Dairy for Paranoid

JULY 2004

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04.7.30 Fri.  『鋼の錬金術師』を全話観てみる      8.4 4:45
 録画したまま放っておいた『ハガレン』を全話観てみました。はるか第1話に出てきたキャラクターがおりおりに顔を出していると思ったら、実は後半になって「重要人物!?」の疑いが出てきたり。っていうか、ニーナの件もそうだけど、ロゼに至っては「何が起こってこうなったかは、大人の方だけわかってください」ってことなんだな。土曜日18:00の、それも小学生高学年以上の視聴者に向けているもので、それでいいのかという気もしなくもないですが。

 でも「1話のみのゲストキャラだと思っていたら、実は、実は」という展開は、好みの物語構成です。全51話を飽きさせずに視聴させるには、こういう構成方法はベストだと思いますし。思わず以前の話を見返したくなるので、DVDの売り上げにも貢献!ですね(笑)。

 ホムンクルスのもつ「七つの大罪」の名が原作と違った段階で、アニメはアニメとしての別の作品だと認識しました。下手に「原作は……」と考えだすと、矛盾が多すぎるので。そういう点でも、原作では「ラース」(憤怒)の名を「プライド」(傲慢)にしたのはよかったのではと思います。「プライド」の名も合ってますしね、「彼」に。

 で、ストーリーも終盤に入るし、この際、きっちりストーリーも把握しておこうと2日ほどかけて観ていたのですが、録画に失敗した回があるうううう。なんだか水着のお姉ちゃんとかがコメントしてたり、ニュースが入ったりしてる。……番組の放送時間が変わったのか、私が録画時間の設定を間違えたのか……。その話数は飛ばして観るしかないのですが、文字どおり「間」抜けです。はあああ。でもまあ、現在、第42話まで放映されていて(明日、第43話放映)、失敗が2話だけというのは、ある意味、すごいかもしんない。
 抜けは抜けなので、なんの慰めにもなりませんが!

04.7.26 Mon.  衝動買い                 8.4 4:03
 書店に行ったら、ここ3カ月、いろいろ買い逃していたことが判明。『ファサード』11巻 篠原烏童(ウィングスコミックス/新書館)、『諸葛孔明 時の地平線』8巻 諏訪緑(プチフラワーコミックス/小学館)、『ハイスクール・オーラバスター オメガの空葬』若木未生(コバルト文庫/集英社)を購入しました。このあたりの発売日を把握していなかった自分に、ちょっと呆れました。っていうか、「今日はアレの発売日だ!」(わくわく)という情熱が薄れてきてるんですかね。年のせいかな。とほ〜。

 どれも別に私が特筆する必要もないほど、長く続いている作品です。『ファサード』は、相変わらず「不思議な存在」であるファサードがするっと時代に触れて、また次の時代に飛んでいます。『Quantum Leap』といい、この手の作品に弱い私。歴史を変えるほどの力はないけれど、「時代の観察者」であるファサードの視点に触れて時代の人々が、そしてその時代の人々の心に触れてファサードも、少しだけ変わる、少しだけ慰めや希望を得る。そんな物語が大好きです。
 11巻には、19世紀末の英国北部の村で妖精が二人の少女と一緒に写真に撮られた「妖精事件」(さり気なくサー・アーサー・コナン・ドイルもちらちらと)、中世のドラゴンの紋章にまつわる物語、古代ローマの「暴君」ネロの物語に、幕末の池田屋事件に絡む小話が収録されています。『ファサード』にはちょくちょく泣かされるのですが、今回は中世のドラゴンの話にほろっと。
 ちなみに大泣きしたのは、1巻の「その瞳なす空色の」です。トキオ〜。


 書店に行く途中のCDショップで「CD10%OFF」のワゴンを見つけました。見れば、ケミストリィとか、SMAPとか、平井堅とか、ダ・カーポとか、ゴダイゴとか、新旧取り混ぜて、アルバム1枚10%OFF、2枚で15%OFF。こんなに(私でも知っている)有名アーティストのCDでもプライスダウンがあるんだと思いながら、並んだタイトルを見ていると、Dreams Come Trueのベスト版が! 「The Soul」はいわばベスト版で2枚組。「うれしい!たのしい!大好き!」「すき」「未来予想図」「未来予想図II」「時間旅行」などなど、聞きたかった曲が揃っていたので、つい、ついつい買ってしまいました。
 だから、今は衝動買いはやめろとあれほど! 「READY STEADY GO」を何のために我慢したんだ(がっくり)。この世でいちばん信じられないのは自分です。
 「READY STEADY GO」も、親切な方からいただいてしまったんですけどね。うう。

04.7.25 Sun.  江ノ島行                 7.27 0:24
 「TVで江ノ島特集をやっていたんですが、伊勢海老1尾丸ごとの丼とか、焼きたてのサザエのツボ焼きや焼きハマグリにビールを飲んでいるのを見ていたら、食べたくなりました。一緒に行きませんか?」というお誘いを受けて、江ノ島へ行ってまいりました。「この時期の江ノ島って、グルメよりマリンスポーツじゃないのかなあ。変わってるなあ」と密かに思ったのは内緒です(笑)。
 10:00に下北沢で待ち合わせて、新百合ヶ丘で特急に乗り換えようとしたら、満席でした。ガッデム! でも湘南急行に乗って11:24には片瀬江ノ島駅に到着しました。小田急沿線に住んでいると、箱根にも湘南にも行きやすかったりします。それがすごい誘惑で、つい終点まで乗っていたくなるんですよね。温泉〜、海〜(笑)。

 江ノ島といえば湘南、湘南といえばサザン○ールスターズ。風がきつかったので、ウィンドサーフィンには絶好の日和。案の定、列車の中からもうどう見てもサーファー、どう見ても親子連れの海水浴客の方々でいっぱい。その中を、一応リゾート風ファッションながらも、海の家にも、砂浜にも一瞥もくれず、ひたすら江ノ島を目指す二人連れ。頭の中は「伊勢海老丼」「サザエのツボ焼き」「焼きハマグリ」「ビール」がぐるぐるぐる〜♪
 目指すお店に着いて、連れの方はもちろん「伊勢海老丼」。私は、店員さんの「今日はしらすが上がったので、生しらす、釜上げしらすがお薦めです」という言葉に、「釜上げしらすとアジ丼定食」を頼みました。定食には焼きハマグリもついています。それに江ノ島ビール。2004年にできたばかりのご当地ビールで、深くきれいな青いビンに夕日の江ノ島のラベルが「いかにも」な感じです。
 さて、「伊勢海老丼」。残念ながら、大きな1尾の伊勢海老がはみだすほどに乗っているわけではなく、2尾の伊勢海老がほどよくご飯の上に乗っかっていました。……ちょっとまあ、想像していたものよりはこじんまりしていました。もっと豪快なものを想像していましたので(きっと、でかい伊勢海老が上がらなかったのでしょう)。私のほうは、たっぷりしらすにアジの丼はおいしかったものの、量が多くて、ちょっと途中で飽きてしまいました。でも完食(笑)。焼きハマグリも海草の味噌汁もデリシャス!だったのですが、海鮮サラダはドレッシングが甘すぎて今いち。あと、自家製っぽいお漬け物が酸っぱいだけの味だったのが残念でした(実家の親父殿が漬け方を間違えたときにできる漬け物の味にそっくりだったのが、ちょっと笑えました)。

 満腹になって、目的も果たしたし、暑いのでこのまま帰ってもいいね、と言いつつ、江島神社に向かう私たち。エスカーというエスカレーター(まんまやん)があるにも関わらず、クソ暑いのに石段を上がって神社に向かいました。江島神社は弁財天を祀っています。やはり水の側には弁財天がいらっしゃいますね。弁財天は技芸の神様ですから、芸の向上を祈ってみました(って、どの「芸」や?)。
 そのあと、江の島展望灯台に上り、大平洋の波に洗われる岸壁や、強風に煽られて独特の形をしている木々を見渡しました。相模湾や相模平野はもちろん、よく晴れた日には大島、丹沢連峰、富士山も見えるようですが、靄がかかった今日はよく見えませんでした。地上41.75m(海抜101.56m)の展望台から地上まで、外階段を使っておりてみたら、なんとガラス張りでもなんでもない、まぎれもない「外」階段で、直接強風に煽られ、かなり怖かったです。ビュワーと強風が向いからくると息できないわ、階段の脇から地上の景色がまるっと見えるわ。時と場合により高所恐怖症の気が出る私はちょっとドキドキしましたが(高所恐怖症が出ると、腰がへたれて立てなくなるので)、まあ、無事に着地いたしました。
 へたれて動けなくなったのって、はるか過去、明日香の酒舟石の上でなんですね。タワーとか灯台とか外国の教会の尖塔とかはまったく平気なのに、なぜあの上でだけ動けなくなくなったのか、今でもナゾです。

 展望台のある苑のはずれのオープンカフェで、ハーブティーを飲みながらくつろぎました。立地の加減か、心地よい強さの海風が吹き抜けます。はるかに続く蒼い海と砂浜、色とりどりの点が並んでいるようなヨットハーバー。切り立つ崖を上昇気流に乗って飛ぶトビたちのピンと伸びた風きり羽、「ピーロロロロ」と響く鳴き声。和む〜。こんなに和んでいいのかと思うくらい、リゾート気分で和みました。
 たまにはこういう時間の過ごし方もいいですね。

