Dairy for Paranoid

JANUARY 2006

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06.1.23 Mon.  雪、積もる。              7:20
 東京 積雪9センチ。
 雪に悩まされている地域の方には「たかが9センチ」と思われるところでしょうが、雪に慣れない者にとっては脅威です。特に、しっかりした滑り止めつきの靴をもっていない私なんかには、「転ぶな、危険」の1日です。

 一昨日(1月21日)から吹き荒れた雪は、翌日にはしっかり銀世界を作っておりました。
 本日は午前7時にゴミを捨てに出て、マンションまわりの雪に初めての足跡をつけました。行って、帰っての二列の足跡が点々。やっぱり滑りかけて、滑った足跡が変調をつけてたり。
 ちょっと楽しかったです(笑)。

  1月21日18時01分  1月21日18時43分
   1月21日18時ごろの風景。

06.1.14 Sat.  ニューヨークの祈り           23:57

クロス

 銀座のギャラリーで開かれた「織作峰子写真展」に行ってきました。以前にインタビューさせていただいたご縁で、以来、毎年、ご招待いただいていたのですが、なかなか機が合わず。今年、ようやくうかがうことができました。
 2005年11月に撮影されたニューヨークの写真が20点ほど。どれもニューヨークの町を切り取ったかのような写真で興味深く見せていただきました。

 中に1点。思わずその前で涙しそうになった写真がありました。「グラウンド・ゼロ」に近い場所の道ばたの壁とそこに書かれた落書き文章が撮影されたものです。

 The Load to Heaven
 while traveling along,
 it's never to late
 Take the road that lead to love
 not the one to hate
 Hate is what took These buildings down,
 with love is how we'll remember those
 no longer around.
 Take the right road and you will see
 how much sweeter life will be.
 The road may be uphill and
 strewn with stones.
 So get rid of the weight
 and listen the load.
 At the summit there is
 a beautiful view.
 all of God's peace
 open to you

  a police officer
  NYPD

 天にまします主よ。
 あまねく地を統べる方であるならば、
 手遅れだったということはないはずです。
 どうぞ愛への道をお示しください、
 誰かを憎むことではなく。
 憎しみはこれらの建物を打ち倒しました。
 愛とともにあることこそ、
 二度とこのような悲劇を招かない方法であることを
 我々は忘れないでしょう。
 どうぞ正しい道をお示しください。
 それを知るとき、
 我々はよりすばらしい生を生きることができると
 信じます。
 その道はつらい上り坂かもしれません。
 石に覆われた荒れた道かもしれません。
 しかしいつか重荷をおろし、
 主の声を聞くでしょう。
 やがて至る頂上には
 美しい風景があります。
 神の平和はすべて
 あなたに向かって開かれています。

  ニューヨーク市警察 警官

 私の拙い訳文では、この文章のもつせつないまでの迫力が伝わらないことが残念です。英語のわかる方はどうぞ原文だけ読まれてください。

 去年5月、ニューヨークに旅行した私の目的のひとつは「グラウンド・ゼロ」を見ることでした。私の手元には、2000年12月31日に撮った新世紀を迎えるワールドトレードセンターの写真があります。世界を見下ろすかのごとくそびえたつふたつの、絢爛たる現代の「バベルの塔」。それはまさにキリストの時代より2000年の人類の到達点にも見えました。それが多くの人びとの命とともに一瞬にして消え去った、あの悪夢のような出来事。
 先のニューヨーク旅行からちょうど5年。以前と同じ場所に立ち、まったく変わってしまった風景を見て、私はなにを感じるだろうかと思ったのです。

 なにも感じませんでした。時間とかわいた風が広々と開いた空間に流れているだけでした。ただなにか喉につまったような気がしました。もしかしたら、まだそこに漂う独特の匂いのせいだったかもしれません。

 それからずっと、指の皮膚の中に浅く潜り込んだトゲのごとく、痛みはしないのに、ときどき浮上してくる「グラウンド・ゼロ」の風景に、「なんだろう」と思い続けてきました。
 今日、1枚の写真の中のこの文章に会い、思わず手帳に書き留めました。PCに打ち込んで訳しながら、さんざん泣きました。涙がこぼれてこぼれて止まりませんでした。ようやく、私の中で「あの風景」への思いが言葉になったようです。その言葉が他人さまの言葉を借りて、というのが、書く者として情けないかぎりですが。偉大なるかな、市井の詩人。

 壁に白いペンキで下に行くほどに斜めに書かれた文章は、ただの落書きにしか見えません。いずれ、時間が消してしまいそうな儚いものです。ただ歩いているだけでは見落としてしまいそうな、この文字に気づき、カメラにおさめられた織作女史にプロカメラマンの目を見ました。
 そして「写真とは記録するもの。今の瞬間の存在を焼きつけるもの」という、写真の原点を再認識もした次第。

 この日、あの1枚に出会えた導きに感謝します。

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