Dairy for Paranoid

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05.10.30 Sun.  『バッテリー』にはまる。        5:14
 仕事で引っかかりがあって、『バッテリー』(あさのあつこ・著 角川書店/角川文庫)を読みました。一気にはまって、続刊の文庫2冊、ハードカバー3冊揃えました!(全6巻) ハードカバーの本を一気に3冊も買ったのって何年ぶり?って感じ。

 不思議な作品です。失礼ながら、そんなに文章が上手というわけではないのです。それなのに、ぐいぐいと読み手を引き込んでいく力がある……というか、純粋に「おもしろい」のです。巧や豪をはじめとするキャラクターたちの、姿や形は具体的に想像できないのに、その心のありようは確かに存在し、魅力を放っています。

 巧というひとりの、自分の才能に絶対の自信をもち、ただ自分が球を投げるためだけに野球をしたいという傲慢な存在に、まわりの人間たちが巻き込まれ、自分の自負心や能力と無理矢理向き直らざるをえなくなる。奮起する者もいれば、嫉妬にかられる者もいれば、巧をねじふせたいと思う者もいる。そんななかで、巧もまたキャッチャーである豪によって少しずつ感覚と感性の領域が広がっていく。
 中学生ピッチャーとキャッチャーの「バッテリー」のお話ですが、決してチームワークとか、野球の試合を描いたものではありません。絶対の才能の前に激震する人間の心と、どんなに孤高でいようとしても人間であるかぎり捨てることのできない人間関係の、移ろうさま、変わりなくあるさまを見せてくれる作品です。

 今市子さんのコミックに通じる「省略の妙」を、この作品にも感じました。一から十まで作品に描くのではなく、キャラクターたちの心情をモノローグや会話で点描しています。巧の視点で描かれたり、豪の視点で描かれたり、その他の友人たちや、巧の家族の視点で描かれたり、1冊の本の中で行動主がコロコロ変わります。それは、まるでこの作品の主人公は巧や豪だけでなく、「みんな」なんだと言わんばかりに。でも、その描写が帰結するのは「巧」なんですよね。みんなが語り、思うことから、どんどん巧の存在が多角的に描写され、その存在は光輝を放たんばかりに眩しくなります。
 「圧倒的な存在感」の描写法を学んだ気がします。

 コミック版『バッテリー』(作画:柚庭千景 原作:あさのあつこ 角川書店/あすかコミックス)もコミックス2巻発売中、「月刊Asuka」にて連載中です。「月刊Asuka 12月号」(現在発売中)で、文庫1巻分が終了しました。
 このマンガ家さんは長らく『バッテリー』のファンだったそうで、マンガの中でそこここ原作をアレンジされているのですが、それがまた「そうそう、その描写ほしかった!」みたいなツボ突きかげんで、いいのですv 原作でメいっぱい「きれい」「美しい」と表現される巧のピッチングフォームも、「ああ、ほんとうに美しい」と納得できる描写力。少女マンガ家さんの描くスポーツのフォームは、ときどきデッサン狂いや稚拙な線描写で別の意味でドキドキしちゃいますが、『バッテリー』に関しては安定していて、安心して見られます。少女マンガの線で描かれたピッチングフォームって、少年マンガで描かれるピッチングフォームとはまた別の「美」があるなあと思いました(女性が描くと、やはり視点が違うのね)。

 原作小説とマンガの双方がうまく噛み合っているという感じのする『バッテリー』。気持ちのいい読書体験でした。

05.10.23 Sun.  「アルフォンスバトン」追記       18:54
 「アルフォンスバトン」に答えたときに、錬金術世界のエド、アルが来たために、こっちの世界の「エド」「アル」の存在が希薄化したのだとしたら、なんて書きましたが。
 こっちの世界の「エド」「アル」の存在が消滅したために、錬金術世界のエド、アルがこっちに来れたのでした。そうそう、そういう法則でしたね。『TVアニメーション「鋼の錬金術師」コンプリート ストーリーサイド』の「徹底研究レポート」でそのあたりのことに触れているのに、すっかり忘れておりました。
 最近、水島精二監督とキャラクターデザインの伊藤嘉之氏にインタビューする機会がありまして、そのときに「門」の話になり、「ああ、そうだったぁ」と思い出しました。