 最後に、龍神伝説の残る江の島岩屋へ。波の侵食が作り出した岩屋は、152mの第一岩屋と112mの第二岩屋があります。昭和46年から平成5年4月まで閉鎖されていたそうです。
 第一岩屋では、ルートの途中でロウソクを渡されます。とっさに「お化け屋敷」のアトラクションが?と思いましたが、いたって真面目な石仏鑑賞の道程でした。「やあね、昨今のアトラクション指向に毒されちゃって」と自分を戒めて、第二岩屋に入れば、奥に鎮座まします龍の人形と稲光、龍の咆哮のアトラクションが!(笑) う〜ん、このアトラクションは必要なのだろうか。岩屋だけで十分、横溝正史ミステリーにあるような洞穴や鍾乳洞の怪しさがあって、別に最後の最後に、アトラクションで現実に引き戻してくれなくても……と思いました。

 岩屋から波打ち寄せる岩棚へ。老若男女が岩棚の上で甲羅干しをしたり、岩と岩の間の淵でシュノーケルをしたり、波が引いたあとの水たまりでカニやフナムシなどを探したりしている中、潮風と波飛沫を浴びながら、仁王立ちしてみました。気分は土佐の浜に立つ竜馬。いや、海を見ているとでっかい気持ちになれますよね。
 ……さあ、これで帰ったら、寝る前に身体と髪を洗って、服も洗濯しないと塩がついてたいへんとか思いながら。ふ、所詮、ロマンだけで生きていけない一般庶民ですわ。

 岩棚から急斜面を階段で上がる途中で、茶店に入って、サザエのツボ焼きと焼きハマグリ、生ビールでひと休み。「ヒューロ、ロ、ロ、ロ」という、おもしろいセミの声を聞きながら、海を見ながら、ぼちぼちと世間話をしたりしました。
  島のあちらこちらでネコが日向ぼっこ(というより、この暑さでは甲羅干しだろう)していたり、そこここの店で「今日はしらすが上がりましたよ。しらす、いかがですか」と声を掛けられたり、「本日はしらす丼」とか書いてあったり。
 うん。なんか「いいなあ」と思いましたよ、江の島。今度また夏に来るなら、水着も持ってきて海水浴したいかな。夕日を見ながらカフェでくつろいで、おいしい魚介に舌鼓を打って。いっそ一泊くらいしてもいいかも。江ノ島、湘南というと、サーファーをはじめとする若人のメッカというイメージで、積極的に行きたいと思うところではなかったのですが、ポイントをつかめば、都心間近のくつろぎ処としていい感じです。


 16:25の列車に乗って、途中、相模大野で乗り換えて下北沢へ。新宿方面に帰る連れの方と別れて、事務所に行きました。打ち合せを終えて帰路につけば、自宅の最寄り駅はお祭りの真っ最中! 去年に続いて、またしてもサンバチームの踊りの列に突っ込んでしまいました。それも外国人のチームの中に! 衣装が衣装ですから、ナイスバディがほとんど肌色状態で眼前に迫ってきます。ふるふるふるえる、谷間くっきりの胸! リズムに合わせてスパンコールの飾りといっしょに振られる腰! ヘソ出しどころか、肋骨の輪郭にウエストラインもくっきり、ハイレグの脚線美もはっきり! 背後には人をはり飛ばしかねないでかい羽飾り。白人、黒人入り乱れての美しい肉体の競演でしたv やはり美しいものを見るのはいいものです。
 地元の「むらさき連」の阿波踊りや、日本人のサンバチームの踊りも、帰る道すがら通り過ぎるのを眺めました。お母さんに抱えられた2歳くらいの女の子が、サンバチームが通過していくのに目を丸くして、たまに手を振ったりしているのが可愛かったです。サンバのメンバーにも手を振り返してもらったり、頬にキスされたりして、ますます目が真ん丸に。子どもの反応って、見てるだけでおもしろいですね。

 家に帰ったら、ぐったりでした。やはり炎天下を歩いた暑気当たりが疲れになったもよう。はっと気がついたら、床に転がって爆睡してました(苦笑)。シャワーを浴びて、今日はもう寝ます〜。

04.7.24 Sat.  「比較」の問題              7.26 23:10
 『鋼の錬金術師 真夏の1時間スペシャル』を観ました。いろいろ忙しかったので、きちんと観たのは3カ月ぶり?くらいなのですが。そうか、そんな話になっちゃってたか〜。
 アニメも原作も、考えれば考えるほど「救いのない話」を想像してしまいます。特にエドとアルは彼らが望むとおり元の身体に戻れるのか、というテーマに関しては、「否」という答えにどうしても行き着いてしまうのですね、私は。まだ原作マンガのほうは、兄弟の成長物語あり、ロイを中心とする軍部の不穏な(というわりにおもしろさが先に立つ)動きあり、ホムンクルスやキメラたちとの関わりもさほど兄弟に深い影響を及ぼしていないようですし、個性的なキャラクターも次々に登場して、「たとえ兄弟が元に戻れなくてもなんとかなるんじゃない」という希望を感じます。

 でもアニメのほうは、イズミとラースの関係や、思いつめたスカーの行動、エドアル兄弟へのスロウスの迫り方、それに軍部のパワーゲームもなまなましくて、観るのがときどき辛いです。物語としてはよく考えて構成されていますし、どうやらアニメ版なりにすべてのナゾは回収されるような気配を感じますので、最終回を迎えたとき、かなり完成度の高い作品として評価されると思いますが。……でも原作マンガの購読者層である小学生、中学生はついてこられてるんでしょうか?

 アニメ版を分析すると、宗教論や戦争論も含めた「思想」の問題に突っ込みそうです。もともと、原作マンガが大きなテーマを背負っていたところに、またいろいろ加わったなあという。1時間スペシャルを見ながら、そんなことをつらつら考えていました。


 本日のお買い物。「FLIX」9月号(ビジネス社)。特集は「読者が選ぶ『いい男』俳優の条件」。「anan特別編集 '04好きな男DELUX」(マガジンハウス)。なんだなんだ、何が起こったんだ〜!? いや、今作業を進めている(私の7月末の帰省を邪魔してくれた)本が、アニメのムック本ながら、版元から「スター誌とか、スター写真集みたいな感じで」という希望が出ているので、「スター誌とはなんぞや?」と。本当は流行の韓国ドラマ系のスター誌を買うつもりだったのですが、なんだかピンと来なかったので、上記の2誌に。
 それでスター誌のノウハウがわかったかというと「?」なのですが、どちらもおもしろくて、読者として楽しく読みました(って、楽しく読んじゃってどうすんだーっ!)。

 以前、NHKの『にんげんドキュメント』で「500分の1秒瞬間を撮る 〜スポーツカメラマンの親子に密着」を観ました。スポーツというフィールドにおいて、その決定的瞬間をカメラに撮る。選手の表情、勝敗を分ける一瞬を、写真という四角形の紙に焼きつける仕事です。現在、日本にはスポーツカメラマンと呼ばれる人が約800人いて、そのうち直接指名を受ける人は50人ほどだそうです。
 番組では、サッカーのワールドカップ予選(対インド戦)を取り上げていましたが、ワールドカップ予選クラスでは1試合でカメラ150台以上、5万枚にも及ぶ写真が撮られているとか。その中で新聞や雑誌などに採用されるのは100枚中1枚にも満たないというのは、まあ納得できるところ。表紙に採用されて、10万円の仕事だそうですよ。

 父は巨匠、息子は新進カメラマンというカメラマン親子が、同じワールドカップの予選を撮影していたのですが。親子とはいえ視点が違いますから、撮影ポジションも別なら、撮るシーンも別です。どの選手に注目するか、どのシーンを押さえるか。両チームの戦歴を検討して、「今日はこういう試合になるだろうから、このポジションならこういうシーンが撮れるはず」という予想をたてて、セッティングします。シャッターを切る速度も別なら、シャッターを押すタイミングも別。
 そうしてできあがった写真は、親と子でまったく違うものでした。

 カメラマンに限らず、どの世界でもその「違い」が重要です。私たち、編集の世界にもあります。例えば、同じ写真を使っても、どういうページ構成をするか、どういうデザインにするか、どういう文体で書くかで、まったく違う記事ができます。そこをコントロールするのが編集の仕事で、編集にとって「個性」を発揮できる部分です。その中でも読者をいい意味で喜ばせ、感嘆させることができるセンスをもっている人が「できる編集者」で、なかなかに険しい道程です。というか、「本当にできる人」は生来、人にはできない発想力と、そのセンスの表現力を才能としてもっていると思います。私みたいにその能力においてずば抜けたところのない者は、リサーチと経験値でなんとか補おうとあがきます。こればっかりは、努力ではどうにもならないんですね。
 さて、「FLIX」と「'04好きな男DELUX」。ネタ的には似たような感じなのですが、ひとつは編集の個性(というか趣味)が立っているタイプ、ひとつはオーソドックスな中にひねりが効いたタイプ。じゃあ、私はどちらを資料にするのかといえば、う〜ん。まだなんだか頭の中でモヤモヤしています。
 結論:スター誌ってむずかしい。


