいた私はバカかもしれないと思いつつ(<いや、バカそのものだろ)。……なんか「掲示板」に扉って嫌だったのです。「誰でも気軽に」がコンセプトだったので。でもこの「掲示板」たら、長いコメント埋められないんですね。それならポップアップ掲示はと考えて、そうするなら「掲示板」をカスタム化しなきゃだし、どうやったらいいかわからないし。で、結果がこれです。お手間をおかけいたします。

 あらためまして、管理人、居ずまいを正してお待ち申し上げます。よしずを巡らせた電脳空間の縁側にて、冷えたお茶と水餅なぞご用意しております。いつでもどうぞ。

03.6.7 Sat.  決意しても                21:25
 前日にはしみじみと「時間を大事にしよう」と思ったわけですが。本日起きたら、17時でした。ほんとうによく眠りますな、自分(呆)。

 自己弁護的に考えてみたのですが。先週、親知らずを抜いてから昨日まで、あんまり寝てなかったような気がしなくもない。ついでに食事もよく忘れていたような気がする。な〜んだ、よく眠れて当然かぁ(をいをいをい)。
 そんなわけで、前向きに納得して、溜めてた「日記」6月分を書いてみました(なんか方向が違う)。今から再び原稿モードに入りますので、「日記」止まるかもしれませんが、ご了承くださいませ。書けないと宣言しても、煮詰まると、気分転換や自分の文章を取り戻すために書いたりしますので、そのときは「あぁ、また逃避してやがる」とあたたかく見守ってやってください。……生あたたかくても可です。


 My rule always was to do the business of the day in the day.
  - By the Duke of Wellington
 私が常に決まりとしていたのは、その日の仕事はその日のうちにするということだ。
  - ウェリントン公爵アーサー・ウェルズリー

 1815年、再起したナポレオン1世を、ベルギーのブリュッセル南方、ワーテルローの戦いで破ったウェリントン公のお言葉です。
 いや、まったくそのとおり。歴史に名を残す方は、行動も言葉もスマートでいらっしゃる。才なき平々凡々な身は、せいぜい「今日の仕事」を「今日プラス半日」くらいで終わらせたいなと思う次第。ダメですか……ダメですね。

03.6.6 Fri.  時間をすっとばす             6.7 20:40
 『時をかける少女』とかあったなぁ〜と思いつつ。朝9時ごろに寝たのは覚えてます。目覚ましは12時にセットしてました。起きたら、16時でした。……今日はまだ平日です。あれ?

 企画書書いたり、まだフィックスしていない取材の日取りについて催促したり、集まりつつある素材のチェックしたり、やることは山のようにあるんですが! ついでに先月末のインタビューと、先日の対談もテープ起こしして、原稿にせにゃならんのですが!! あれ… あれぇ? あれぇぇえええ!?(清麿くん風)
 まぁでもあれですね。すっとばしてしまった時間は取り戻せませんので、前向きに諦めることにしましょう。寄るところに寄って、事務所に行って、24時まで素材チェックして、見本誌送る用意をして、26通も入ってた仕事関係のメールをチェックして、必要なものには返事を書いて。あぁ、よく仕事した(をい)。

 家に帰ったら、ドア口に北沢警察署からのプリントが。「なにかやらかしましたか、私?」なんて思いながら、電灯をつけて読んでみると。「6月4日の午後7時50分ころ、○○で死亡ひき逃げ事故が発生しました。この事故について、何か知っている方は連絡下さい」。添付の地図を見たら、まさに家の近く、というか、スーパーに行くのに通るところ。うわぁ。
 その日のその時間は、原稿書いてました。そんなふうに人それぞれの時間軸を考えると、ときどきやりきれなくなりますね。ある方が事故って苦しいときに、自分は悪態つきながら原稿書いてたんだなとか。世のほとんどの方が一所懸命に仕事しているときに、ヨダレくって寝てましたとか。
 やりきれなかったら、だからどうだってもンですが。時間を大事にして、「すっとばした」感だけはなんとかしたいと思います。あと、人様の立場になって、悪行をあらためるとか。せめて担当さんがヤキモキしているときに、ネットサーフして遊んでたりってことはないように(煮詰まるとついつい……てへ)。

03.6.5 Thu.  続・大ハード               6.7 20:15
 夕べ19時に一発目の見開きのリード、キャプション関係。20時半に二発目の見開きのキャプション関係。21時半に各キャプションにキャッチがほしいと言われて、作って、22時過ぎに再送。午前1時にテープ起こしから本文UP。送って、1時半に本文ダメ出し。3時に改稿した本文を送付、納品。
 本日午前9時に発行元へデザインアップした初校を持ち込むとのことだったのですが、間にあったのかな? とにかくご担当さまにはご苦労さまでした。そして私もご苦労さま。つか、二度とこんなギリギリ作業はしたくないです。せめてリード、本文、キャッチ、キャプション、ひととおり読み返して送るくらいの余裕がほしい。
 ま、「追いつめられたら、これくらいの早さで原稿書けるのね、私」という目安にはなりました。結果論からすれば、今朝までだった締切が7時間ほど早まった程度だったし。


