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ニューヨーク カウントダウンツアー
〜2001 New Year Countdown in New York〜

サークルクルーズ
サークル・クルーズの船上からマンハッタンを望む。中央のひときわ高い建物2棟がツインタワーこと2001年9月11日に失われたワールドトレードセンター
2000年12月31日…この日は、前日の雪が車道から掃除され、歩道との境に積まれて凍りかけた泥山になっている風景から始まりました。
それではカウントをスタートしましょう。

14:00  カウントダウンが行われるタイムズ・スクエアは、すでに封鎖が始まっている模様です。「メイン会場で観たければ、今から陣取らないと」とはヴィレッジ在住の友人の弁。しかし、あと10時間も道に立ったままどう過ごせと!? 第一、メイン会場に入ってしまうと、人込みでトイレに行きたくても動けなくなってしまうそうですし。ここは観光客らしく、前日に雪で欠航になったサークル・クルーズ遊覧船観光を選択しました。

16:00  サークル・クルーズの冬のこの便は、2時間半のクルーズの間に夕方〜黄昏〜日没〜夜景を迎え、マンハッタンの様々な表情を見られるのでお薦めです。夏はもっと遅い時間の便をチェックして下さいね。
19:00  桟橋からのバスも道路封鎖のため、南へ迂回。34丁目8番街マジソン・スクエア・ガーデンで降りて、マクド○ルドで腹ごしらえをします。
 ※ ちなみにニューヨークは、北を上に置いた場合、横の通りはストリート(丁目)、縦の通りはアベニュー(街)で表示されます。ストリートはSOHOの北境から1丁目が始まり、約80m間隔で北へ242丁目まで。中心部は京都のように碁盤の目になっています。タイムズ・スクエアは42丁目7番街です。
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20:00  ペンシルバニア駅(マジソン・スクエア・ガーデン)で用を足し、いざタイムズ・スクエアへ。8番街を北上し42丁目へ出ようとしますが、なんと34丁目、9番街でも道路封鎖が。地下鉄も19時で各駅が封鎖され、タイムズ・スクエアに行くには10番街に出て、北へ歩くしかない?
…延々歩きますが、どのストリートもNYPD(ニューヨーク市警察)の警官がバリケードで封鎖済み。同じようにタイムズ・スクエアへの“入口”を求める人種様々な老若男女が、レミングのネズミのごとくひたすら北上していきます。摩天楼の谷底を一方向へ動き続ける黒い行列。上空から見るとさぞ妙な光景でしょう。
バリケード
道路はバリケードできっちり封鎖されました
 封鎖ごとに、いろんな人が警官に「どこからタイムズ・スクエア」に入れるのか聞いています。返事は「Go ahead!」か「Walk! Walk!」、極めつけは「I don't know!」。自分達が何のためにどこを封鎖してるのか、くらい把握しておいてくれ、とボソボソ呟やく私。
 ジュリアーニ市長が就任してから、NYPD警官は3倍になり、NYの治安はグンとよくなりました。あの悪名高き地下鉄も、深夜にさえ乗らなければ、日中は快適な“足”です。けど、質はねぇ…。結局「54丁目を開けてるから」と答えられた警官は唯一人でした。

21:00  54丁目から入り込んで、ブロードウェイを南下。すでに四角くバリケードが設けられ、その囲いが人でいっぱいになったら封鎖して、次の囲いを作っています。最初、私たちがはまった囲い(家畜のようだ)は、タイムズ・スクエアの“広告塔”も見えませんでした。が、前方の囲いにかなり余地があるということで、そちらに移動。ここからなら、塔やクリスタルボールがかろうじて見えます。
 ※ タイムズ・スクエアの7番街とブロードウェイが交わるところに、巨大な日清カップヌードル(湯気も出てるよ)が目立つ広告塔があります。カウントダウンはこの塔で行われ、塔の上空にポールで掲げられたキラキラ光るクリスタルボールが、塔の屋上まで降りてきた時、花火があがります。

22:00  酒の入った若者連中が「Open the gate!」と叫びながら、後ろから人込みを押してきます。波の満ち引きのようだったのが、「Push! Push!」「Open the gate!」の叫び声と共に押しの一手に。警官が駆けつけてバリケードを支えますが、ついに崩壊。
 倒れたバリケードの脚部に足の甲を刺された女性を突き飛ばし、何人かを路上に倒しながら、怒濤のように前の囲みになだれ込んでいきます。まるでバッファローの暴走のよう。倒れた女性の傍にいた私も突かれたうえ、バリケードに足を取られて転びそうに。しかし、泥だらけの雪の固まりの上に、その上暴徒の進路に転んだら死ぬぞ、と思い、咄嗟に近くの人の服を掴みました。ところが、掴まれた黒人の女性も必死で踏み留まっている状態だったので、前にいた警官の制服を掴みなおし。警官は私に「Calm down!」「Relax!」と叫びましたが、はっきり言って、落ち着くべきはアンタたちでしょう(苦笑)。コケそうになってるんだから、掴ませといてよ〜。結構前にいたので、マジメに怖かったですね。

