Dairy for Paranoid

AUGUST 2004

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JULY


04.8.31 Tue. 感動! 日本語ワードプロセッサー      9.1 5:45
 夕べ、Yahoo!のサイトに繋がらないなあと思ったら、「天気予報」を検索する人が通常の20倍、「読書感想文」を検索する人が通常の4倍いたそうです。
 ……みんな、夏休みの宿題、ぎりぎりまで放ってたなあ(笑)。もう8月末日ですよ〜。世の中、私と同じようにギリギリのスリルに快感を覚える方が多いことを知ってちょっと安心しました(<それもどうよ)。


 本日のNHK『プロジェクトX』アンコールは、「日本語ワード・プロセッサー」でした。ずっと謎だったんですよね。日本語って使用文字数がとんでもなく多いじゃないですか。番組でも言っていましたが、ひらがな48字、漢字約5万、そのうえカタカナもあります。アルファベットはたった26文字ですから、そもそも日本語を英字タイプのようにタイプライター化するという発想自体がありえないと思うのですよ。その「ありえない」機械に挑んだ若き技術者たちの物語です。

 仕事柄、印刷会社の写植機や版下屋さんの写植機を見る機会があったのですが、そりゃもうでかいです。写植の場合は、書体ごとに漢字が並べられた文字盤が何枚もありまして、それを機械にはめ込んで、必要な漢字を文字盤から1文字ずつ探しながら打っていき、級数指定に合わせて印画紙に焼きつけるんですよ。絶対シロウトでは時間がかかり過ぎてしまう、プロだけが棲息できる世界でした。プロの中のプロの方は漢字とかなの文字間も均一ではなく、見た目に美しいように調節してくださったりして、そのうえ索字も早くて、もう感心感激の至りでした。
 写植機ができる前は、新聞の活版印刷に見られる、級数ごとに整理された薬棚のようなところから、一字ずつ彫られたハンコみたいな鉛製の「活字」を拾って、新聞の記事枠に合わせた箱などにはめ込み(植字)、それを組んで(組版)、印刷用の版下を作っていました。

 私がワード・プロセッサーことワープロを持ったのは大学院生のときです。その少し前に父がコンピュータを購入していたでしょうか。ちょうど私が修士の後期課程だったときに、修士論文のワープロ使用が許可された、そんなころです。当時は日本語ワープロの機能を、すごいと思うこともなく使っていたのですが。出版社に勤めだして写植機を見たときに、ワープロというのはすごいシステムを内蔵する「夢の機械」だったのだと認識しました。

 打ち込まれたひらがなから、漢字変換できるもの、送り仮名などひらがなままのものを選択、そこから該当する漢字、あるいは漢字の組み合せを検索、表示。これを3秒で行なう。日本語ワード・プロセッサーこそ、集積回路の技術がもたらした最大の成果ではないかと思います。
 番組では、同音異義語について、頻出語をコンピュータが覚えて優先的に表示する学習システム、カタカナとひらがなの変換キー、四字熟語など1字ずつの漢字選択幅が36万通りもある語についての表示速度の解決法など、ずっとナゾに思っていた事柄が明らかにされ、いろいろ得心し、感嘆しました。

 日本人ってすっごく頭がいい! 大量の文字から成立している日本語を操るだけでもすごい。そのうえ、人間の頭脳の中でひらがなを漢字に変換している流れをフローチャート化し、該当漢字の検索をひらがなが打ち込まれた時点からの「可能性」で検索しはじめ、四字熟語を3秒で検出、表示する技術を編み出してしまえるのですから。
 たまに「ことえり」ちゃんってバカだと思いますが、その後ろに広大に広がる技術の集積を考えたら、目眩がしそうです。もっと大切に扱ってあげないと……。多少、頻出語の物覚えが悪かろうとも。

 夕食のサンマの刺身をつまみながら、今、コンピュータや携帯メールで、ひいては仕事や人とのコミュニケーションにおいて、かな/漢字/カタカナ変換技術の恩恵をどれほど享受しているか、感じ入ってしまいました。

04.8.30 Mon.  夏の終焉                 8.31 0:06
 日中は生暖かく晴れていたのですが、夜になってバシャバシャバシャバシャ降り出しました。大粒の雨が激しく窓ガラスにぶつかっているもよう。東京地区に関していえば、今年の台風は微妙にかする程度で、その後遺症でメチャクチャ暑くなったり、台風一過の爽やか天気になったりするばかり、という印象があります。
 なので、この度の16号はとても台風らしい感じ。なんとな〜く風でマンションが揺れているような気がしなくもない、というくらいには。いや、実際揺れてるんだけど。……ベランダに起きっぱなしのサンダル、室内に入れ忘れました。今、窓を開けたら、雨風吹き込んでビショヌレ必至。明日あたり、また階段の踊り場の「怪しいもの出現場所」にうちのサンダルが出現しているかも。

 九州方面、被害がひどかったようですね。ニュースを見ていて思ったのですが、台風来襲中に屋根に上ったり、高枝を切ろうとしないように! もちろん、台風が来たために起こった/起こるかもしれない何か(雨漏りとか、瓦が飛ばされそうとか、木が折れたり倒れたりしたら危ないとか)に対処するためだったのでしょうが。そういうことは、台風が来る前にやっておいてください。また、そういう危険な作業をしていたのが、ご高齢の方だったというのがなんとも。
 信号機や電柱がボッキリ折れている映像を見て、16号の「ものすごい勢力」っぷりを実感しました。今後、台風の進路にあたっている方々は、とにかく外に出ないがよろしいかと思います。まあ、仕事のある方はしかたがないですが。こういうとき、「警報が出たら学校休み」のころが懐かしくなります。


 オリンピックも本日、最終日を迎えたのですね。時差があるので、厳密に何日に閉会式だったのか、今ひとつわかってないのですが。アテネ現地時間では29日になるのかな。
 日本は金メダル16個、銀メダル9個、銅メダル12個の計37個のメダル獲得。金メダル獲得数はこれまで最多だった1964年の東京オリンピックのときとタイで、メダル獲得数は史上最多だそうです。それも男子より女子のメダリストのほうが多かったのですか。なんかちらっと民放のニュースで聞いたのですが。
 314人の選手が参加して、37個のメダルというのは確率的にはすごいように思うのですが、どうなのでしょう?