 ところで、NHKの『人間ドキュメント』ってなぜかよく見逃してしまうのですが、たまたま観ると、私には「当たり」のいい番組です。「西陣織 102歳のプロデューサー」「映画 届けます」「ソリーとふたり 〜盲導犬訓練の4週間〜」などなど、どれも深く印象に残るものでした。この番組もまた、ある光景を視点を変えて掘り下げ、表現しようとしている「チャレンジ作品」のひとつではないかと思います。『にんげんドキュメント』のサイトはこちらです。

04.7.23 Fri.  Drinking After Drinking         7.24 5:12
 昨日、事務所に行ったら、『WOLF'S RAIN 川元利浩画集 SEEKING "RAKUEN"』の見本誌が届いていました。遊び紙や片観音のポスター付きで、最初に考えていたよりも豪華な本になりました。特にサントラCDのジャケット案として描かれた、仔キバのラフ画がかわいいです〜v
 間違いなく7月29日の発売日には書店店頭に並んでいます。「絵」というものがもつ力を感じていただければ、幸いです。

 そういえば、『艶 中嶋敦子STYLE』が平積みされているの、見たことなかったんですね。平積みどころか、自宅や事務所近くの本屋では姿さえ見ません。五反田の書店で1冊見たくらいで、新宿の紀伊国屋FORESTにもなく、いったいどこで売られてるんだろうと思っていました。
 昨日、映画を観た帰りに思いついて渋谷のアニ○イトに寄ってみたら、な、なんと『艶』が平積みされているではありませんか!! 平積みは2冊、棚のほうに5冊。売れてるのかな? 売れていてくれるといいなあと思いながら、お店を出ました(<店頭売りされているのを確認したかっただけ。平積みが見られただけで満足。何も買わずに店を出る。ひどい客だな、おい)。
 幸せに浸っていたら、本日お会いした方に「平積みしている書店、ほかにもありましたよ」と教えていただいて、幸福度数さらに倍! 『WOLF'S RAIN 川元利浩画集』も並べて平積みされると嬉しいのですけど、どうでしょう?>書店さま。
 「中嶋敦子原画展」の詳細も決まったようなので、情報ページにリンクしておきます。東京での開催中、一度は伺いたいと思っているのですが。こちらです。


 15:00過ぎに、銀座でYさまと1泊2日で上京されたFさまにお会いしました。ソニービル1Fの「パブ カーディナル」で「アフタヌーンティーでも(ここには、英国式のアフタヌーンティーセットがあるのです。1600円也)」とお誘いしました。席に落ち着いて、メニューを眺めた3人が注文したものは、ビールとカクテル(笑)。いや、もうビールくらい飲み干さないとやってられないくらい蒸し暑かったんですよ。そんなわけで、18:00過ぎまでアニメやゲームの話で盛り上がりました(特に私とYさまが(笑))。16日にもお会いして1日しゃべっていたのに、まださらに話すことがあるという……ちょうど9月発行予定の本について知りたいことがあったので、いろいろ聞かせていただきました。
 Fさまからは、おいしいお菓子をいただいたうえに、『中欧怪奇紀行』田中芳樹&赤城毅(講談社文庫/講談社)をお借りしました。目次に目を通しただけで、もうたまらんですね! 秋には映画『ヴァン・ヘルシング』も来ますしね。2004年下半期は怪奇ミステリーでお楽しみ!になりそうですv


 夜はまた別の方々と飲み会でした。集合時間に見事に遅刻し、あやふやな店名で新宿をウロウロすること20分。ようやく携帯電話で連絡がついて、迎えに来ていただきました(とほほ〜)。
 独立してビジネスユニットを立ち上げようという方と、グッズ関係のデザイナーの方という、まったく異なる業界の方々なので、お話がとても興味深かったです。どの業界も、苦労があるのは共通のようですが(苦笑)。肉や魚を炙りながら、ビール三昧。すでに銀座でエールを2パイント飲んでいたうえに、こちらでも生ビール2杯で、酔っぱらい一丁上がり。何やら怪しい話もしておりましたね。……なぜ「チカン」の話になったのか、その前後左右が記憶にないのですが、妙に盛り上がりました(私だけ?)。

 滅多に会えない方々に次々お会いするという、ちょっと不思議なここ1週間でした。

04.7.22 Thu.  『TROY』観ました            7.23 4:05
 渋谷エルミタージュにて、ギリギリで『TROY』を観てきました。明後日から『キング・アーサー』に変わるんですよね。な、なんだか西欧古典の映画化が流行りなんでしょうか?

 トロイ戦争については文献でしか読んだことがなかったので、映像で登場人物や戦いの様子を見ることができて感激しました! どこの神話もそうですが、登場人物の描写がなくて名前だけなので、私の脳内では名札をつけた「へのへのもへじ」が動いている感じだったのですね。ヘレネなんて「絶世の美女」と描かれていても、「どんな美女なのか」は不明だし。『TROY』のおかげで、私の中でこんがらがっていたトロイ戦争の人間関係や時系列が整理できて、すっきりしました。
 「トロイの木馬」はよく絵画にも描かれているので、大きさとか形の想像はついていたのですが。難攻不落のトロイの城壁がいかほどのものかとか、ギリシア軍とトロイ軍の実際の戦闘の様子とか、一騎討ちの方法とか、火攻めの様子とか、ギリシアとトロイの距離感とか、もやもやと形にならなかったものを、フィクションとはいえ、かなりの考証が入った映像で見ることができて、「ああ、こんな感じだったのか!」と感慨もひとしお。また、映画を観ていて、「ああ、あれはこのシーンだ」「これはこうなって、こうなるんだよね」と、昔に読んだ本の描写を思い出すことも多くて、伝わっている事柄をかなり忠実に再現しているんだなあと思いました。

 なにより衣装がよかったですね。ギリシアの壷絵には、細かいドレープの入ったくるぶしまでの服を着ている男女が描かれていたりするんですが、あれ、実際に人間が着たらどんな姿になるんだろうと思っていたんですよね(とくに男性)。あと、金の冠とか、鎧とか。武器や装飾品の細工の細かさや、機能を熟慮した楯の形などに感心してしまいました。馬車も舟も、まさしく絵に残るとおりに作られていましたし。その考証と再現力には「感嘆」のひと言です。

 以下はちょろっとネタばれ混じりなので、一応隠しておきます。
 ★英雄譚として観たときの「トロイ戦争」はまさしく「アキレウスVSヘクトル」です。この二人が出てきないと、まったく盛り上がりません(笑)。それまではお互いに戦いを楽しむような感じであった二人の関係を決定的に変えるのが、パトロクロスの存在です。パトロクロスがアキレウスの武具をつけて出陣するエピソードは、いわば「トロイ戦争」の中でも「クライマックス3秒前」なので(クライマックスはアキレウスとヘクトルの最後の戦い)、どう描かれているか気になっていたのですが。「なるほど〜」な感じでした。実際のパトロクロスは相当の腕利きですけどね。アキレウス率いる「最強のミュルミドン人部隊」の副司令官を務めていたうえ、アキレウスの武具を着た彼をみんながアキレウスと信じたくらいには強かったのです。

 アキレウスとパトロクロスの絆の深さは並々ならぬものがあって、紀元前500年ごろの酒杯や壷には、「パトロクロスの傷の手当てをするアキレウス」や「パトロクロスの死を悼むアキレウス」の絵が残っています。アキレウスの遺体は荼毘にふされたあと、パトロクロスの灰と一緒に黄金のかめに入れられ、同じ墓に収められました。死後も、二人は共に偉大な英雄たちを祭る島レウケで暮らしていると言われています。
 映画では、パトロクロスをアキレウスより年下の従兄弟に設定したうえ(本当は年上で血縁関係はなし)、戦いをまだ知らない青年のように描き、なぜアキレウスがあんなに怒り、そしてヘクトルが諾々とアキレウスの挑戦を受けたかの理由づけにしていますが。「神話は映画より奇なり」。別に邪な目で見なくても、アキレウスがあんなに怒ったのは、無二の親友であり愛人である人を殺されたからです。
 映画を観ているときにはまったく気づかなかったのですが、映画のテーマは「戦いの化身」であるアキレウスが、プリセウスに愛を感じたときに「人間」になったってことなんですね。だったらまあ、パトロクロスとの云々は邪魔だったんだろうなあと思った次第。パリスとヘレネ、アキレウスとブリセウスの、敵味方のふたつの略奪愛がテーマでありましたか、というのは、映画を観終わったあと、気づきました(笑)。

 アキレウスのブラッド・ピットはすばらしかったですが、私はヘクトルのエリック・バナに3票くらい。プリアモスのピーター・オトゥールはじめ、パリスのオーランド・ブルームもよかったです。考えてみれば、トロイ方のほうが好感度抜群なんですね。
 そして、私的ポイントはオデッセウス。疫病でギリシア軍は退却したと思わせたり、舟の廃材で「木馬」を作らせたり、本当に陰険策士なあなたが大好物ですv トロイ戦争が終わってからギリシアに帰還するまでに10年もかかった彼の、トロイ戦争後の物語が『オデッセイア』。人食い巨人サイクロプスや美しい歌声で船乗りを死に導くサイレーン、魔女キルケが出てきたり、冥界に行ったり、『シンドバッドの冒険』さながらの大冒険譚です。