 休む間もなく、次の原稿です。明日までの締切。できれば、明朝、担当の方が出勤されるまでに送っておきたいところ。本文については資料を集めて、こういうことを書こうというところまできているので、あとは書くだけ。

 ……と思いつつ、日中3時間ほど寝てしまいましたよ。その前もイスに座ったまま寝てたみたいだから、結局何時間寝てたんだ?
 そのうえ、本文以外の項目の説明文について、「これは提供されたURLを見ればOK」とタカをくくっていたら、資料が資料にならない(泣)。しかたがないので、項目ごとにサイト検索してアクセス。予想されたとおり、すべて英語。原稿に使う「資料」については、それが英語であろうが仏語であろうが翻訳料などいただきませんが。7件ともなると、ちょっとしんどいかも。
 なんとか仕上げて送りましたが、どうかな?

 でも、これまた私の趣味にベストマッチなテーマだったので、楽しかったです。ルキノ・ヴィスコンティ監督の話とか、ヘミングウェイの『武器よ、さらば』とか、ロカルノの話(『ロミオの青い空』〜♪)とか!
 親知らずのことさえなければ、今週頭に上げたかったんだけど。ギリギリになっちゃって、ちょっとがくり。

03.6.4 Wed.  またまた大ハード!            6.7 19:15
 前日の「日記」に祖母の話をちょこっと書いたので、もうふたつほどエピソードを。
 彼女は自動販売機、自動券売機、銀行の両替機、自動預け払い機の類いが大嫌いでした。駅の自動券売機については、設置当初はあの箱の後ろに人がいると思っていたらしいですが、作業しているのが機械だと知ってから、ものすごく気持ち悪がるように。

 その不信感にも根拠がありまして。まだ銀行の両替機が珍しかったころ、祖母は銀行員の勧めで使ったらしいです。ところが出てきたお金が10円足りない。銀行員に言うと「そんなはずはない」と返され、そうでなくても鉄火肌の祖母は「頭取を呼べ!」と命じたそうです。出てきた頭取に理路整然と(このあたりが、この人の怖いところなのですが)事情を説明し、「絶対、機械に間違いはない」という頭取を説き伏せて、両替機を開けさせたと。で、分解させたら、出てきましたよ、10円玉が。
 ひたすら恐縮して頭を下げる頭取と銀行員に、「機械を盲信するより、まずは顧客を信じろ」と言いおいて、颯爽と銀行を後にしたそうですよ。おばあちゃん……。

 ある日、自動改札機に切符を入れて、そのまま目的地に向かった祖母は、到着駅に切符が着いてないのを見てびっくり。発駅で切符入れたら、着駅に届いてるものだと思ってたらしいです。「その場で取らなあかんかってんね」という祖母に、「うん。機械はあんまり頭ようないから。せいぜい切符に『ここで駅に入りました』という証明を入れるくらいのことしかできんねん」と言うと、大変納得されたごようす。「あぁ、駅員の入れるパッチンの代わりなんやね」「そうそう」。
 
 自動改札機が開発されるまでをまとめた『プロジェクトX』を見せたら、どうコメントしたことでしょう。「そないに朝の駅って混雑するんかいな。切符に穴開けることまで機械にまかせるやなんて、せちがらいことやな」くらいのことは言ったような気がします。

 若いころは「明石小町」と呼ばれた美人さん。5月28日が祥月命日でした。いろいろ思いだすことが多いです。


 で、その孫はというと、いきなり1日繰り上がった原稿締切に悲鳴を上げてます。5日の朝までだった締切が、本日中に変更。外出してたので、その連絡を受けたのは16時。
 いや、ちょっと待って、えぇ〜、なんで〜!!

