Dairy for Paranoid

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03.11.30 Sun.  キーボード破壊事件…何ごとも諦めが肝心   2004.1.21 1:16
 ふらふらのぴよぴよでオールナイト・イベントから帰ってきた午前7時。冷蔵庫から「はちみつカル○ス」(商品名は違ったような気がしますが、要はそういう飲み物)の紙パックを取り出し、グラスに注ぎ、帰宅後の習慣でPCの前に座ります。
 乳白色の「はちみつカル○ス」をちびちびっと飲みながら、PCソフィアが起動するのを眺めていました。アイコンが整列するのを待って、手に持っていたグラスを置き、メールをチェックします。DMしか来ていません。「じゃあ掲示板をチェックして寝よう」とマウスを動かしたときです。
 手の甲がたまたまキーボードの前に置いていたグラスに当たりました。いつもなら、キーボードから離して横のほうの、手が当たりようもないところに置くのですが、このときはたまたまキーボードの前に置いちゃっていたのです。
 グラスはゆらりと円を描きながら揺れ、液体がガラスのふちを越えて、キーボードに降りかかります。慌ててグラスをつかみ、倒れる前に立て直しました。けれど、黒いキーの上には乳白色の水滴や水たまりができています。慌ててティッシュで拭き取りますが、よりにもよって「はちみつカル○ス」です。妙にネバネバします。
 とりあえずマウスをクリックしてPCソフィアを閉じ、家具やテレビなどを拭くのに使っている、使い捨てウェットペーパーを引っぱりだしました。キーを拭き上げ、キーとキーの隙間は爪楊枝にウェットペーパーを巻いて走らせます。
 ざっと見て「OK」と判断し、もう一度PCを立ち上げようとキーボードの起動スイッチを押しました。プチッ、ブーンと起動音がします。次の瞬間、プチッ! 「あ!?」。そう、起動途中でシャットダウンしてしまったのです。もう一度、起動スイッチを入れても、プチッ、ブーン、プチッ! 起動音がした瞬間、閉じてしまいます。画面は灰色のまま。

 これまで4年間、PCソフィアを使ってきました。その間、キーボードの前でコーヒーをすすったり、ラーメンをすすったりしましたが、これまで一度もこぼしたり、跳ねさせたりしたことはありませんでした。
 またよりにもよって、日ごろ飲んでいるコーヒー(ブラック)や日本茶ではなく、前日に初めて買ったところの、いつもは飲まない、甘い、ネバネバした「はちみつカル○ス」を、なぜこぼすんだ!>自分。
 自分をののしったところで、「はちみつカル○ス」を呪ったところで、こぼれた液体は元のグラスに戻りません。まさに「覆水、盆に還らず」(ちょっと違う)。

 寝不足でババロアのようになった頭で、「キーをはずして拭けば、なんとかなるかも」と考え、爪楊枝で引っかけて片っ端からキーの「頭」を飛ばしていきます。それはもう気持ちいいくらいにポンポンポンッと。後ではめなおさなければならないことなぞ考えていません。ひたすらポンポン、キーの頭飛ばしを楽しみました。
 露になったキーボードの地の部分には、案の定、そこここに水気が残っています。「思ったより豪快にこぼれてたんだなあ」と溜息をつきつつ、ウェットペーパーで拭き、もう一度起動スイッチを押しました。
 プチッ、ブーン……プチッ!
 ……PCソフィアと当時に私の頭の神経もプチッと切れたので、一度眠って落ち着くことにします。


 起きたのは15時。前夜の氷雨が嘘のように、やわらかな日ざしがレースのカーテンの淡い影を床に描く晩秋の午後です。
 しかし、私の頭上には暗雲が立ち込めています。キーの「頭」がすべてはずされたキーボードと、大量の黒い四角いキーの「頭」の小山。裏側を見ようとキーボード本体を持ち上げてみたら、なんと机の上にキーボードの形どおりに乳白色の液体が盛り上がっています。「ああ!?」
 雑巾を持ってきて、その上にキーボードを置くと、乾いていた雑巾がじんわり湿ってきます。
 ちょっと待たれよ!
 なになに? なぜこんなに液体がしみ出してくるんですか? もしかしてこのキーボードから湧いてるんですか!? つーか、いったいどれだけの量をこぼしたんだ?>自分。