 そして、トロイ陥落のときにパリスがアイネイアスに「トロイの剣」を渡すのを見て、にんまり。アイネイアスは、アフロディテとトロイ王族アンキセスの間に生まれた息子。トロイを脱出したトロイア人を率いてイタリアへ逃げのびます。そこで苦難の末、トロイア人とラティニ人が合併して作った国の王になります。このあたりは「ローマ神話」にあります。それから何世紀も後に、ロムルスがローマを創建。ユリウス・カエサル(ジュリアス・シーザー)の一族は「アイネイアスの子孫」と称しました。
 あの映画の中でアイネイアスが肩を貸していた人物は、父親のアンキセスです。


 「掲示板」などでお薦めいただいた映画はどれもハズレがなくて、ありがたいかぎりです。私以上に私好みの映画をご存じというのはどういうことだろうと、そのあたり常々不思議なのですが(笑)。『TROY』はとても得した気分になる映画でしたv


 そうして、サイトも三周年を迎えました。だらだらながらですが、ここまで続きましたのも、来てくださいますみなさまのおかげです。ありがとうございます。
 4年目の目標は「早くキリリクなんとかしろよ!」ということで、がんばりたいなと思いつつ。
 よろしければ、これからも末永くおつき合いくださいませ m^_^m。

04.7.21 Wed.  篠原流「香港ロマン・ノワール」      7.23 6:47
 事務所に行ったついでに、本屋に寄って雑誌の立ち読みをしました。2か月に1度くらい、並んでいる雑誌を片っ端から見たくなる発作に見舞われます(めちゃ、本屋さんには迷惑なビョーキや)。

 「Chara(キャラ)8月号」(徳間書店)をパラパラとめくっていたら、「きゃあv」な新連載が! 篠原烏童の「香港ロマン・ノワール」シリーズの新作が登場です!!
 このシリーズ、最初の『Don't Cry 香港』(Charaコミックス/徳間書店)にビビッとキて以来、単行本が出るのを楽しみにしています。特に「ねがえってねがえってねがえる」ワンが好きなので、『殺手 -ヒットマン-』がベスト1。そのワンと、子ども子どもしているのに度胸だけは一人前の組織「新飛虎」のボス・城仔(センヂャイ)、「新飛虎」の実力者でワンとワケありらしい飛(フェイ)という、お気に入り3人が揃っての新作。いきなり、またしてもワンが不穏な動きを見せていて、ドキドキワクワクですv

 「香港ノワール」といわれる一連の映画は『男たちの挽歌』(原題:『英雄本色』A Better tomorrow)など2、3本観たくらいなのですが、篠原氏の「香港ロマン・シリーズ」のおかげで、アニメ版『Gungrave』のブランドンとハリーの関係のツボがよくわかり、『GUNGRAVE -the backyard-』の取材に反映できたという、すっごく個人的にお役立ち本でもあります(笑)。

 このジャンルの物語って、完全に女性を排除してるんですね。暗黒界につきものの、愛人とか娼婦とかが出てくるくらいで、妻や恋人である女性が姿を見せることさえまれです。ましてや男と対等に渡り合う女性なんて出てきません。ハリウッド映画のマフィアものとか、ギャングものには、それなりに存在感のある女性キャラが出てくるんですけどね。
 純粋に男たちのパワーゲームが描かれていて、愛だの、恋だのというドロくさい部分がないのは、見やすいといえば見やすいです。さらに愛だの、恋だのの代わりに、男どうしの友情だの、裏切りだのがてんこもり(笑)。だからこのジャンルをマンガとして創作できるのは、男の色気が描ける人、それも違ったタイプの男たちそれぞれの色気が描き分けられる人に限られると思うのです。
 その点、篠原烏童はハマリです。特にスタイルと手のセクシーさと、そしてきれいな目の表情! ああもうたまらん(ぱったり)。
 ワン曰く「この世が回っていくのに必要な人間」である城仔と飛は、いろいろトラブッても、その存在感は安定しているのですが、「俺たちは違う」というワンは、その変わり身の早さや世渡りのうまささえ危うくて目が離せません。

 「香港ロマン・ノワール」シリーズは、第1作目『Don't Cry 香港』のみ独立した話で、第2作目『傷口 -KIZU-』1巻、2巻と『殺手 -ヒットマン-』は、それぞれ別の物語として完結していますが、登場人物が繋がっています。『傷口 -KIZU-』は飛とその弟・基仔の確執と結末、『殺手 -ヒットマン-』は城仔を狙う暗殺者ダガーと城仔を守ろうとするワンの過去と結末が描かれています。
 そして『暗夜』、新連載! 楽しみなマンガがまたひとつ増えました。

04.7.20 Tue.  雑文堂レベルアップ!?           7.26 22:15
 個人的に「敵」認定しているものが多い私ですが、その最たるものが税務署です。「私に確定申告させる」という時点で「敵」です。それが国民の義務だとか、還付申告で控除もあって結果的には私にとって得になるとわかっていても、「敵」です。だって、まず「数字」が「敵」なんだもん。

 確定申告が過ぎ、還付金振込のお知らせと国民年金と区民・都民税のお知らせが来て、落ち着きを取り戻したところで(国民健康保険料のお知らせが来て、思わず魂が抜ける前)、税務署から「帳簿記帳の指導講習」の案内が来ました。ちょうど忙しい最中で、ついでに人様にお見せできるような帳簿を持っていない私は、かなり長い間渋って放ってました。しかし、その講習を断ることができるのは「税理士などにまかせている方」「青色申告会に入っている方」で、「その他の方」には指導講習を受ける必要がない詳細理由を書く欄があるのです。「に、逃げられない」。観念した私は、5月25日の締切りギリギリに「講習希望」として返事を出したのでした。

 本日は、その講習の日です。東京は39度越えの猛暑で、歩くとむっとした風がむわっと鼻や口に襲いくる状況では、体感温度40度越えだろうという勢い。1週間前の電話で「税理士がお宅へ直接伺って指導することになっているんですが。ちょっと日中は暑いので、17時ごろのお約束にさせてください」と言われたときには、フリーの自分の立場を棚に上げ、「暑いからって、夕方から仕事とはユーガやのう」と思ったものですが。この暑さでは、自宅最寄り駅まで税理士さんを迎えに行く私のほうが死にます。夕方の約束、グッジョブ! さすが数字を扱う人は先見の明がありますね!(なにか「数字を扱える人」にドリーム入ってないか?)。

 朝から掃除をし、あちらこちらにサバンナの蟻塚のごとく盛り上がっていた雑誌の山を片づけ、座るところが必要だろうと家具を動かし、冷たいお茶でも買っておかないととスーパーまで行って、すでに疲れ果てた感満々の17:00。駅まで迎えに行き、お茶を入れ、本年1月からの領収書を綴じたノートと預金通帳を用意して、講習が始まりました。
 まあ、早い話が「二重帳簿」……違った、「複式簿記」を習うということだったのですが。「お小遣い帳」も満足につけたことのない私に、これはすンごい高等技術やと思います。まず無理矢理、「事業主である私」と「生活者である私」にドッペルゲンガーせねばならないんですよ。そして、それぞれにお金の出し入れがあるのは当然ながら、事業主である私が稼いだ金を、生活者である私がカードで生活費を引き出した場合、それは事業主の私が生活者の私に貸したことになり。で、その生活費から資料用の雑誌などを買った場合、その代金は事業主の私が生活者の私から借りたことになるんですよ、奥さん! そう、経理や簿記をご存じの方はおわかりでしょう。「貸借対照表」の理論でございます。いや、そこまでは(なんとか)わかるんだけど、それを帳簿につけるときの項目分けがわからん。貸し、借り、貸し、借り。

 ということで、20:00までいろいろな支出パターンでみっちりと教えていただいたのですが。う、うーん。ひとりで帳簿をつける自信のないこと、このうえなしだ。この頭の悪さは自慢してやってもいいぜ!(するな)

 でもこの「複式簿記」を実戦すると、来年の確定申告時に「青色申告」を認証されて、65万円の控除が受けられるらしいんですよ。「複式簿記」って、絶対に収入/支出をごまかせない簿記法なんですって。「帳簿つけ」と「65万円」……究極の選択。ふ、「敵」のあざ笑う顔が目に見えるようだ。

 来てくださった税理士さんに「12月31日で帳簿を締めたあとの、帳簿と確定申告用紙のチェックまでは、税務署の『帳簿指導』の範囲になってますので、見てあげます。もしわからないことがあったら、電話などで問い合わせていただいてもかまいません」と言っていただき、「だったらまあ、なんとかなるかもしれない」と思いつつ。けっこう税務署って合理的なところなんやなと感心しました。「ごまかせない」帳簿つけをしたら、控除をつける。そのために税務署経費で「帳簿指導」のために税理士を派遣するというのは、「なかなか『敵』もやるな」の心境です。