03.6.3 Tue.  ネタは『三国志』             6.7 18:30
 本日の対談取材、ネタは『三国志』でした。え、雑文堂の独壇場だったでしょって!? いえいえ。取材中に自分の知識をひけらかすのは、「失敗」でござんすよ。あくまで対談の進行役は控えめに控えめに、でございます。いや、辛かったけどね(笑)。

 昔、テープ起こしの仕事を頼まれたとき、ずっと編集者(聞き手)がしゃべりまくってて、取材相手の方が相づちを打っているという珍妙なモノに出くわしたことがありました。延々2時間、それ。辛いですよ〜、こういうテープの起こしは。「フルのテープ起こし」だったのですが、せっかく文章に起こしても、ほとんど誌面にならないのがわかっているので、すっごく無駄なことをしている気分でした。
 これが反面教師になって、取材中はどんなにウズウズしても(笑)、自分の知識は必要以上に持ち出さないことを鉄則にしています。

 ちなみに「フルのテープ起こし」というのは、全会話をほぼ一言一句、テープのとおりに文章化する作業です。対して、記事にする部分だけ選んでテープ起こしをする場合もあります。これは取材者が自分で自分の取材したテープを起こす場合のみにしかできない方法ですけどね。


 『三国志』に最初に興味をもったのは、川本喜八郎の『三國志』の人形がきっかけでした。NHKの『人形劇 三國志』は見たことなかったのですが、何かの特集番組で見た人形に惚れ込んで、「人形展」が関西に来たときに見に行ったりしました。で、当然のことながら物語にも興味がわいて、『三国志演義』、『三国志』を読んだのですね。元より祖母のおかげで「孔明先生=メチャ頭のいい人」という知識はあったので、「そうか、孔明先生ってこんな人か!」とよけいにのめっちゃったという(笑)。

 祖母がよく話に出していたのは、孔明先生と由井正雪。生涯忘れられない社会的事件は、太平洋戦争(これは当然)と三島由紀夫の東京市ヶ谷陸上自衛隊東部方面総監部での割腹自決(1975年)。……なんつーか、おもしろいよ、おばあちゃん。あなたの血が1/4入ってるかと思うと、うれしくなっちゃうよ、ほんと。

 閑話休題。『三国志』を知る前に、中国旅行で成都に行き、武候祠にも詣ったのですが。すっかり『三国志』ファンと化した今だったら、あのとき以上の感動があるだろうなぁと思います。もう一度行きたいです。ええ、あの超辛い四川料理に、2日で4キロ痩せようとも!

03.6.2 Mon.  取材ウィーク!?             6.5 4:20
 本日は、スポーツクラブの取材でした。インストラクターさんが教えてくださる中・高年向きの体操について、1体操につき2カットずつ撮影したあと、それぞれの体操のポイントや注意する点、効用を聞くというかたち。延々3時間以上、部分体操、ストレッチ体操、ツボ押しなどを見て、聞いて、しました。
 ……つ、疲れた。
 こういう取材をするたびに、「やっぱり運動は必要よね」とか「ストレッチくらいはやらなきゃ」とかしみじみ思うのですが。結局やらないか、やっても三日坊主で終わる私は、よくよく運動系じゃないんだなあと思います。今から習慣づけておかないと、後で困るだろうというのもわかってはいるのですが。

 「肩こり=支正」と「足の疲れ=飛陽」、「頭痛=合谷」、「眼精疲労=晴明」のツボを教えてもらったので、有効活用しようと思います。どれも有名な?ツボなので、健康や東洋医術を扱ったサイトで容易に情報を得られると思います。ただ、1カ所のツボ押しは3〜5分、痛みが気持よく感じる程度に押さえてください。押さえすぎは、痛みで身体が緊張して逆効果だそうです。あと、1日15〜20分を限度にすること。やりすぎは気分が悪くなったり、吐き気や頭痛の原因になるそうです。

 明日は対談取材です。はい、取材アーンド原稿ウィークに突入いたしました。

03.6.1 Sun.  麗しの6月、最悪な気分          6.5 3:58
 昨夜は、親知らずを抜いたあとの、むずがゆいような、痛いような、金臭いような、頬が膨張しているような感覚に苛まされ、眠れませんでした。
 かといって、何かをする気力もなく。寝床の中で本を読んでは眠り、また目が醒めて本を読んでは眠りしていました。本の中身はさっぱり頭に入らず。まぁ、眠くなるために読んでいたようなモノだったのですが。

 8時に起きだして、平日に雨がよく降るのですっかりたまった洗濯物を一気洗い。そのあと、冬服と夏服の入れ替えなどをゴソゴソと。
 終日、歯茎の腫れた感じ、首筋が腫れている感じがとれず、グロッキー。


 Life; London; this moment of June.
  -From "Mrs. Dalloway" by Virginia Woolf
 人生、ロンドン、6月のこのひととき。
  -ヴァージニア・ウルフ

 あのダロウェイ夫人でも、ロンドンの6月をすばらしいと感じられたのですね。というわけで、観たいなと思っていた『めぐりあう時間たち』THE HOURS も見逃したっぽい6月です。まだやってるのかな。でも行ってる暇がないので、レンタル決定。
 ニコール・キッドマンが第75回アカデミー賞最優秀主演女優賞を獲得した映画。時代を越え、運命が繋がっていく3人の「ダロウェイ夫人」の物語。興味ある方はこちらへどうぞ。


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