 ちなみに「徹底研究レポート」はアニメスタッフの方からお聞きしたことを元に、資料を参照しながら文章を作成しました。「レポート」で書いた設定が映画版の根底にも通じていて、あれを書いたおかげで、映画版を観たとき、世界観はわりとすんなり理解できたんですよね。
 特に、パラケルスス-ホーエンハイムの存在が錬金術世界とこっちの世界を分けたというアニメ版のパラレルワールド構成は、おそらくパラケルススからインスパイアされたであろう原作のホーエンハイムを逆手にとった感じで、「ほほう。やるな、アニメ版」と思いました(<えらそう)。

 私は原作のストーリーが好きです。コミックスを読んで、『ハガレン』ワールドにはまったのですから。でもアニメ版はアニメ版で、原作から切り離せば、ひとつの作品としておもしろいし、なにより声がついて動き回るエド、アルがかっこいいので、『鋼の錬金術師』は「ワンタイトルで二度おいしい」と思っていますv

05.10.18 Tue.  「TWIN SIGNAL」A-ナンバーズ占い   6:01
 つきまるさまのサイト「Cyber Garden」で開催中のステキ企画「TSアルバム2005」に絶賛日参中です! 私の大好きなコミックス『TWIN SIGNAL ツインシグナル』(大清水さち)の文庫コミックスが朝日ソノラマから刊行中で、その記念イベントなんですねv TSのファンサイトさんも続々参加中で、特に「オエビ!」企画はお題にそったTSキャラのお絵描きがあって、楽しいのですv

 ちなみに文庫コミックス『TWIN SIGNAL 10』は、「Gファンタジー」連載/コミック時にはモーレツ駆け足だった最終話がきっちり描きたされていて、やっとイロイロ納得しました。こういうことがあると、文庫化バンザイだなあ!今月発売の最終巻『TWIN SIGNAL 11』には「雪の女王」も再録されるのかな。楽しみですvv

 閑話休題、「TSアルバム2005」の中の「A-ナンバーズ占い」をしてみたら、笑える結果になりました。どこそこ当たっていてねえ。けっこうヤな人間だよ(苦笑)。
 そうか、私はQさんか。兄さん(A-Oオラトリオ)の「皆敵モード」の最高ランクに引っかかっちゃうのね。こんなに兄さんのこと思い続けているのに、報われないのねえ。……カブトエビって……(ペットにしたら、クサそう)。

 「TSアルバム2005」はこちら

<A-ナンバーズ占い>
○○○さんはA-Qクオータ です!(○○○は私の下の名前)。
● A-Qクオータさんのあなたは、有言実行を信条とするタイプです。一度口にしたことは、周りを利用してでも、必ず実行しようと努力します。
的確な判断力はありますが強引な所も多く、周囲からは少々恐れられる面もあります。が、リーダーとしての才能が開花すれば大きな組織を築くことができます。
会社勤めをするにしても、変化の多い職種やクリエイティブな仕事に才能を発揮します。
恋愛は、一度好きになってしまうと激しく燃え上がる傾向があります。その一途さゆえ命をかける大恋愛をする可能性も秘めています。
基本的には、物事の道理を柔軟に考える思索派で、意思が堅く、独立心が旺盛です。

● ○○○さんの開運ペットは、カブトエビです!


 ついでにこんなのもやってみました(ええ、今、そ〜と〜煮詰まってます。ぐっつぐつ〜♪)。こういう成績でも編集・ライターできるぞ!ってことで(苦笑)。

+++ 第1回 エンタ!検定 成績発表 +++
あなたの総合得点は64点  全国平均 59点
全国順位(10月18日 21時現在)
34746位(116203人中)
−−ジャンル別得点表 −−−−−−−−−−−−−−−
  0_________10_________20点
映画 ■■■■■■■■■■■■■■■■■
テレビ■■■■■■■■■■■■■■
音楽 ■■■■■■■■■■■
書籍 ■■■■■■■■■■■■
芸能 ■■■■■■■■■■
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−−講評−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
あなたは「エンタの玄人」
あなたは忙しい仕事や勉学のかたわら、世間の流行情報
チェックを怠らない努力家に違いありません。ジャンル
別にみると、「映画」が好きですね。「テレビ」「音楽」
「書籍」「芸能」は平均的に知っています。仲間内であ
なたの好きなジャンルの話題になった場合、率先して盛
り上げましょう。情報は発信する人に集まってくるもの
です。ちなみに、解答の傾向としては、特に「海外」ネ
タに詳しいですね。
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エンタ検定実施中!
http://ent.nikkeibp.co.jp/ent/kentei/