 ちなみに、この税務署による指導って東京都区内だけなんでしょうか? 英国から明石に戻って以来、一応個人事業主なんですが、初めてだ、こんな指導の案内をもらったの。別に収入金額が100万円でも300万円でも関係なく、すべての収入/支出/財産がわかるよう帳簿をつけてさえいれば、「青色申告」できるそうだし。
 ともかく、雑文堂は生まれて初めて正式な「帳簿つけ」という学習をし、レベルアップしたということで、来年の確定申告が楽しみだなあ(すでに他人事)。


 登録は「文筆業」になっているので、税理士さんから「小説家ですか? それともコラムとか書かれてるんですか?」と聞かれ、「えーと、えーと」とまごまごしていると、「ああ(と、ポンと手を打って)、マンガというかコミック雑誌を作ってらっしゃるんですか?」と言われてびっくり。ええ、なんで? だって、マンガ雑誌の蟻塚は見えないところに隠しておいたし、本棚はすべて埃よけの布がかかって見えないはずのに。「いえ、雑誌のインタビューの仕事などを少々」とお話しましたが。
 そして後日、会った人に「初対面の税理士さんにまでマンガ編集者かって聞かれたのよ〜。私の顔には『マンガ好き』とか『マンガ編集者』とか書いてあるんやろか?」と愚痴ったら、「うん。書いてある」と力いっぱい肯定されました。
 わかった。もういい……。

04.7.15 Thu.  トマトとビール              20:15
 トマトがものすごく食べたくなったので、出かけました。雷がゴロゴロいっててPCつけられないし、PCつけられないと仕事にならないので。それに今週の日曜日みたいに、雷鳴ってる間、ちょっと寝ようと横になって、気づいたら夜だったというのも芸がないので(いや、リッパに芸のような気もするけどな。脱力系の)。

 Aスーパーに行ったら、トマトMサイズ4コで450円。高い! でもスイカのほどよい切り身(切り身?)が150円。う〜む。Bスーパーに行ったら、トマトMサイズ3コで298円。スイカの一口サイズカットが331円。高い!
 結果、Bスーパーでトマト3コ298円也と氷結果汁レモン124円、キリン「豊潤」小ビン250円也を購入(なんで酒に走る!? スイカはどうした!)。
 今、冷やしトマトをつまみに「豊潤」を飲みながら、「日記」を書いてます。うまいよ!

 外出したついでに、『GetBackers-奪還屋-』26巻 綾峰欄人/原作・青樹佑夜(マガジンコミックス/講談社)と「編集会議」8月号(宣伝会議)を購入。
 『GetBackers-奪還屋-』は「アーリーデイズ」が全話収録されるのかと思ったら、途中で切れていてビックリ! そっか、「アーリーデイズ」をまとめるんじゃなかったのか。通常の1.5倍のハバのあるコミックスを想像してました。じゃあ、27巻は途中で「現実編」になるわけなんだね。ふ〜ん。
 やはり週刊誌のザラ紙より、コミックスの紙のほうがきれいに印刷が出るので好きなのですが。いかんせん、画面が小さい。16歳の蛮ちゃん、銀ちゃん、もちっと大きな誌面で、いい紙で見たいな〜なんて思いながら読みました。すでにひととおり、「週刊少年マガジン」で読んでるんですけどねv

 「編集会議」は9月号からリニューアルということで、今月号は連載終了も含めて気合いが入っていました。久しぶりに手に取っちゃったもんなあ(笑)。雑誌編集長300人の紹介や「和田誠と椎名誠の特別対談」「インタビュアーとしての糸井重里に迫るインタビュー」など、私的に読みごたえたっぷり。
 某クリエイター派遣会社が発行している「Director's MAGAZINE」を愛読しているので、アニメ関係以外のクリエイター雑誌はあまり買わないのですが。たまに買うといろいろ勉強になります。気になる日経BPの「日経キャラクターズ!」の編集長の紹介記事もあって、1冊で4度くらい美味しかったです(笑)。


 さて、ビールもなくなったので、このあと晩ごはんを作ることにします。そのあとは17日に入っている、8月発行予定の某画集用のインタビュー取材の下調べと、9月発行の本の作業前作業に戻ります。実は8月、またしても繁忙期らしく、お盆に実家へ帰れない気、満々です。たぶん遊ぶ暇もなさそう。夏コミも行きたい気持ちはあるんですけどね。
 なので、無理矢理7月下旬から8月頭に1週間ほど帰省の予定。邪魔しないでね、お・ね・が・いv


<お知らせ>
 某画集の言い訳を書く前に、つい『TROY』について「掲示板」に書いたことへの言い訳を書いてしまいました。あら? ついでにアキレウスとオディッセウスについてもサルベージしておきました。気になる方は「日記」のJUNEへどうぞ。

04.7.14 Wed.  ハリー・ポッターとウォルター少年     7.15 4:41
 映画のレディースデイを利用して、『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』と『ウォルター少年と、夏の休日』を観てきました。
 以下、ネタバレというほどでもないですが、隠しておきます。

 ★『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』は前2作と比べると、大味になったかなあという印象です。ハリーもロンもハーマイオニーも、もう子どもではなく、ティーンエイジャーなんだねえというところで、前2作にあった「わけがわからない」ことからくるオドロオドロしさが影を潜め、むしろアクション、行動が主体になっていました。やはり前2作と監督が違うということも大きいのでしょうね。
 今作の私のヒットポイントは狼でも犬でもなく、バックビークと「地図」でした。バックビークは、私も乗りたい! ほしい! 人間がおじぎをすると、それを眺めて「よし」と思えば、おじぎを返してくるのですが、その一連の仕種がかわいいのですv 一度気を許せば、その巨大なワシの頭ですりすりしてくるんですよね。か〜わ〜い〜い〜v 処刑される前、巨大カボチャの山の中にうずくまっているさまが、ほんとに落ち込んでますって感じで、もうどこからどこまでもかっこよくてキュートでした。でもヘドウィグと比べたら、私はヘドウィグのほうが好きだけどね! だって、バックピークは、飼うにはデカすぎる(笑)。あのあと、シリウス、どうするんだろうとよけいなお世話を思っちゃいます。

 そしてハリー父が3人の仲間と作り出した(というのは、たぶん原作を読んでないと、映画だけではわからない感じ)いたずら用の「地図」。本編でも大活躍なのですが、エンディングロールがね! いいんですよ。この「地図」にスタッフ名が書かれているのですが、そこにちっちゃな足跡が現れては消えるんです。ふつうに歩く感じのから、立ち止まったり、二人分の足跡が出会って足踏みする感じになって、連れ立って消えたり。あと、両足で飛んでるの?とか、「けんけんぱ」してるの?みたいな、不思議な足跡が現れたり。靴の模様だったのが、裸足になり、獣の肉球跡になったりv 鳥の足跡とか、犬の足跡とか。あと「誰だ、この子どもの足跡は?」と思うような、ちっちゃな足跡があったり(小人さん?)。
 本編が終わっても立たないで、エンディングも観てみてください。けっこう凝っていて楽しめます。足跡にばかり意識が向くので、スタッフ名が目に止まらず、「それもどうよ」とは思いましたが(笑)。

 前2作の根底にBGMのように流れていた、どこか貴族趣味の英国風ゴシックホラーを期待されていると、「ちょっと違う」感は否めませんが。エンタテインメントとしてはおもしろかったです。原作もどんどん厚くなってくるので、すべてを映像化するのもむずかしいよなあと思いつつ。次の『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』もまた違う監督での映画化が決定なのだそうで、どんな作品になるのか期待です。

 最後にひと言。リチャード・ハリスのダンブルドア校長のほうが威風堂々の中にお茶目があってよかったなあ。マイケル・ガンボンのダンブルドアは変にお茶目で得体の知れないじいさんになっていて、違和感感じてしまいました。そう思えば、ハリスは偉大だったなあ。


 TVで映画ガイドを見て、「これは絶対に観に行かなきゃ」と思った『ウォルター少年と、夏の休日』。原題は『Secondhand Lions』で、この「セコハン・ライオン(中古のライン)」のほうがしっくりきました。Secondhandには、「伝聞の」とか「請け売りの」とかいう意味もありますので(笑)。
 ウォルター少年の、40年間行方知れずだった伯父、ハブとガース。今はテキサス辺境の荒れ地のボロ家に住み、すぐに銃を持ち出す過激で偏屈な80近いじいさん兄弟。ところが、ものすごく金持ちらしい。
 「いつか一緒に暮らすために、今は離れて暮らすのよ」というメイは、派手好きで、遊び好き。「仕事を見つけるに速記の学校へ通って資格を取るの。その間、伯父さんたちの家にいてね。そして伯父さんたちのお金の在り処を探るのよ。宝探し好きでしょう?」と、息子のウォルターを伯父に押しつけて行ってしまいます。
 子どもにも無愛想ぶりで容赦のない伯父たちでしたが、母親であるメイにウソをつかれつづけ、深く無惨に傷ついているウォルターの心を知り、なんとか一緒に暮らそうと努力するようになりました。
 幾日か経つうちに、夢遊病を起こすハブを不思議に思ったウォルターは、ハブの弟ガースに、ハブの身に起こったことを尋ねます。ガースが語ってくれた話は、はるかアフリカでの冒険活劇。まるで『アラビアン・ナイト』にあるような英雄譚でした。「本当の話なの?」と疑うウォルターに、「本当かどうかはどうでもいい。信じるか信じないかに意味がある」とガース。信用こそが愛の始まりだ」というハブ。