 そもそも夏、冬ともにあんまり熱心にオリンピック中継など見ません。なぜか私が応援しているチームなり人なりは、私が見ていると負けるからです(<気のせい)。今年ももっぱら朝のニュースで、開会式の模様とか、競技の結果を見るだけでした。でも、朝のニュースを見る度に、メダルの数が増えているというのはすごいですよね。メダルを期待されてオリンピックに送りだされた選手が、期待どおりにメダルを取るというのは、なかなかできることではありません。種目によっては、銀メダルでも「残念」というものもあって、日本のアスリートたちのレベルの高さをしみじみ感じます。
 もちろん、残念な結果に終わった方もいらっしゃいましたが。それもまた人生経験。4年後の北京を目指せる方は目指してほしいです。

 テロなどが危惧されましたが、無事に終了できて何よりでした。開催前は施設がギリギリまでできていなかったりして関係者をやきもきさせたギリシアですが、この時期に何ごともなく世界的イベントを終えたというのは、これまたすごいことだと思います。開会式のアトラクションも、ギリシアらしくて、壮大でよかったです。
 オリンピックの終わりが夏の終わりですね。祭りのあとの寂しさ漂う、8月終焉です。

04.8.29 Sun.  人の交差ときどき耽美、殺人事件ときどき幽霊  8.30 4:27
 Amazonから注文していた本が届きました。今市子の『幻月楼奇譚』(Charaコミックス/徳間書店)と、河あきらの『WONDER!』2巻(ジュールコミックス/双葉社)、あとは資料本1冊。

 『幻月楼奇譚』は、「かぎりなく昭和初期に近いある時代」のお話。
 東京の老舗の味噌屋・鶴亀味噌では、主人が酔っぱらっての帰宅途中に石段から落ちて急死。その通夜の真っ最中に、棺桶に安置されていたはずの主人の死体が廊下に出現し、上を下への大騒ぎ。鶴亀味噌の跡継ぎである鶴来升一郎は、棺桶に手をかけていた怪しい人物に遭遇しますが、問いつめようとしたとたん、死体が廊下に出現する騒ぎが起こり、取り逃がしてしまいます。不審人物の手がかりは、つかまえようとしてつかんだ袖が破れて、そこから露出した刀傷のある肩だけ。

 それからも屋敷内で主人の幽霊が目撃されたり、仏壇が荒らされたりと不審事が続き、「鶴来家は祟られている」「鶴亀味噌は左前」の噂がたつ始末。そのうえ升一郎も、石段で突き飛ばされたり、人の背丈ほどもある味噌樽が転がってきたり、命を狙われているらしき状況。

 そんなおり、吉原の茶屋・幻月楼に出向いた升一郎は、芸者を呼んでの座敷でひとりの幇間(ほうかん/たいこもち)に出会います。幇間とは三味線や長唄、噺などで座敷を盛り上げる男芸者のこと。また、客と花魁の仲を取り持つのも幇間の仕事です。
 偶然、与三郎と呼ばれる幇間の腕に刀傷を見てしまった升一郎は、その夜の相手に彼を指名。与三郎の身体中に散った刀傷のひとつが、通夜の夜、父親の棺桶を荒らしていた人物の肩にあった傷と同じであることを確認します。

 すったもんだとありまして、幽霊事件は幽霊の仕業ではなく、ところが別件が幽霊がらみだったりして、の鶴来家騒動も一段落。その後、ウソかホントか与三郎に執心し、幻月楼に通う升一郎の姿がありました。

 さて、鶴来升一郎は男前で、絵でも踊りでもなんでもそこそここなせる器用ぶり。ただそこに情熱がないのが器用貧乏といわれる所以。その彼がようやく執着するものができたと思いきや、それは幇間の与三郎だったりして。
 その与三郎。芸名は別に持ちながら、身体中にある刀傷から「『源氏店』の切られの与三」にちなんで与三郎と呼ばれる次第。三味線もダメ、踊りも長唄もダメ。唯一の特技が怪談噺。夏は好まれ、冬には嫌われる、あまり座敷の声もかからない、訳ありの優男。さても彼の語る怪談は、実は彼自身が「見ている世界」なのだとか、なんだとか。今はもっぱら、升一郎の熱烈アタックをどうかわすかに、芸が磨かれつつあるところ。
 そして幻月楼と女将・蝶子は、この世に凝った念をあの世に送りだす、「境の住人」だったりするのかも……。

 升一郎と与三郎が関わった、この世とあの世が不思議に交わる事件を4話収録。和服と洋服の交差も色っぽい逸品ですv

04.8.28 Sat.  色でイロイロわかるらしい        8.31 3:17
 ネットサーフしていたら、「オーラソーマカラーリーディング」という無料の自己判断サイトに出会いました。くっきり分かれた2色の液体が入っている小さなボトルが100本あまり並べられていて、その中から最初に目についたもの、次に目についたものというふうに4本選ぶと、そこから「本来の自分」などが見えてくるというもの。
 たしか英国発祥で、8年くらい前に日本に入ってきた民間のメンタルセラピーの方法のひとつだったと思います。「本来の自分」を知るとともに、自分の選んだボトルを持ったり、ハーブエキスから作られたボトルの液体を身体に塗布したりすると、運気が上昇するとか。……ウロ覚えですが。
 やってみようかと思われる方は、こちらへどうぞ。


 blogに「日記」で書いてきました本やコミック、映画の紹介文を移植してきましたが、そろそろ在庫が尽きてきました(笑)。もう2004年7月分まで来ています。案外、ちゃんと完結した感想などは書いていなかったんですね。書いていることも硬軟あって、ホントに同一人物が書いてるのか、みたいなものもあったり(苦笑)。

 なんとか8月いっぱいは持ちそうですが、9月で在庫が切れて以降、blogをどうするのか、まったく考えていなかった自分が笑えます。だってねえ、このサイトの「日記」だけで青息吐息の私が、このサイトとblog用に2種類の「日記」を書けるわけがないでしょう(断言)。
 なので、こちらの「日記」になにかの感想を書いた場合、同時にblogにもUPするという方法を取ろうかな、と。そうしたら、後でまた「移植〜」とか言わなくてすむし。blogは感想ネタがあったときのみの更新になっちゃいますが、まあ、いいか。
 とりあえず、そんなふうに考えています。

04.8.27 Fri.  『夢の子供』への回帰           8.30 1:46
 帯に書かれた「ボーイズ・ラブ系の名作 待望の文庫化!!」が、そのとおりとうなずけてしまいます。浜田翔子の『夢の子供』が朝日ソノラマから文庫版全4巻で刊行されました。
 『夢の子供』は元々、青磁ビブロス(現・ビブロス)のビーボーイコミックスから全6巻で刊行されました。1巻が発行されたのが1995年3月、最終巻6巻が発行されたのが2001年10月。雑誌「Patsy」(懐かしい)に連載第1回目が掲載されたのが1991年11月号ですから、連載自体は10年ごしという大長編だったりします。とはいえ、その間2年間は休筆していらしたようですが。