05.10.15 Sat.  アルフォンスバトン           4:29
 「Cyber Garden」のつきまるさまから「アルフォンスバトン」をいただいてしまいましたv 固定キャラのバトンもあるんだ〜とびっくり。ちょうど『鋼の錬金術師』について思い返しているところで、タイミングばっちり!です。答えちゃうぞ〜と。

1. あなたはアルフォンス・エルリック派? アルフォンス・ハイデリヒ派? それとも両方?
 アルフォンス・エルリック派です。
 やはり原作アルが一番! 鎧も、子どものころも大好きですv 兄を立てるところと、兄を抑えるところと、兄を頼るところのバランスが絶妙だと思います。「立てるところ」と「抑えるところ」は計算してるときもあるけど、「頼るところ」は本当に心から頼ってるってわかるのが、らぶり〜v
 アニメアルはやはりダイナミックかつ俊敏な動きや、あのトボけた表情への早変わりがイイですね。釘宮さんの声もバッチリ合っていて、原作を読むときはアノ声で読んでます(エドはもちろん朴さん、ロイは大川さん)。

 『TVアニメーション 鋼の錬金術師キャラコレ』を作ったとき、私ともうひとりの女性スタッフで担当キャラを分けたのですが。
 私「エドは渡さないわ! アルも渡したくないわ! 『兄弟』を引き離すなんて!!」
 彼女「あなたがエドを取るなら、アルはネコごと私がもらいます!!」
という熾烈な戦いがありました(笑)。
 その後の配分
 私→エドワード、ウィンリィ、ロイ、イズミ、スカー、トリンガム兄弟、ホムンクルス&キメラ
 彼女→アルフォンス、ヒューズ、軍部、錬金術師たち
 ……なんだか、傾向と対策が見える感じ?(笑)

 ハイデ君は、こっちの世界のアルも気配りの人だったんだ〜って感じでした。人に寄り添いたい、という欲求が根底にあるところが根っから弟気質で、アルフォンス・エルリックに通じるかなあと思います。1916年にいた、こっちの世界のエドはじゃあどんなキャラクターだったのかなあとか。
 それにしても、こっちの世界の「エド」「アル」はふたりとも薄幸だ……。錬金術世界のエドとアルが無理にこっちの世界に来たせいで、対応する人間の存在が希薄化したとかだったら、これまた業が深いよなあ、と怖い考え。まあ、アルがこっち世界に来るのと、ハイデ君の事件はタイミング的に前後してるんですけどね。

2. アルフォンスの何処が好き?
 やはり無骨な鎧の姿と、やわらかな声と丁寧な言葉遣いのギャップがいい味出していて好きですv 兄が鉄砲玉なので自然に抑える役が身についていたり、やはり魂だけの存在だからか、どこか世の中を諦観しているようなところがあるわりに、本気の怒りは少年の感性や正義感が発端になるところとか、かわいいですよね。
 丁寧で聞き分けのよい雰囲気なのに、ケンカが強かったり、ときに兄に対して容赦のないところもあって、やはりこの性格のバランスが魅力ですv

3. アルフォンスのお相手は?
 彼は誰とでもうまくいくと思います。心根がやさしいうえに、人との距離の取り方を心得ているので、将来は間違いなく「きちんと大人になった、いい男」になるでしょう。
 兄と違って女運もよさそうだし(笑)。

 でも、それとは別のところで、特にアニメアルは兄を思い続けていくんだろうなと思います。劇場版であんなにウェットなところを見せられちゃいますとね。
 それはそれで萌えなので、よし(笑)。

4. アルフォンスの出るシーンや台詞で好きなものは?
 ネコへの愛あふれる?(いや、鎧の中の暮らしがネコにとって幸せかどうかはビミョ〜と思うので)シーンは大好物です!
 あと、エドを怒るシーンはどれも好きですね。……『ハガレン』に関しては、私は兄弟萌えなんだな〜と思います、つくづく。エドとアルは、ふたりでひとつとか、欠けているところを埋め合うとか、そういう頼りない存在ではなくて、それぞれがきちんと個を確立していて、そのうえで兄弟ならではの遠慮のなさとか、思いやりをもっているところが好きですね。
 ふたりとも罪を背負い、お互いをその業から解き放ちたいと思っているけれど、ふたりで分かち合うというよりは、それぞれが自分の責任として罪を引き受けているところが、男兄弟って感じでいいなと思います。必要以上にウェットにならないところがね。そこが、この兄弟に感じる一番の魅力です。