 なんでも自分の腕で手に入れ、自分の責任で身を処してきた「本物の男」ハブとガース。しかし、年老いた身体は思うように動かず、健康を考えて野菜主体の食生活に変えるために家庭菜園を作り、日永1日ポーチに座ってセールスマンを銃で追い払うだけの日々。昔を思うたびに、焦燥にかられ、ぶつけるあてのない情熱をもてあますハブは、「自分などもうこの世に必要ないのだ」と思い込んでいます。

 ある夜、メイとスタンがやってきます。伯父たちの金の在り処を教えるよう、ウォルターに迫るスタンとメイ。二人は、ハブとガースは銀行強盗で、彼らの金はたくさんの人を殺めて得た金だと言います。他でもない母の言葉に揺れるウォルター。彼は伯父たちの金の隠し場所を偶然見つけてしまっていたのでした。

 ある日、大人になったウォルターのもとに連絡が入ります。「自家製飛行機を無免許で操縦したあげく、アクロバット飛行に失敗して……」。
 かつてスタンに襲われたウォルターを助けてくれたのは、伯父たちが狩を楽しむためにサーカスから買った、老いぼれの牝ライオンでした。人間に慣らされ、トウモロコシ畑をジャングルと思い込んで安住していたライオンは、ウォルターを救うために、野生を取り戻し、人間を襲って息絶えたのです。
 その生は、ライオンらしく、そして伯父たちらしく。これはそんな「中古のライオンたち」の物語。


 一度だけ経験があるのですが、自分の生に絶望した高齢者を引き止めるのは難しいものです。そのときは「私があなたを必要としているんだ」という言葉しか出ませんでした。
 間近に高齢者を見ていると、老いの残酷さをまざまざと感じます。「小町と呼ばれた美しさ」も、「女手ひとつで家を盛りかえした手腕」も過去のもの。弱る身体、成し遂げる目標のない未来、刻々と近づいてくる死の恐怖。「いっそ」という気持ちは私にもわかるものだっただけに、引き止める言葉はもう「私がいやだから」というほかありませんでした。
 だから、ウォルターがハブにかける言葉に涙、涙でした。それが真実の言葉だとわかるだけに。「自分も犬たちもみんなみんな、伯父さんが必要なんだ。伯父さんがいないと寂しいんだ」。そして二人の訃報を聞いたときの、泣きたいような、笑いたいような複雑なウォルターの表情にも共感しました。

 ハブ役のロバート・デュヴァル、ガース役のマイケル・ケイン。かたやアメリカを代表するアカデミー賞俳優、かたや女王陛下よりサーの称号を賜った英国の名俳優。このふたりの演技がすばらしいです。兄弟ながら、破天荒な兄(ハブ)とちょっと知的な弟(ガース)のそれぞれにぴたりとはまってました。キャスティングの妙ですね。『シックス・センス』『A.I』のハーレイ・ジョエル・オスメントも好演で、この映画は「少年と爺さんもの」の名作になりそうです。

 心をゆっくりとなでられたような気持ちになる映画です。


04.7.13 Tue.  打ち上げ!                7.15 4:15
 『艶-TSUYA- 中嶋敦子STYLE』の打ち上げでした! 中嶋さん、スタジオ・ディーンのプロデューサーでたいへんお世話になりましたN氏、制作プロデューサーでディーン・ショップの店長でもあるI氏、マッグガーデンの担当者さん、事務所の所長と私の6人で、海鮮料理に舌鼓をうってきました!

 会場となったところが、気さくだけどおもしろいお店で。飲み物を注文しようというとき、こちらが「サワーとかありますか?」と聞いているのに、女将さん曰く「まずはビールでしょ! そうでしょ!!」。「まずはビール」が常識であり、決まりであり、法律なのか、と納得せざるをえないくらいの迫力でした。
 「2杯目にいこうか」とメニューを見れば、「焼酎がいいと思って、1本入れてるけど。それでいいでしょ」。……どんな店や。銀座のクラブでも、こんな強引なボトルの入れ方はあるまい!(爆笑)


 『艶』の販売の動きとか、私の知るかぎりの読者の方々の反応とか、あと言い訳とか(笑)。そんな話をつらつらしました。「読者の反応で、『ハーメルンのバイオリン弾き』がなくて残念という声があったんですよ」とお話しましたら、「あら。あの作品、そんなふうに言ってもらってるんですか」とのお答え。実は、中嶋さんから『ハーメルンのバイオリン弾き』も画集に入れましょうかという話は出ていたのです。でも、かぎられたページ数の中で1冊の本として見たときの、絵の傾向や作品バランスから、これ以上細かい作品ページができると散漫な感じがしますからということで、ともども諦めたんですね。
 (8月14日から始まります中嶋さんの個展には、セル掃除さえうまくいけば『ハーメルンのバイオリン弾き』もあるとお聞きしましたので、ファンの方はぜひ行かれてみてください)。
 あと、気になっていたところを確認させていただいたり(ゲラは中嶋さんに目を通していただいているのですけどね。書いた立場として、気になる部分もあるわけです)。あっという間の2時間半でした。

 画集について「けっこう気に入ってます」と中嶋さんに言っていただけて、ほっと安心。ようやく「『艶』の仕事、終わったんだあ」という感慨が満ちてきました。
 そして、早速にご購入くださいました皆さまには、本当にありがとうございます。いつまでも皆さまの本棚に置いておいていただけるくらいの1冊になっていましたら、作り手として、このうえない喜びです。

04.7.11 Sun.  『AKIRA』                7.12 5:57
 ラ・セラ、ラ・セラ、ラ・セ、ラ・セ、ラ・セラ!
 夜中の2:10から明け方の4:35まで、TBSで放映の『AKIRA』を観ていました。今週末(7月17日)公開の大友克洋監督作品『スチームボーイ STEAM BOY』に先駆けての、同監督作品のTV放映だったようです。
 『AKIRA』の映画公開自体は1988年だったのですね。当時、神戸の映画館で観ました。そのときは、ただただ画面の密度に驚き、モーションカットの斬新さ、背景の流れのリアルさや動きの速さに呆然としました。「これは『アニメ』ではない、もはや『映画』だ」と思った覚えがあります。
 この『アキラ』をきっかけに、特にアニメで描かれる「車やバイクに乗っているときの背景の流れ」が変わったと思います。実はそれを如実に感じたのは、プロダクションI.Gが制作したOVA『乙姫コネクション』(1991年12月リリース/監督・後藤隆幸) だったりするのですが。X Japanの「Endless Rain」が流れる中、道雄が車を飛ばしていくシーンとか、渚がバイクを走らせるシーンのかっこよさに震えたものです。

 閑話休題。今回、『AKIRA』を観ていての感想。鉄雄ってこんなに「金田、金田」言ってたんだ!(爆笑) いや、当時から金田×鉄雄という萌え方があるのは知っていたのですが。弟のおかけで『AKIRA』や『童夢』のコミックスを読んでその想像力や「今までなかった事象の」描写力に圧倒され、映画でさらにその描写力にショックを受けたので、キャラクターの関係にまで頭が回ってなかったのです。
 劇場版『パトレイバー』『攻殻機動隊 Ghost in the Shell』『メトロポリス』『イノセンス』と、どんどん進化していくビジュアルに慣らされた目に、それでも『AKIRA』は斬新に映りました。でも、さすがに最初に観たときほどのショックは感じなかった頭は、ついついキャラクターの相関に照準を合わせてしまい……金田×鉄雄の図をすご〜く納得してしまったのでした(笑)。ああ、まあ、高校生くらいのチーム作ってる男の子たちの友情ってこんな感じだよねーくらいで留まってますけど。や、金田、本当にいい奴!

 ストーリーの結末が宇宙レベルだったり、遺伝子に潜む進化のきざしだったりしても、『AKIRA』くらいぐいぐい引っ張ってもらえれば納得できるな〜。
 最近、なんでここまでのストーリーでこんな壮大な結末!?(つーか、キャラ萌えでファン獲得しておいて、それはないやろ)ってところで、えんらいショックを受けた作品があったので(だからアニメムックは企画しなかったんだよ!(暴言))。やはり「地球滅亡」だの、「進化」だのを結末に置くのなら、最初からしっかりと構成しておいてもらわないと、唐突に持ち出されると萎えるよな、と。『AKIRA』はそういう意味でも、完成度の高い作品だと再認識しました。


 『スチームボーイ』は19世紀、産業革命時代の英国ということで、これはもう絶対に観ないと!なのですが。『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』『トロイ』『ウォルター少年と、夏の休日』、そして『スチームボーイ』……。修羅場明けたら、いきなり観たい映画がめじろ押しだーっ! レディースデイにしか観にいけないんだから、ほんと勘弁してください(泣笑)。

04.7.10 Sat.  あまから問答               7.11 4:40
 冷酒がおいしい季節になりましたv いい加減、酒断ち期間が長かったので、そろそろ居酒屋にでも繰り出したい気分です。
 やはり冷酒は辛口がイケル! ということで、以前、「掲示板」で書いた「酒の甘口・辛口」をサルベージしてみました。