 私がこの作品に出会ったのは、単行本2巻が出たあたり。1巻、2巻を買って、3巻が出たので買って、それからしばらく見なくなったと思います。忘れたころに『夢の子供 番外編』が出て、そのあたりで離れてしまいました。そのころにはアニメやマンガから遠く離れたフィールドで仕事をしていましたし、趣味でボーイズラブ作品に浸るにはちょっと「年甲斐もないな」という気がしていましたので(笑)。
 それでも、妙に忘れられなかったのが、蓮と洋治の行く末でした。続刊が書店の本棚に並んでいるのを見るたび、「買おうかな、どうしようかな」と迷っていました。でもビーボーイ系のコミックスってなんとなく買いにくかったんですよ。値段が高くて(笑)。
 そんな私の心を読んだかのような(わけない)、この度の文庫化! それも朝日ソノラマからですよ!! びっくりだ(笑)。もちろん、朝日ソノラマの雑誌「ネムキ」で浜田氏が連載をもっているということが関係しているのでしょうが。


 高校生の高梨洋治は、小説家・岬れなの大ファン。中学生のころに読んだ処女作の『夢の子供』に影響を受けて、自分も将来、小説家になりたいと思っています。新刊を楽しみにしているにもかかわらず、岬れなは小説を3冊発表したきり、なぜか沈黙したまま。そして年月が過ぎていったのです。
 両親は岩手在住、姉の扇子と二人でマンション住まいの洋治は、ある日突然、扇子のニューヨーク転勤に伴い、扇子の友人・昭島蓮の元に預けられます。ところがこの人物、性格は排他的、口を開けばきつい言葉が飛び出し、生活はだらしないの三重苦。徹底して洋治を子ども扱いする蓮に、一時は家出を敢行するほど洋治は傷つきます。

 生活能力の乏しい蓮に代わって家事を引き受けることで、蓮との同居における自分の位置を確保した(蓮を餌付けした)洋治。平穏に過ぎる日々の中、フリーライターである蓮の書いた記事や、隠すようにしまわれていたフロッピーから、洋治はあるとんでもない疑惑を抱えてしまいます。昭島蓮と岬れなは同一人物!? どこか危うく脆い感じのする蓮に惹かれつつあった洋治は、いっそう蓮から目が離せなくなるのでした。
 そんなおり、蓮に言い寄る男が現れます。映画会社に勤める広瀬卓也は、なんと蓮の大学時代の恋人!? そのうえ、過去に扇子を泣かせた「ひどい男」!? 妻子がいるのに、蓮に追い迫る広瀬の真意は? 広瀬と再会してからどんどん調子を崩していく蓮を見かねて、洋治はなんとかしようと考えます。
 洒脱なカメラマン・安達崇も現れて、すっかり蓮を好きになってしまった洋治には、やきもきする場面がいっぱい。広瀬のこと、安達のこと、いつまでも自分を子ども扱いする蓮のこと、そして小説を書かなくなった岬れなのこと……洋治の前にはクリアすべき問題や障害がいっぱい!

 けれど、その問題や障害は、いつしか蓮の手によって次々と結着がつけられていきます。その姿に「剛(つよ)くて、しなやかで、綺麗だ」と、「人間としても、作家としてもかなわない」と感嘆する洋治。しかし、蓮に先へ進むことをさせたのは、洋治の一途な思いでした。
 ついに人生における自分の居場所を得た洋治は、胸のうちに密かに影を落としていた、自分の過去と向き合う決心をします。


 通して読めば、とても正統なメロドラマです。蓮なり洋治なりが女性だったら、なんの問題もなく「月9ドラマ」にもなったでしょう。でも、蓮がああいう男で、洋治がこういう少年で、そして男同士の恋愛という要素こそが、この物語に深みを与えているのだろうなあと思います。
 最初は引っ越しに引っ越しを重ねて広瀬から逃げるばかりで、自家中毒まで起こしかねなかった蓮が、実に鮮やかに強かに広瀬にカウンターアタックを与えるところ。蓮自身が「確かに洋治は必死でした。俺の背中を押してみたり、腕をひっぱってみたり…。多少やり方と方向が間違っていたとしても、全く効果がなかったわけじゃない」と認めるように、蓮に力を与えたのは、洋治の一所懸命な気持ち。けれど、「でも…結局、一歩を踏みだすのは俺自身の力なんです」と言い切る蓮。
 洋治の存在もすごいんですが、文庫版4巻を通じて、蓮の脱皮っぷりに目を見張る作品でもあります。なにせ旧巻で 3巻まで読んでいた私が、文庫版を読んで目がまん丸になったくらいだ(笑)。
 ボーイズラブの同人誌発行に青春を燃やす、洋治の彼女・早坂ひろみや、味のある同級生であり、洋治専属の相談役とも呼ばれる酒井久志など、洋治側の登場人物もなかなか癖があって、飽きません。
 ベッドシーンもしっかり描かれているのですが、きれいな感じで私は好きです。
 ボーイズラブに忌避感のない方には、ぜひ一度読んでいただきたい「名作」です。

04.8.26 Thu.  e-コマースをちょびっと          8.30 3:45    
 そろそろblogをこちらのサイトにリンクしようかなあと思いながら、雑事にかまけて放っています。いいんだ、あれはあれ、こちらはこちらだもん(む〜ん)。
 blogで楽しみにしていたのは、TrackbackやCommentの機能なのですが、今現在までまったく使われておりません(苦笑)。(8月28日にCommentを1件、いただきました)。やはり自分からも社交的にあちらこちらのblogにTrackbackしたり、Commentしたりして、仲間の輪を広げるべきなのでしょうかね。そりゃ、そうだわね。ただ、今の生活状態では、交流を広げたところで維持できませんので、現状ままの方向で(笑)。

 あのblogではもうひとつ、eコマースを体験しています。別にどうでもいいのでblogには明記していませんが、Amazon.co.jpとのアソシエイト契約で、私がblogで紹介しています作品の画像や灰色のタイトル文字からAmazonの紹介ページに飛んでいただいて購入していただけますと、Amazonから販売価格の10%だかの紹介料が私に入るシステムです(紹介料が定価に上乗せされているわけではありません)。
 もっぱら自分で購入して、自分にいくらかが返ってくるというオツなサイクルになってます(笑)。つまり私としては結果的に10%引きで商品を購入しているようなものなので、ちょっと得した気分になれるんです(<なにかが根本的に間違っている)。

 でも、もし通信販売やAmazonでの購入に抵抗のない方で、「ほしいな」と思われます商品がございましたら、ご利用いただけますとうれしいです。
 別に画像や灰色タイトルを押してAmazonのページに飛んだからって、それで即購入ってことにはなりません。購入ボタンを押して、カートを確認して、レジへ進むという、3段階ほど踏まなければ買えない仕組みになっていますので、その点はご安心くださいませ。