5. アルフォンスが目の前に現われたらどうする?
 鎧の中にネコや兄が入ってないかどうか、まず確かめます。ネコが入っていれば、ネコをかまいながらネコ談義を、兄が入っていれば、本人を目の前に兄談義をひとしきり。
 もし何も入ってなければ、旅の話を聞いたりします。とりとめのない話をず〜っと聞いていたいですね。アルはたぶん話し上手だと思うので。

6. バトンを回す五人
 私の周りで『ハガレン』にはまっている人をひとり知っていますが、その方はたぶん「ロイバトン」のほうが喜びそうな気がする(笑)。とりあえず、ここでストップになっちゃいますかね。答えたい方は、どうぞバトンを受け取ってくださいませ。

 なんだか真剣に答えておりますね(笑)。
 今、アニメ版『鋼の錬金術師』について復習中ですので、考えをまとめるのによい機会でした。つきまるさま、ありがとうございますv
 復習の成果はまたいずれ、なんらかの形でお目見えいたしますか、と。今年最後にちょっと企んでいますので、そこそこお楽しみに!
 2006.2.12追記:この「企み」は「Charada!」のことでした。

05.10.3 Mon.  JR西日本 あの脱線事故の被害者の手記  7:31
 今年、4月25日に起こったJR西日本の福知山線の脱線事故。事故を起こした列車の一車両目乗っていて重傷を負われた方の手記が、その方のサイトにUPされました。
 「あのとき」の様子が仔細に語られ、また鉄道ファンの筆者ならではの見解もなかなか納得させられます。マスコミに対する考え方にも同感できることが多く、うなずきながら読ませていただきました。

 ぜひご一読ください。
 「2005年4月25日 福知山線5418M、一両目の『真実』」
 http://www.kysd.net/fuku42501.html
 サイトのTOPページは「The Ruins of Rail -廃線跡を旅する」です。
 http://www.kysd.net/index.html

05.10.2 Sun.  花火を見に行きました!         7:58
 昨日(10月1日)、第74回土浦全国花火競技大会に行ってきました! ご縁でお知り合いになった方から「さじき席」にご招待いただき、生まれてはじめて花火のカスが降ってくるほどの間近で花火を観てきました。

 すごかった! きれいだった! すばらしい迫力だった!

 「花火競技大会」というタイトルどおり、いわゆる「花火大会」ではなく、全国から集まった約60の花火師たちが自分たちの技や新作を披露し、採点される「競技大会」です。それだけに、普通の「花火大会」では見られない「創造花火」や何種類もの「スターマイン」を堪能できました。「10号玉」も火球の昇りから開き方、消え方まで、一発勝負の潔さが小気味よかったです。

 土浦全国花火競技大会は日本三大花火大会のひとつ。毎年10月第一土曜日に開催され、日本の花火シーズンを締めくくる大会にもなっています。花火の発色や開き方を審査する「10号玉(尺玉)」、音楽に合わせて次々と打ち上げられる種々多様な花火が楽しいエンタテインメント性抜群の「スターマイン」、ウサギやイチゴやパラソル、レンコンなどをかたどった「創造花火」の3部門で技術が採点されるそうです。

 とにかく人、人、人ですごかったですが、「さじき席」にお招きいただいたおかげで、ゆったりとビールとタコ焼き片手に楽しませていただきました。例年は底冷えして寒いそうですが、土・日は10月とは思えないほど暑かったので、あらかじめ持参したコートをはおってちょうどいいくらいでした。
 帰りは22:29発の土浦発、我孫子行き臨時の普通列車で我孫子で下車。ホームで待っていた千代田線の代々木上原行き最終に乗って、終点の代々木上原で小田急線に乗り換えました。うまく連絡できているものです。

 次にうかがうときには泊まりがけがいいかもしれませんね。今回は泊りがけだと行けなかったので、日帰りで正解でしたけど。
 ご招待いただき、ありがとうございましたv>Fさま


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