 辛口と甘口の違いはどこで決まるのか?
 日本酒の味わいの表現にある「あま」「から」「ぴん」。「ぴん」は飲みほしたときに、味に張りがある酒なのだそうです。では「あま」「から」はどこで決まるのか。
 日本酒度計という機器で糖分を測り、プラス表示の日盛りが大きいほど「辛口」、マイナスになるほど「甘口」なんだそうです。この数値がラベルや、お店の日本酒リストにも書かれているんですね。
 水の比重の値を0とし、+5以上は辛口、+4〜−1はやや辛口、−2〜−5は中口、−5〜−10は甘口になります。

 ただし、これに酸度が加わると実際に感じる味わいが変わってきます。+2だから「やや辛口」のはずが、酸度が弱いと甘く感じたり。逆に-表示だから甘口のはずが、酸度が強いと辛口に感じたりするようです。なので、この酸度も加えた味の判断が、濃醇辛口、淡麗辛口、濃醇甘口、淡麗甘口という4つの表現になるそうです。

 とある居酒屋で飲んだ「夜明け前」はおいしかったな〜。「真澄」「春鹿」は思い出のお酒ですね。地元の「明石鯛」に、灘の「剣菱」も好きです。
 つまり、なんでもいいんだな。おいしいつまみと楽しい連れさえいれば(笑)。


 本日の『美の巨人たち』は向井潤吉でした。1901年から1995年まで約1世紀の生涯を生き抜いた画家は、「日本の民家」を描きました。たしかに20年前、30年前には見られた風景。でも今は失われてしまった、日本古来の民家と山川草木の姿。木組みの小屋も、藁葺き屋根も、入母屋造りも、板塀に囲まれた平家も最早現実にはなく、向井潤吉のキャンバスにのみ存在する「過去の風景」です。
 才能ある画家としてパリで西洋画を学び、帰国してからは従軍画家に。ただ、彼の描いた「戦争画」は、街の上に爆撃機の影が覆いかぶさるような俯瞰図や、ジャングルに落とされた爆弾で土煙が噴き上がり、水煙が上り立っているにもかかわらず、静かです。人間の愚かしい行ないの前に静謐に満ちた自然が広がっています。
 東京大空襲で燃え崩れる街を見たとき、画家は「失われる」こと、「二度と見られない」ことの意味に気づいたと聞きます。それから、高度経済成長と競うように、画家は日本各地を巡り、民家を描き続けました。近代的で快適で画一的な建築物に変わっていく家々、ダムの底に沈む村、過疎化し崩れていく誰も住まなくなった家……。

 失われゆくものに対する、「残したい」という思い。それはパリでエクトル・ギマールの作品を撮り続けているカメラマンにも通じる思い。誰かがそうして惜しんでくれなければ、二度と私たちが目にすることのない風景、形。

 向井潤吉の暮らした家は、現在、世田谷美術館分館「向井潤吉アトリエ館」として公開されているそうです。もちろん、「日本の民家」シリーズも展示されています。世田谷区弦巻って近くや〜ん!ということで、近々行ってみるつもりです。ご興味あられます方、「向井潤吉アトリエ館」のサイトはこちらです。

04.7.9 Fri.  『WOLF'S RAIN 川元利浩画集 SEEKING "RAKUEN"』  7.11 5:27
 『WOLF'S RAIN 川元利浩画集 SEEKING "RAKUEN"』の作業は終わっています。『GUNGRAVE -the backyard-』にはじまり、『艶-TSUYA- 中嶋敦子STYLE』でピークに達した今年上半期いちばんの繁忙期もこれでようやく峠を越しました。川元さん、マッグガーデンの担当の方、ねこまた工房のみなさんはじめ、ご協力いただきました皆さまには本当にありがとうございました。


 この本を出そうと思ったきっかけは、昨年10月18日に発売した「PALETTA Vol9」で、『WOLF'S RAIN』の特集のために川元さんにインタビュー取材をしたときのこと。「PALETTA」という雑誌は、アニメやゲームのキャラクター造形について、キャラクターデザインをなさった方、あるいは監督などにその成り立ちや裏設定、作業の秘話などをうかがう雑誌です。当然、インタビューも「このキャラクターはどこから思いつかれて、こういう造形になったのですか?」とか、「キャラクターの性格を造形に表わすために工夫されたところは?」とか、細々したことをお聞きすることになります。あらかじめそういった取材の主旨をお伝えしておいたからか、その日、川元さんは『WOLF'S RAIN』のキャラクターデザインを練るのに使ったスケッチブックをお持ちくださったのです。

 B4大で2冊におよぶスケッチブックを見たとたん、一気に体温が跳ね上がりました。そこに描かれたキャラクターたちはどれも、生き生きとした個性をもって息づいていたからです。メインキャラばかりか、脇キャラにも、雑魚キャラにも、ひとりひとりに人生やドラマを感じる、表情や姿勢。ラフとはいえ、きちんと完結された線の美しさと説得力。
 あろうことか、スケッチブックを前に心臓をドキドキさせてしまったのです。

 その場で、ラフ画の「PALETTA」への掲載許可をいただきました。でもしょせん、たくさんの記事の中で割けるページは4ページだけでした。メインキャラはだいたい網羅しましたが、私にはむしろ脇キャラや雑魚キャラのラフのほうが興味深かったのです。それらを掲載するには、1冊の本を作るつもりでないとダメだろうと思いました。
 それから半年以上、しつこくしつこく言い続けてきた甲斐があってか、マッグガーデンで企画をとおしていただくことができ、ようやく私の「夢の本」が発行されることになりました。
 やはりページ数の制限や判型がA4サイズということもあって、B4サイズに描かれた迫力も、そして生の迫力も100%再現することはかないませんでしたが。それでも白地にグレイスケールのラフ画のすべてから、キャラクターの息づかい、そして川元さんがキャラクターを見つめる視線は感じていただけるのではないでしょうか。

 『WOLF'S RAIN』は造形ジャンルとしても、現代風カジュアルあり、20世紀初頭の『アンタッチャブル』系レトロ風味あり、ヴェネチアのマスカレード衣装あり、ネイティヴアメリカンあり、西部劇風保安官あり、ロシアやペルーの民族色あり、チーマースタイルあり、植物でできた人間あり、そしてオオカミありで、非常にバラエティ豊か。ページを捲るたびに違う世界が現れて、決して飽きることはないでしょう。


 かっこいいキバやツメ、ダルシアに萌えていただくもよし。「うわあ、そんな表情しないで〜」のヒゲやトオボエにうふふvとなっていただくもよし。ブルーやシェール、ジャガラ卿ら強い姐御たちに一生ついていっていただくもよし。クエントやハブ、ザリやモスといったどうしようもないおじさまたちに、「男ってどうしょうもないけど、かわいいところあるよね〜」なんて大人の愛を感じていただくもよし。 
 とくに絵を描かれる方には、たくさん学べる要素がつまった本だと思います。めったにないスケッチ画の公開ですし、川元さんから造形のポイントも取材しましたので。

 見かけられましたら、ぜひお手にとってご覧くださいませ。ひと目で「な〜んだ、モノクロのラフ画集か」なんて思っちゃうのは早計ですよ。
 私が最初にスケッチブックを見て感じた感動を、手にとってくださった皆さんが感じてくだされば、長い間、思い続けてきた甲斐もあろうというもの。
 7月29日発売です。

04.7.8 Thu.  ぼちぼちと……              5:20
 蒸し暑くて目が覚めました。寝ている間は用心のためにも締め切るしかないので、ここ2、3日はエアコンを入れて、「おやすみ」モード(1時間後、自動的にオフになる)にして寝ているのですが。1:00に寝て、4:30に暑さに叩き起こされました。久しぶりに人並みに夜、就寝したのに(ここ1週間ほどは事務所に泊まり込んだり、朝帰宅して日中寝てたり)、なんかむなし〜。
 今日は資源ゴミの日だということを思い出し、積み上がった雑誌類や申し込み期限切れの通販カタログなどをヒモでくくって出しました。ついでに洗濯もしたりして。殺人的な気温になる前にイロイロ片づけておくのはイイことですね。でも日中、間違いなく墜落睡眠しそうだ。今日、校正戻ししなくちゃ、なのに。


 昨日、校正待ちの時間に書いたものをUPしました。実に3カ月ぶりの「日記」です。書いていない「日記」のカウンターだけが徐々に増えていて、もう来ていただいた方に申し訳ないやら、何やら。
 「日記」が止まってるということは、「雑文堂、お仕事入ってうっほほ〜い!」状態なんだと思ってお許しくださいv(<どんなに忙しくても、毎日、サイトの更新をしている人もいるっていうのに! その言い種は反省なしかい。……ないんだな)。

 ちょっとサイトのこととかも考えていました。今は「旅話」やら「音楽話」やら「映画話」やら「本の話」やら「うんちく」やらが、本編やら「日記」やらに散在しています。いかにも整理下手な私らしいサイトなんですが(苦笑)。
 それを整理してテーマを絞ったサイトにしようかとか、いいかげん恥ずかしくなってきた3年前の文章を書き直そうかとか、「日記」を流行のblogにしてテーマで整理・検索できるようにしようかとか。
 でも、やめました(笑)。どう整理しようと、どうせわやくちゃにしてしまうに決まってるんだ、私は。そんなわけで、また細々とダラダラと、書けるときに書き、書けないときには書かないサイトとして続けていきますので、よろしくお願い申し上げます。
 「遡り日記」もボチボチ書いていきます。ご興味あられます方は、他の月も見てやってくださいませ。