 根がおもしろがりなので、ついいろいろ試しちゃうんですよね。

04.8.22 Sun. 2003年度星雲賞               9.1 4:34
 8月21日、22日に開催されました日本SF大会にて、2003年度星雲賞が発表されました。日本長編部門は、巷でウワサの『イリヤの空、UFOの夏』秋山瑞人(電撃文庫/メディアワークス)もノミネートされていたようですが、小川一水の『第六大陸』(ハヤカワ文庫JA/早川書房)に決定しました。『イリヤ』、惜しかったですね。
 日本短篇部門は「黄泉びと知らず」梶尾真治(『黄泉びと知らず』新潮文庫/新潮社 所収)。

 海外の長・短篇は置いといて、今ひとつ納得できないのが、メディア部門の『ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔』。同時に日本のアニメ『宇宙のステルヴィア』『ラーゼフォン 多元変奏曲』『住めば都のコスモス荘・スットコ大戦ドッコイダー』『オーバーマン キングゲイナー』などもノミネートされているのに、なぜわざわざ『ロード・オブ・ザ・リング』なんだかわかりません。映像はすごかったし、あの原作を映像化したというのもすごいけど、いい加減、外国で評価されてるんだからいいじゃん。日本SF界が国内のオリジナル作品を評価しなくてどうする?という感じです。
 来年度は『ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還』が受賞するんですかね(苦笑)。

 そして、コミック部門が『彼方から』ひかわきょうこ(花とゆめコミックス/白泉社)! 他に『ジョジョの奇妙な冒険 第6部/ストーンオーシャン』荒木飛呂彦(ジャンプコミックス/集英社)や『琉伽といた夏』外薗昌也(ヤングジャンプコミックス/集英社)、『獣王星』樹なつみ(ジェッツコミックス/白泉社)などがノミネートされているなかで、『彼方から』が選ばれました。
 ちょっと「SF?」みたいな感じはしますけど、主人公が時空を飛ばされたということでSFの範疇なのでしょうか。まあ、SFといいつつ、ファンタジーの受賞作も多いので、こだわるべきところではないのかも(笑)。

 『彼方から』はずっと好きで読み続けていました。英国にいたときも、友人にわざわざ『彼方から』が掲載されている「LaLa」を送ってもらったり、ロンドン郊外のヤオハンに行って、そこの日本書店に『彼方から』の新刊が入っていると割高でも購入しました。イザークとノリコのお互いに相手を思う気持ちにすごく慰められたのですね。ノリコが異世界に来て一所懸命に言葉を覚えようとするところなど思い出して、異国にいる我が身に「そうだ、まず言葉からだ」と言い聞かせたり(笑)。
 異世界のようすや、禍々しい化け物もよく描けていて、なにかキラキラするようなキャラクターの思いや言葉があふれていて、とてもステキなお話でした。
 SFファンからの賞が授与されて、好きなコミックスが認められたと感じられるのがうれしいです。おめでとうございましたv

04.8.16 Mon. 中嶋敦子個展                9.2 22:50
 仕事の合間に、秋葉原ラジオ会館まで出かけました。「中嶋敦子原画展」に伺うためです。JR秋葉原駅で降りたことは初めてで、駅前にいきなり電器街があり、電器店が軒を列ねる雑居ビルが立っているのを見上げて、「本当に電器の街なんだなあ」と思いました。お上りさん状態ですよ、ええ(笑)。
 ラジオ会館はまさに駅の真ん前にあり、迷うことなく入りました。エレベーター前に案内板も出ていたので、うっかり階数を忘れていた私にはありがたいことでした。

 エレベーターを降りて、会場へ。思ったよりはこじんまりした感じです。入口にはマッグガーデン、徳間書店「アニメージュ」編集部、スタジオディーンなどからの大きな花のスタンド。受付の方に名刺を渡し、「PRESS」として入場させていただきました。でないと、間違いなくセールストークにつかまって、場内をゆっくり観て回れない予感。実際、展示物を観ている間、何度もスタッフの方が側にいらしては、胸の「PRESS」カードを見て離れていかれましたから(笑)。

 本当はサイン会に間に合う時間に来て、中嶋さんに一言ご挨拶をと思ったのですが、着いたときには、いかにもイベントが終わったあとの気の抜けたような雰囲気が漂っておりました。
 画集に収録できなかった『ハーメルンのバイオリン弾き』や、数々のラフ画、原画を堪能させていただきました。「ああ、このラフこそ、画集にほしかったなあ」と思えるものも多々ありまして、なんとな〜く「今後の課題?」みたいな(今後!?)。
 勝手な思い込みながら、会場にあんなにたくさん原画やラフ画が展示されていたのは、私が「アニメーターさんのイラストで価値があるのは着彩後の完成イラストより原画、原画よりラフ画」などと申し上げたことがあったからかしら、なんてちらっと思ったり(<気のせい)。いえ、特にデジタルデータに関しては出力紙しか展示できないわけですから、「それなら原画やラフ画を」という、主催者の方か、中嶋さんのご希望だった可能性のほうが高いですけどね(笑)。
 「印刷の紙をインクがきれいに乗るものにしても、印刷会社が画集として気を遣って印刷してくれても、やはり生の線の迫力にはかなわないなあ」などと思いながら、会場を一周。個展のために描き下ろされたイラストの版画も見ました。微妙で繊細な同系色の使い方は、アニメイラストでは見られない、中嶋さんの個性ですよね。雪、炎、羽とテーマもイラストに合った、「綺麗」をより協調するようなものでした。
 私以外にも、男女を問わず何人もの方々が熱心に展示物をご覧になっていて、ファン層の広さを目の当たりにすることができました。受付では『艶』も販売いただいていて、以前から「売りますよ」とお聞きしていたものの、確認できてうれしかったです。

 会場を出たあとは、階段で降りながら、ラジオ会館の内部を探検(笑)。ホビーショップやマニアな書店、中古パソコンのショップなどが雑居する様は既視感がある……と思ったら、中野ブロードウェイの「まんだらけ」界隈でした。
 このまま帰社して、お仕事続行です。

04.8.15 Sun. 死んでます。                8.31 2:34
 ぽかりと目が開いて、起き上がってみたら、目の前には、仏さまに供えるご飯のごとく割り箸が突き刺さったままの冷やしうどんのパック(すでに「冷やし」ではない)。あたりには、夏コミの戦利品のシマがいくつか(一応、布バッグや紙バッグから出して、ジャンルごとに積むまではしたもよう)、スーパーのレジ袋が畳まれもせず、ふよふよしています。
 この薄暗さは夕方? それとも明け方?とか思いながら、次の瞬間にはまた寝てました。

 今でも記憶が定かではないのですが、20:00からのNHK『新選組!』は見たような気がするので、そのあたりまで床に転がっていたわけですね。どおりで身体の節々が痛いはずだわ。