22:30  制服に金モールの付いた“お偉いさん”含む警官隊が登場。バリケードを立て直し、ようやく落着。なるほど、サッカーのフーリガンが競技場に飛び込んだり壊したりするのは、こういう状態なのね、と納得した一連の事態でした。
 暴動の時、柵の番をしていたイタリア系の警官パネッタ君はお偉いさんにスゴク怒られてました。黒髪黒目で小柄、どうみても新米な彼は、アメリカ人にしては(大いに偏見あり)ナイーヴで、怒られて意気消沈。その様は子犬のよう。暴徒のせいで髪はくちゃくちゃ、顔も引っ掻き傷だらけ。後で同僚にその辺のバリケードを使って状況を説明し、「どうにもならないだろ。どうすればよかったんだ!?」と弁明していました。カワイかった…。
 その同僚エドワーズはまさにアメリカンヒーローな“正義の味方”。茶色の髪に青い目。20代前半、大柄の上に肩幅広く、しゃくれた顎でアメリカ人のイメージそのままのアメリカ人。スーパーマンのコスプレしてても違和感なかったでしょう。彼は、女の子の求めに応じて、写真のポーズをとったり、写真を撮ってあげたり。写真だと思ってポーズとったら、ビデオとわかり、「ボクは今日、タイムズ・スクエアのカウントダウンの警備にきていまっす!たくさんの人が集まってます。寒いけど仕事がんばってます(超訳)」などと宣い、まだビデオが回るのを掌を伸して隠したり、スターな感じ(笑)。
他の警官も「前に行かしてよ〜」という求めに、「誰を前に行かせるんだい?」「私たち」「あんたたちって、6万人もいるんだけど〜」なんて余裕の答えで、あの暴動が嘘のよう…。
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タイムズスクエア
平常時のタイムズ・スクエア。
カップヌードルの湯気が上がってます
23:00  私の後ろには、日本人の卒業旅行風な男の子のグループ。暇つぶしに彼らが始めたのは「芸能人しりとり」。最初は順調でしたが、「コンノヨウコ」「コンドウマサヒコ「コバヤシサチコ」あたりから“コ”のワナに。それを聞きながら、どれだけ言いたかったことか「コバヤシアキラ」。
 さて、路上に設置された大型スクリーンに、メイン会場を行進する「古き世紀の神」(白髪の老人の姿をした巨大な風船人形)と、「新しき世紀の神」(SFな格好をした赤ん坊の巨大な風船人形…ちょっと気持ち悪し)が映し出されました。
風船やリボンをもった人人人。ヘリコプターが頭上を行き交います。
ビルからはトイレットペーパーやコンピュータの穴あき出力紙が帯を引いて落ちてきます。
潮のように興奮がさざめいてきました。

23:45  「15 more minutes!」の声がどこからともなく上がります。以後誰ともなく「10 more minutes!」とカウントを叫び、その度、あちこちで笛や口笛が鳴らされます。
雪解けの泥水に足を突っ込んだまま動けないので、足の感覚がなくなってきました。氷点下5度。
23:59;30 広告塔のスクリーンにカウントダウンの数字が映し出されました。

23:59;40 声をそろえてのカウントダウンが始まります。「Twenty」「Nineteen」「Eighteen」…広告塔の上のクリスタルボールがゆっくりと降りてきました。

23:59;50 「Te-n」「Ni-ne」カウントダウン最高潮!皆が声を揃えてカウントしています。路上スクリーンには、ゲストであるモハメド・アリがクリスタルボールのスイッチを押したシーンが映されました。ボールが塔上から消えます。

00:00;00 「Zero!」広告塔から火柱が四方へ飛び、花火が炸裂。「Happy New Year!」の歓声と同時に笛や口笛、奇声で巨大なワーンという反響が。スクリーンにも「Happy New Year 2001!」の文字が。キスする人、踊る人さまざま。でも「螢の光」は聞かれません。ロンドンとは違いますね。ちょっと残念。
00:00;10 バリケードがはずされ、囲いの中にいた人が一斉に広告塔の方へ移動。私たちも人並みに紛れて、しっかり爆裂する?日○カップヌードルを写真に納めました(笑)。

00:10   58丁目のホテルへ向けて帰路につきます。バリケードははずされましたが、車の通りがないので、ほとんど歩行者天国。子供達やカップルが「Happy New Year!」と叫ぶのに、できるだけ答えます。たくさんの「Happy New Year!」をかわすほど、幸せがくるとか!?
 通り沿いのカフェやバー、ホテルのロビーも一仕事終えたNYPDだらけ。港では花火大会、セントラルパークでは0時にスタートのニューイヤーマラソンがあったため、警官も総動員。街中、ブルーの制服だらけです。

 部屋に帰ると、TVで各国のニューイヤーの瞬間を映していたので、日本も映るかと期待していたら、2000年の元旦の映像でした。ニューヨークの新年は遅い方なのに、何故2001年のを映さないのか、ナゾです。
 そういえば、ニューイヤー特集の新聞の一面には『2001年 宇宙の旅』の写真が掲載されていました。アメリカの洒落心に「ほほほう」と唸ってしまいました。
カウントダウン
カウント・ゼロ! 四方へ花火の帯が飛ぶ“広告塔”
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 大変に散文的になりましたが、これが2001年ニューヨークのカウントダウンです。
あの時集まった(警官の言葉を信じるなら)6万人の人々と、言葉も気持ちもひとつにして迎えたニューイヤーは、私にとって大きな一区切りとなりました。



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