04.7.7 Wed.  どっちを向いても宇宙!          7.7 16:05
 時は未来。ところは宇宙。
 光すらゆがむ果てしなき宇宙へ、愛機コメットを駆るこの男、
 宇宙最大の科学者であり、冒険家、カーティス・ニュートン。
 ……だが人は彼をキャプテン・フューチャーと呼ぶ。

 今日送られてきた「復刊ドットコム」のメルマガで、『キャプテン・フューチャー全集』復刊のニュースを知りました。へえええ〜。8月から毎月1集ずつ刊行され、全11集の予定だそうです。ちなみに1冊1260円。
 NHKで放映されたアニメ番組『キャプテン・フューチャー』のファンだったことは、「日記」を読んでくださっています方々にはご承知のとおり。当然、原作にも興味をもって、東京創元社から出ていた文庫をけっこう集めたものです。あの緑色のスーツに赤のグローブにブーツ、胸に妙なポイントが入ったコスチュームが印象に残っています(赤毛に緑は逆さニンジンのよう……)。
 キャプテン・フューチャーことカーティス・ニュートンはじめ、「生きている脳」サイモン・ライト教授、鋼鉄のアンドロイドで「ブリキ人形」(と呼ぶと怒る)グラッグ、特殊プラスチックの身体で変装の得意な「ゴム人間」(と呼ぶと怒る)オットーら、フューチャーメン。そして「惑星パトロール」の捜査官ジョオン・ランドールやエズラ・ガーニー司令。カーティスの生い立ちの不幸に同情しつつも、「サイモン教授がいっしょにいてくれたからいいじゃん」とか、「ジョオンとはどうなるの?」とか、「エズラ司令、きゃーっv」とか、わくわくしながら読んでいました。よく読めば、設定が合致しない点や矛盾、不条理もあったのでしょうが、当時はまったく様子の違う星々の描写に「すごいな〜」と感嘆するばかりでした。初代USSエンタープライズは私の一押しスペースシップですが、次点はコメット号です。

 70年代に発表されたスペースペラの中でも、《キャプテン・フューチャー》シリーズは人気の1作だったと思います。今回の復刊では、シリーズ全作を「恐怖の宇宙帝王」から時系列順に1集に2作ずつおさめて、全10巻+短編集で1巻出るそうです。
 翻訳は野田昌宏、イラストレーターは鶴田謙二。全巻の内容は以下のようです。
 1 恐怖の宇宙帝王/暗黒星大接近!
 2 挑戦! 嵐の海底都市/脅威! 不死密売団
 3 太陽系七つの秘宝/謎の宇宙船強奪団
 4 透明惑星危機一髪!/時のロスト・ワールド
 5 輝く星々のかなたへ!/月世界の無法者
 6 彗星王の陰謀/惑星タラスト救出せよ!
 7 宇宙囚人船の反乱/異次元侵攻軍迫る!
 8 人工進化の秘密!/魔法の月の血闘
 9 フューチャーメン暗殺計画/危機を呼ぶ赤い太陽
 10 小惑星要塞を粉砕せよ!/ラジウム怪盗団現わる!
 11 鉄の神経お許しを ほか全短篇集(収録作/キャプテン・フューチャーの帰還/太陽の子供たち/
    衛星チタンの〈歌い鳥〉/鉄の神経お許しを/忘れじの月/もう地球人では……/ 〈物質生成の場)の秘密)

 一度は集めた文庫シリーズを、もう一度買うのもなあと思いつつ。それでも心惹かれるのも事実。これがアニメ版の全話DVDだったら、金欠も顧みず、迷わず買ってしまうだろうけど。本は、う〜ん、迷うなあ。

04.7.5 Mon.  略称は『死帳』なのか?          7.8 6:10 
 リュークはリンゴが好きなんだ。「りんごしかたべない」んだ、ふ〜ん。そして月はリュークに「リンゴをあげてる」んだ。ふ〜ん、ふ〜ん。
 と、最後の数ページに萌え萌えしました『DEATH NOTE』2巻 原作/大場つぐみ 漫画/小畑健(ジャンプコミックス/集英社)。リアリスティック・ファンタジーの代表作となりそうな予感をはらんだ読みごたえです。やはり小畑氏の絵はエレガントでいいですねv 同じ描き手さんの作品『ヒカルの碁』の佐為にはトキメいたものです(笑)。佐為が消えたときは、ヒカルに負けず、大ショック!でした。『DEATH NOTE』メンバーも、リュークやLなど、描き手さんによってはグロテスクになりかねないキャラクターも上品で、好きですv

 サイコミステリーとしては、『多重人格探偵サイコ』原作/大塚英志 漫画/田島昭宇(角川コミックス・エース/角川書店)よりも、私の性に合います。まあ、連載が始まったときのセンセーショナルな驚きといえば、『サイコ』のほうが上でしたけど。

 月がレイ・ペンバーや南空ナオミを罠にかけるときの緊張感もたまりませんが、それよりもホームズばりにイスに両足上げて座っちゃうLとか、座ったときの足の指がサルが木の枝に足指でつかまるがごとくキュッと丸こめられているLとか、カップや携帯電話の持ち方が妙にエロいLとか、「幼稚で負けず嫌い」なLとか、君は林檎派なんだねvなLとか、目つきがリュークに似てるLとかにトキメキましたv
 で、「月とL、二人の関係に劇的な変化が……!!」という次巻のほうが読みたかったりするんですが。9月発売か〜、むむむ。

 『GetBackers -奪還屋-』みたいについつい週刊誌本誌を買ってしまうほどにはハマッていませんが、コミックスの次巻が非常に気になる作品です。

04.7.3 Sat.  I can't stand any more!         7.12 5:04
 Hey! Are YOU really serious about sending such a STUPID e-mail!?
 I have NO interest in your DRUG (esp. VIAGRA!), your DISCOUNT PC-application, your SEXIAL video and information about your BODY! Ha-am!
 Your USELESS SPAM-mails are DISTURBING my business!
 PLEASE take my e-mail address off from your list, A.S.A.P!

 とでも喚きたくなるような、アホなSPAMメールがアメリカから押し寄せてきます。私は男性でも、夜の生活が不満な妻でもないので、ビッグサイズを保証するらしい得体の知れん薬物などノーサンキュー! アメリカやカナダからの送料のほうが高くつきそうな、ビックリ安値のPCソフトもいらん!(それもすべて窓用だしな)。魚や動物と同衾のエロビデオは、たとえそれがロシアの娘さんでも、人妻でも見たくない!(むしろ吐く)。
 「サイトであなたのプロフィールみたわ。とっても心にキちゃったからメールしたのv ぜひ私のサイトに来て、私のプロフィールを確認して。私がモデルになってるカメラマンが、サイト用に撮ってくれた私の写真もあるから、気にいったら連絡ちょうだいv といっても、絶対気に入るはずだけど(うふっ)。じゃ、メール待ってるわねv」一生待っとれ!
 「やあ! 学歴証明書がないのは辛いねえ。学歴なし、キャリアなし、仕事なしだ。そんなキミに電話1本でDIPLOMA(卒業証明書)をお届けするよ! まずは以下の電話番号に電話を!」どこぞの国会議員さんに勧めたれや。
 「もう十分聞きました! どうぞ『見て』ください。あなたのMORTGAGE、考え直してみませんか?」見る前に、言ってもいねえ。「日本の賃貸マンション住まいの私が、アメリカの不動産抵当貸付に入ってどうする?」

 なかにはe-mail remove(送信解除)のコマンドがついているモノもあって、「ご親切にどうも〜」と思ってクリックしたら、接続エラーが出たり、真っ白なページが出たり、サーバーが見つからなかったり。個人的にいちばんヒットしたのは、「SPAMにお困りですか? そんなあなたにSPAMをはじくこのソフトを!(もちろん有料)」というサイトに飛ばされたときかな〜。自分とこのメールがSPAMだっつー自覚はあるんか(苦笑)。

 まあ、なんつーか、いちいちツッコムのがおもしろいSPAMメールもあるのですが、さすがに1日10も20も来られたらキレます。うっかり大切なメールまで削除しそうだし。なので、サイトからサクッと私のメアドを消させていただきました。その代わりにメールフォームを設置しましたので、何かございましたら、そちらをご利用くださいませ(メアド自体は生きていますので、ご存じの方はそのままお使いいただいて結構です)。ついでに大手メルマガの購読もストップしたし。これでマシになればいいんだけど。


 L’Arc〜en〜Cielの「READY STEADY GO」が聞きたくってしかたありません。これはまたもやポルノグラフィティ「メリッサ」状態か!? 聞けなくなったら、聞きたくなる。うがーっ。
 でも今、超がつく金欠状態なので勘弁してください>私。だってねえ、ここ数カ月、『艶』と『WOLF'S RAIN』しか仕事してなかったんだもん。その支払いがあるまで、収入なしなんだよ。うえ〜ん。


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