 仕事もMUST急ぎがあるのですが、ちょっとご勘弁。すみませんがご勘弁。16日中には必ずお送りいたします。くたりぱたり。

04.8.14 Sat.  夏コミフラーッシュ!(って、なんだ?)  8.31 1:24
 「なんやねん、こんクソ暑さは!」と暴れたくなるくらいの、暑くて熱い「コミックマーケット66」でございました。
 この度は会場が暑かろうことはわかっていましたので、何日も前からカタログであらかじめサークルさんの位置を確認し、無駄歩きをしないですむ動線を考えました。もちろん、壁サークルのチェックは今回はなし。たぶん目的のサークルさんを回るだけで精一杯だろうと思いました。

 絶対に屋外に並びたくないし、私の場合、朝いちで入場しなければ売り切れ必至などという極道な新刊搬入(まあ、そりゃサークルさんの勝手ですが、私にはこう見える)をするサークルさんは眼中外なので、11時ごろに事務所を出てのんびり行きました。

 渋谷で途中下車して、差し入れの菓子類を購入。ホームに立っているときに、サークル参加のNさまから携帯メールが入りました。「すごい人なので、昼すぎからゆっくりどうぞ」。ありがたい実況報告に、「今、渋谷なので、そちらへは13時前に行けると思います」と返信。
 12時に東京ビッグサイトに到着。すでに買い物をすませた方々が、エントランス周辺に座り込んで、同人誌を読みふけっていらっしゃいます。この場で読んで、つまらなかったものはそのまま中古同人誌販売店に持ち込むのでしょうか。地べたに座り込んで同人誌を読んでいる姿は、あまり誉められた光景ではございませんが。

 まず、「サンデー」「マガジン」「青年マンガ」系のサークルさんがいらっしゃいます西館へGO! ところが、エントランスと西館の連絡路でフン詰まり。通路いっぱいの人、人、人で、空気が薄い感じです。外を歩いているときはそれほどでもなかったのですが、連絡路で人込みに紛れているうちに身体中から汗が吹き出してきます。「ああ、やばいな〜。下手するとクルかもなあ」感が満々。理由は不明なのですが(医者に聞いても「気のせいだ」と言われる)、洗髪しているときとか、満員電車に乗っているときとか、何かのはずみでいきなり呼吸困難になるんですね。急に鼻が薄紙で覆われたような感じになって、パニックを起こすという。さすがにそうなりだして5年にもなるので、慣れてパニック状態にはなりませんが、服を緩めたり、換気のいい状態にして、調子を戻すまでがメンドくさいのです。

 ようよう西館に辿り着いたところで、お目当てのサークルさんの同人誌を購入。お会いしたかった方とも無事ご挨拶できましたv しかし、もうお一方は別のイベントに行かれたとかで会えませんでした。いや、夏コミよりそのイベントのほうに行かれたというのがその方らしくて、「ああ、それは行かれるでしょうね」なんてしみじみ納得してしまったのですが。
 Tさま、その節は言付けなどお願いしてしまいまして、すみませんでした。そして御本、ありがとうございました。早速読ませていただいていますv(ここ、読んでいらっしゃいますでしょうか)。

 次に東館の「小説」系のシマへ。西館から東館へは一度屋外へ出ての迂回路が設定されていて、もう自分がどのあたりにいるのかわかりません状態。首根っこつかまれて3回回されたネコのような感じです。東館に入って、ようやく現在位置を確認。「小説」系のサークルさんに伺いました。久しぶりにお会いします方と、スペース前で長々と話し込んでしまいました。すっかり販売妨害です。うう、申し訳ございません。

 「Gファン」「ガンガン」系のシマに行くころには頭が朦朧としだして、アルファベットを確認しながら歩いているにもかかわらず、目的地に辿りつけない! 広大な『鋼』に接しているL、K、Jの列周辺を右往左往すること3回、ようやく見つけました。がくり。
 行くなり、日本酒「きのね」のキャラメルをいただいたりv(前のイベントで、私が行ったときにはなくなっていたので、「今度は置いておいてくださいね〜」と言っていたら、箱ごと丸まるいただいてしまいました。美味しいv)、「同人誌いただきセット」をいただいたりv イルカのかわいいマスコットをいただいたりv ああもう、こちらには伺うたびに何かしらいただいております。Nさま、Fさま、Bさま、ありがとうございます(平伏感謝)。E本さまもお会いできてうれしかったですv
 ジャンルが変わられても、同人誌をいただいたりして、いいのかしらと思ったり。喜んで読ませていただきますv 読むものはなんでも好きvv そして読み終わったあと、原作を全巻大人買いしていたりしたら、それはちょっと何だか密かに口説きオトされた感があったりしちゃいますねえ(ふふふ)。同人誌オンリーの今のところ、カ○シさんが好きですv(とりあえず宣言!)
 しかし夏コミというイベントは、長話に向かないところですよ(当たり前)。次から次にお客さんがみえるうえ、そこのサークルさんは発行されている同人誌の種類も多い、委託も多いで、説明もたいへん。スペース前にいつまでも陣取っていると、ホント販売のジャマなので、お話半ばで失礼させていただきました。
 それにしても、Fさまの鮮やかな計算能力には唖然呆然。計算機よりも早いんじゃ……。世の中には数字に強い方もいらっしゃるんですね。自分を顧みて、とほほ〜。

 同人サークル関係では最後に『WOLF'S RAIN』関係のサークルに伺いました。撤収するサークルさんもあるなか、こちらもそろそろ片付けようとなさってる感じのところへお邪魔して、同人誌を2冊GET! 『WOLF'S RAIN』のユニオンサイトを管理なさっている関係で存じ上げていたのですが、その絵柄に惹かれて、サイトのモニター越しのイラストだけでなく、紙媒体も見せていただきたいなと思っていましたので、念願かないましたv

 ということで、ヘロヘロフラフラしながらも、欲しいものはすべて手に入れている、天晴れな自分に乾杯だ!

 それから企業展示会場に回って、「コミックGUM」のブースにて「GUM」の編集長にご挨拶。ねこまた工房の所長の代理で伺ったのですが、「夏コミ特別編集コミックGUM」をいただいてホクホクです。ウロウロしていたら、「コミックラッシュ」編集部に出向している、ねこまた工房のスタッフに声をかけられて、JIVEのブース前で話し込んだり。破れかけた紙袋の代わりに、「コミックラッシュ」の特製紙バッグをいただきましたv 丈夫そうですよ。片面は『ギャラクシーエンジェル』の絵柄ですよ。いかにも夏コミ帰りっつー感じですよ! 帰宅するまで、この紙バッグで列車内の人々やすれ違う人々に「コミックラッシュ」の宣伝をさせていただきましょう(笑)。
 しかし、企業ブースは今ひとつ何を見たらいいのかわかりません。特に頭が回っていないときは、ただただ人込みに流されて、行ったり来たりするだけの有り様。とりあえずアニプレックス、復刊ドットコム、雑草社などのブースを覗いて退散しました。


 去年は、夏コミから事務所に帰って、編集会議に臨んだ私。その話をしたら、「すごい体力やな〜」と感嘆されたのですが、今ひとつなぜびっくりされるのか、実感がなかったんですね。そして、夏コミ3日目に行ってヘトヘトになって帰ってきた所長とスタッフをさんざん笑ったものでした。あのときに「冗談じゃないくらいしんどい」とおっしゃっていた所長の気持ちが、今になってよくわかります。マジにしんどい。事務所に寄ったものの、雑事を片付けるだけで精一杯で、早々に帰宅しました。
 暑さまけで、食欲なし。一応、冷やしうどんのパックをスーパーで買って帰りました。食べているうちに、いつしか意識が遠くなって……おやすみなさい。

04.8.9 Mon.  「核」を考える日             23:30       
 本日は59年前に長崎に原爆が投下された日。ここのところ、原爆関連の番組をよく観ます。例年より多いように感じるのは、やはりイラク戦争や北朝鮮の核保有問題がクローズアップされているからでしょうか。
 特に山端庸介(1917−66)の原爆写真について、その被写体となった人々の「今」を訪ねる番組が印象に残りました。山端氏は陸軍の報道部員として原爆投下翌日の長崎に入り、100枚以上の写真を撮影したカメラマンです。どの写真も、見た瞬間に「核兵器」の恐ろしさを千や万の言葉以上に伝えてきます。その説得力は、とうてい言葉や文章の及ぶところではなく、非常に貴重な未来への遺産です。
 90年代にアメリカで写真展が行なわれたときの映像もありました。初めは意気揚々と核保有の正当性や、日本に原爆を投下したことの戦略的正当性を主張するアメリカ人も、写真の前では言葉を無くしていました。まあ、それでも「あの時期に、日本に原爆を落としたのは正しい政治的判断だった」と言う方もいらっしゃいましたが。

 中国での反日感情を見ても、「やられた方は、やられたことを絶対に忘れない」という、人間本来の執念があるのは仕方がないと思います。でも、ただ「憎し」と繰り返すだけでは、ただただ怨念がたまっていくだけ。それを思えば、「核廃絶」という大きな目標に向かって、被爆体験の語りべや朗読会、絵画展、写真展などを行なっている活動のほうがどれだけ建設的かと思います。
 恨みに恨みを、その恨みにまた恨みを重ねていく戦いが世界を席巻している現実を、如何ともしがたく見ているだけの自分。「平和」というものの、あまりの遠さに愕然とする。言い知れない無力感を感じた、59回目の広島(8月6日)、長崎の原爆記念日でした。


 そして、こういう日に事故が起こってしまうのですね、な、美浜原子力発電所。
 本日15:25ごろ、福井県美浜町の関西電力美浜原子力発電所3号機で、300度の2次冷却水が循環する復水配管から、140度の水蒸気が吹き出す事故がありました。定期検査の準備作業を行なっていた計測会社の作業員11人が蒸気を浴びて火傷を負い、うち4人が亡くなられました。
 自分が現場責任者だったら、この電力需要の多い時期・時間帯に、原子炉に直接には影響しないシステム部分の点検のために、原子炉を止めたかどうかというとわかりませんが。経済効果的なところを考えますとね。
 でもモノは原子炉なんですから、もっと緊張感というか、危機管理意識が必要なのではないかと思います。1999年に起きた茨城県東海村の核燃料加工会社「ジェー・シー・オー(JCO)」東海事業所の臨界事故も、「その作業の重大な危険性」を作業者自身が認識していなかったことによる事故と考えられています。

 もっと危機管理意識を! 緊張感を! 社会全体が「まあ、いいや」とか、「力入れたってしょうがない」とか、そういう病に侵されているような気がするニュースでした。


<追記>
 徹夜のまま眠らず、大家さんがマンション用のゴミバケツを設置してくれるのを待ちかねて、しっかり不燃ゴミを出しました! スーパーのレジ袋、サイズ大、2袋分。あ〜、すっきり。

04.8.8 Sun.  「庭」のナゾ               8.9 22:53
 ここのところ、『艶 中嶋敦子STYLE』や『WOLF'S RAIN 川元利浩画集』で検索をかけて、通信販売サイトでの反応や感想を書いてくださっているサイトを調べていました。どちらも「読者アンケートハガキ」など入っていませんので、読者の反応はこうでもして調べるしかないのです。

 やはり読者の方々にどう受けとめていただいたかは、非常に気になります。見当違いの編集テーマになっていないか、ひとりよがりな仕上がりになっていないか、インタビューやコメントなどの文章関係で思いもよらない問題を引き起こしていないか、などなど。ネットのおかげで、大助かりです。昔は本を出版したら、アンケートハガキでも封入しないかぎり、読者の反応はまったく見えませんでしたから。

 さて、その検索で「庭 関連の書籍」というサイトがわりと初めのほうに出てきます。Amazonのサイトに掲載されている、「庭」や「ガーデン」がタイトルに入っている書籍を自動的にサーチし、一覧にしているサイトさんのようなのですが。例えば、『狭さをいかす庭づくり』とか、『超簡単ガーデニングのアイデアBOOK』とか、『ベランダでおいしい野菜づくり』とか、ちょっと変わったところで『庭を森のようにしたい つれづれノート』や『ローズガーデン』などの小説なども入っています。
 でも、なぜ『艶 中嶋敦子STYLE』や『WOLF'S RAIN 川元利浩画集』が呼び出されているのか、さっぱりわかりませんでした。収録したイラストの中に「庭」関連のものがあったかしら?と見返してみたり。ずーっと不思議に思っていたのですが、突然、気づきました。……マッグガーデン。出版社名に反応しているのかーっ!
 検索精度がよすぎるのか、なんなのか。まあ、この世のナゾ、ひとつ解決です。

04.8.7 Sat.  サッカー・アジアカップ決勝        8.9 22:10
 スポーツにはあまり興味のない私ですが、この試合だけは心の底から日本チームを応援してしまいました(笑)。第13回サッカー・アジアカップ。日本対中国の試合は3対1で、日本優勝!
 日本選手が北京入りしたときの、(一部なんでしょうけど)中国側の「歓迎ぶり」があまりにもあまりで、瞬間湯沸かし式怒りが一気に加熱上昇! それでも自宅に入れば見ないままだったかもしれませんが、事務所でかかっていたので、乗じて観戦しました。1対1の同点になったときは「うわわわわ〜」と焦りましたが、後半に1点、ロスタイムに1点追加で、結果を見れば危なげのない試合運びでした。
 日本チーム、随分成長しましたね。動きにキレがあって、それが最後までダレませんでした。スタミナも増加したのでしょうが、それ以上に2時間近くに及ぶ集中力と緊張感と冷静さが、気持ちがいいほどに充実していました。

 それにしても、国家斉唱でブーイング、日本が点を入れたらフィールドに物を投げ入れる、日の丸を焼く、公使の車に投石、会場前で暴れる。相手方チームの監督は授賞式に参加しない。試合後、警備上の警戒から日本人サポーター、選手ともに競技場に2時間半近く閉じ込められる。騒動について、翌日の中国メディアはいっさい伝えず。新聞第一面に踊る「日本チームは卑怯な手段で勝った」という大見出し。もういろいろがっかりです。

 ヨーロッパのメディアは、4年後の北京オリンピックに対する不信感を伝えていましたが、本当に不安です。アジアカップについては、事前に中国政府から国民やサポーターに過激な行動はしないよう通達がされたらしいですが。スポーツマンシップや国家としてのマナーについて言い含めても、民心をコントロールできない国が、「勝負事」を主催できるのでしょうか。

 中国に対しては、昔、旅行したときに出会った方々が印象に残る親切な人ばかりで、決して悪感情など持っていなかったのですが。さすがにこの度のアジアカップは、日本の勝利で溜飲が下がりました。ええ、正直なところ。そして、そう思ってしまう自分にやりきれなさも感じつつ。

04.8.5 Wed.  焼肉ゲーム                8.6 3:10
 世の中には妙なゲームがありますね。その名も焼肉ゲーム「焼肉ジュージュー」。ちょっと調べものでエバラ食品のサイトに行ったら、こういうのがありました。2分間で肉を表裏焼いて、エバラの「黄金の味」につけたら、その焼き具合で点数がつくというもの。1皿12枚の肉をうまく焼けたら、2皿目が出てきます。焦げたり、生だったりすると、体力ゲージが落ちます。時間切れか、体力ゲージが0になったら、ゲームオーバー! すっごく肉がリアルで、焼けていくようすもいかにもおいしそう。ちゃんと煙りも出ます。焼いているうちに、実際に焼肉が食べたくなります! そ、それが作戦か〜!?

 単純なゲームなんですけどね。なぜかうまく焼けませんでした。「生肉や!」とか「だいぶ焼き過ぎた〜」とか「ちょっと焦げた」とか「半分生や!」とか「半分生で、半分焦げや」とかさんざん言われた挙げ句、「もうちょっと上手に焼いてよ〜」とくる。ガッデム! 今度、もうちょっと時間のあるときにチャレンジしてやる! 


 低気圧が垂れ込めているせいで、1日、枕から頭が上がりませんでした。ずっとうとうとしていて、「これじゃいかん」と無理矢理起きても、頭痛と目眩がひどくてまたベッドに逆戻り。雨が降れば少し楽になるのですが、降りゃしない! こういうとき、人体のほとんどは水分でできてるんだなあと思います。
 そんなわけで、きっちり1日無駄にしました。やれやれ。

 なんて書いていたら、地震がありましたよ(8月6日3:23現在)。ドンッと縦揺れが来て、それからしばらくガタガタ横揺れしていました。けっこう大きいなあと固まっていたら、おさまりました。ビデオのチューナーに入らない10chの『KURAU』と『天上天下』を録画するためにつけっ放しのTVの速報では「東京都世田谷区 震度3」。ここ最近ではいちばん揺れた気がしたけど、「3」かあ。
 プロ野球中継の延長で30分以上放映が遅れたうえ、地震速報が流れちゃって、『天上天下』のファンで録画している人は「ああっ!とろ〜ん!」な気分かもなんて思っちゃいました(苦笑)。「もしかしたら仕事で必要になるかも」の10%くらいの確率のために録画している私も、ちょっと踏んだり蹴ったり気分だったもんなあ。まあ、これも被害がなかったから言えることです。
 

<8月7日 6:50>
 という「日記」を書いていたんですが、またアップロードし忘れていましたよ。とほ。
 知る人ぞ知る「つやつや物語」、4と5を「日記」の5月分にUP。ちなみに1は3月分、2と3は4月分にあります。続きはいつになるかなあ……。

04.8.4 Wed.  エアポケット               23:34
 朝早くに目が覚めてしまったうえに中途半端に時間もあったので、7月26日から5日分、「日記」を書いてみました。これで週末に来ていただいても、読んでいただけるものはあるか、と。って、仮にも文章書きのサイトがこれでいいのか!

 急にblogに興味が募り、うっかりレンタルしてしまいました。以前から懸案になってました「日記」内のコミック、小説、映画に関する記述を別掲載する件、このblogを利用してみようかと思います。テキストのアップロードが簡単な上に、amazonから表紙絵も引っ張ってこれるので、いいかな〜と。
 ネット上では公開状態になってますが、まだひな形のみでご訪問いただけるような状態ではありません。そこそこテキストを移植できましたら、このサイトにもリンクいたします。8月下旬を目処に、1日1本ずつ移植すればなんとかなるでしょうか。

04.8.3 Tue.  『月の本』                8.4 6:09
 本屋で目にするたびに気になっていた本があります。『月の本』(光琳社出版)。同出版社から出ている『宙ノ名前』の写真家・林完次の「月」の写真を収録。それに作家・林望、文化史家・小笠原邦彦、「Newton」編集長・竹内均、美術史家・高山宏が章ごとに文章を寄せています。
 私はあんまり写真の上に文章を載せるデザインは好きではないのですが、写真集でもなく、読み物でもないというユニークな作りと、1冊読み切れば、かなり「月」についての通人になれるだろうなあという興味で、気になっていました。
 ただ高かったんですよ。3200円。失敗したくない金額です(苦笑)。結局、5年ほども、その背表紙を見るたびに「どうしようかな」と迷っていました。

 本日、打ち合せで九段下に出かけたとき、地下鉄の駅構内で本のセールワゴンが出ていました。何気なく並んでいる本を眺めていて、ふと視界に入ってきた青地に金の箔押しの装幀。「うわああ、『月の本』が出てるう!」。思わず手に取ったら、古書ではなく、おそらく返本流れの新本。2200円也。即買いしてしまいました。
 やはり本文デザインは気に入らないのですが(もうちょっと写真をうまく見せる方法があるような気がして、落ち着いてページを開いていられないのです。職業病ですね)、読みごたえはたっぷり。夏の仕事が終わったあとの、秋の楽しみです。やはり名月は秋のものですから(笑)。
 ほしかった本や探していた本と、思わぬ出会いをすることが多いです。特に東京にいますとね。


 さて、本日の打ち合せでは、「女の子の『萌え』について」一席ぶってきました。版元の編集の方が男性なのですが、出す本は女性向け。だったら、キャラクター同士の人間関係についての解説は避けて通れないですよ、というお話。
 男の子は「かっこいい男」「かわいい女の子」について、単体のデータと「かっこいい姿」「かわいい、あるいはセクシーな姿」をたくさん掲載しておけば、資料本として購入してくれます。でも女の子をターゲットにする以上は、そのキャラクターが特定のキャラクターに見せる表情や、そのときのセリフ、そこから推察される(ストーリー上の)感情を網羅しないと、「わかってないな〜、この本作った人〜」って言われかねませんよ、とかなんとか(笑)。
 「ラフをいただいたとき、なぜこんなコーナーがあるのか、実はまったく理解できなかったんですよ」と、正直すぎる男性編集者2名様。「『週刊少年ジャンプ』の戦闘もののマンガに女性ファンが多いのも、戦闘のかっこよさやキャラ個人のスペックもさることながら、やはりキャラ同士の人間関係でしょ。同人誌なんか、顕著ですよね」と言えば、「なるほど」とうなずいていらっしゃいました。「できるだけ、上にはその説明で通してみますが」とおっしゃっていらっしゃいましたが、むしろ「キモはソコ」なので、よろしくお願いします。

 しかし、本当に男性の見る目と女性の見る目は、「次元が違う」と断言できるほどに違うということがよくわかった打ち合せでした。……まあ、同じだったら、それはそれで気持ち悪いですけどね。「このキャラって、なんか○○×■■(もちろん、男性キャラ同士)な感じしない〜?」とか言って、男性に「そうだね。このセリフってきっとこういうつもりなんだよ。萌え〜」とか同意されると、ちょいと引きます(笑)。
 男女の感性の決定的な違いを目の当たりにすると、新鮮な感動があります。普段はしゃべっていても、なんとなくお互いに話を合わせちゃったりするので、「ええっ!? なんでそんな見方になるの?」なんて驚く機会、あんまりないんですよね。

04.8.2 Mon.  燃えないゴミの日            8.4 6:47
 徹夜明けの10:00。しだいに眩しくなる日射しに、目をしばしばさせながら帰宅しました。途中でゴミ回収車に行き会って、思い出しました! 今日はゴミの日!! それも週に1回しかない「燃えないゴミ」の日です。
 忘れてました。忘れていましたよ、完全に! 一縷の望みをかけてゴミステーションを覗きに行ったら、もう回収された後でした。12:00過ぎに来るときのほうが多いというのに、今日はえらい早いじゃないか。なにか私に恨みでもあるのかーっ?(<ひじょうに間違った怒り) あ〜もしかして、学生さんたちが夏休みで帰省や旅行とかの関係で、いつもよりゴミが少ないとか?
 ほとんどコンビニかスーパーのお弁当に頼る生活ですから、当然、「燃えるゴミ」よりも「燃えないゴミ」のほうが多いのです。週が始まるなり、今週1週間、ゴミペールに入り切らない「燃えないゴミ」との同居決定。

 できるだけゴミを出さないようにしようと思ってはいます。例えば使用済コピー紙のウラ紙もプリントアウトに使ったり、チラシも生ゴミを捨てるときのために取っておいたり、スーパーに行くときは、レジ袋をもらわないですむように、常に袋を持っていたり。
 でもこの暑さに一人分のご飯を作るのもメンドーなので、ついつい出来合いの惣菜やお弁当に頼っていたら、この始末。地球からの天誅でしょうか(苦笑)。まあ、明日にでも、ちょっと溜まった牛乳パックとペットボトルをスーパーの回収箱に入れて、ゴミペールをひとつ空けるとしましょう。……それでもはみ出しそう。うえ〜ん。

04.8.1 Sun.  暑くて熱い夏の予感            8.4 5:20
 8月最初の日曜日が徹夜作業で始まるとは、この1カ月の成りゆきを暗示しているようで、とほほな気分です。暑くて熱い夏なんだ、やっぱり。
 今はどんなに宿題が山積みになっていようと、2カ月後にはそれらはきれいさっぱり解決して、結果として本が出ているのです。2カ月後といわなくても、1週間後、同じことで悩んでいるわけではないですしね。今、作業しているものは明日には片付くはずだし、次のモノに取りかかって、それも終わっていく。決して今日と明日は同じではないから。
 毎度のことですが、やるべきことがヌリカベのように立ちはだかると、「いやいや、これも1週間後には、半月後には、1カ月後には終わっているはず」と、自分に言い聞かせます。もちろん「終わっているため」には、佇んでいてもダメで、作業しなきゃいけないんですけどね。問題は解決しなきゃいけないんですけどね。
 でも、1週間後には作業の量も、悩みの質も変わっているはずと感じられるのは幸せなことだと思っています。今やってる作業は、2カ月後には「本」という形で世に出ます。形で成果が目に見えるというのは、私にとって大きなモチベーションになっています。

 え〜と、もう1件、今月発売の件があったはずなんだけど、それはどうなってるんだろう。まあ、「予定は未定」「刊行予定にあっても、出ない本は出ない」というコトバもあるよね……。


 『鋼の錬金術師』の録画しそこねていた話数が2話あって。DVDが出るまで待てばいいのですが、発売/レンタルは9月末。「待切れない。今、見たい! 今!!」という気持ちで、ダメ元で「掲示板」に「録画された方、貸してください〜」と呼びかけたら、早速にお返事いただいてびっくり! 「掲示板」効果にもびっくりですが、「お貸ししますよ」とすごく気軽に言っていただけたことにさらにびっくり。自分の好きな作品をやはり好きな方を、「いい方」と認識できるのはとてもうれしいことですね。
 『鋼』に限らず、北原文野先生のサイトでも、『ツインシグナル』でも、『GetBackers -奪還屋-』でも、好きな作品を通して知り合った方々は、私にとってすごく気持ちのいい方ばかりで大好きなのです。一度も直接にお会いしたことがなくても、やり取りの中にお心遣いをいただいていたり、困ったときに助けていただいたり、参考になりそうなものを探してくださったり、貸してくださったり。

 メールの返信が遅かったり、できなかったり(プライベートに関しては今年1月からのメールが溜まっていますよ……ああああ)、「忙しい」の一言でお誘いを断ったり、お礼が遅くなったり、おざなりになったり、時候の挨拶どころか、年賀状も欠礼したり(挙げていくとすっげ〜ひどいな、自分)。人づきあいに関して猛省すべき点の多い私に、寛大なお心で接してくださる皆さまに感謝です。
 私も「うれしい気持ち」を、せめておつき合いくださる方々にお返ししたいと思ってはいるのですが。「人を幸せにする」には、やはりなにか才能が必要なのではないかと思う今日このごろ。できることから、こつこつと。


Made with Stone Diary



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