 ひっくり返してみたら、スケルトン仕様のキーボードの底を走る乳白色の影。これはもはやダメ? あかん? 再起不能? でも、でもでも、万が一復活するかも、かも〜。往生際悪く、取り出したるはプラスドライバー、サイズ各種。即行でキーボードの分解にかかります。乳白色の影を追っかけて、カバーをはすし、中仕きりをはずし、配線をはずし、どんどん分解していって、行き着いたところはキーボードの基盤。まあね、ここまで濡れていたら、もうあかんです。水でもあかんのに、「はちみつカル○ス」ですからね。ネバネバ、ベタベタ。それでも、水分を拭き取って、はずしたネジをまた締めなおしていきます。途中、極小ながら各種、各サイズあるプラスネジが、どこにはまってたのかわからなくなったり、絨毯に落としたネジを毛足を掻き分けて探すハメになったり、イロイロありましたが、もう一度組み上げました。
 これが最後と、キーボードの起動スイッチを入れます。もう祈るような気持ちで。
 プチッ、ブーン……カチッ、カチカチカチ……。
 おおおおおっ! ちょっと立ち上がりましたわよ! 見てくださいましよ、奥様!<誰!?
 やるじゃん、やれるじゃん、偉いじゃん、オレ!! 誰かほめてください。ブラボー!!!


 ……その後の展開は、当時「掲示板」をご覧になった方はご存じのとおり。Z、X、Cのキーを打ってもまったく反応せず。正常に反応するキーも、漢字変換ができません。記号を打てば、奇怪な矢印マークが飛び交い、テンキーの4を打てば45と打たれる始末(なぜに二ケタ!?)。思わず「ドとレとミとファとソとラとシのおとがでな〜い」とクラリネットの歌が口をついて出てきます。もちろん、『アルジャーノンに花束を』でも可。
 すっかりステキにドのつく阿呆になり下がったキーボードを前に、結局買い換えを決意せざるをえませんでした。……10時間におよぶ私の努力を返せーっ! ごらぁ!!!

 PCの前で「はちみつカル○ス」を飲んではいけません。被害甚大、脱力絶大です。本日の教訓でした。がくり、ばったり。(新宿電器店街への)旅に出ます。探さないでください。

03.11.29 Sat. キーボード破壊事件…そして素地は整った  2004.1.6 5:53
 テアトル池袋でのイベント当日です。
 オールナイトのアニメ上映会は過去、一度だけ経験があります。それは『うしおととら』OVA上映会。ビデオアニメの1〜4話を上映、合間に声優やスタッフのトークショーや、原作者である藤田和日郎の挨拶などがあったと思います。そのプログラムの中に「『うしとら』関係者によるコスプレショー」というのがありまして、あろうことか、ニュー○イプ編集部の『うしとら』担当、つまり関係者として私もショーに引っ張り出されたのです。OVAオリジナルキャラ、妖怪「円」のコスプレで(笑)。とはいえ、さほど奇矯な姿ではなく、上下黒のスーツにネクタイをしめた男装で、ビニール傘を回しながらの登場でしたが!(「円」は「回転」の妖怪なのです) ちなみに、このとき東芝EMIのイノ○タ氏がとら、アニメ○ィア編集部の『うしとら』担当のミ○マ氏がヒョウ役だったような。ヒョウと撮った写真があったりな。
 ……若気のいたりです(苦笑)。


 そんなことをつらつら思い出しながら、冷たい雨の降りしきる中、池袋に到着。会場に行くまでにファストフード店で軽食を食べようと思っていたら、12時過ぎにはどのファストフード店も終了していることが判明。マクドもスタバも終ってますよ! OUCH〜! まさか飲み屋に入るわけにもいかず、くうくう鳴く空きっ腹をかかえて会場へ。朝までエグゾーストせずにもつか、少々不安でした。

 このイベント、そもそもロマノフ比嘉作品『URDA-ウルダ-』の上映会が主格。比嘉氏が自分のサイトで連載?していた個人制作のアニメ作品が、めでたくメジャーレーベルからDVDで発売される、その記念イベントだったのでした。
 スクリーンにシーンを流しながら比嘉監督がコメントをつけていくトークショーは、特に第2次世界大戦時のドイツ軍のミリタリーに興味のある方は必聴もの。「ほおおお〜」な裏話も満載で、おもしろかったです。
 作品の内容は、第2次世界大戦時のドイツに、時空航行が可能なアメリカのスペースシャトルが現れる、いわゆるタイムスリップもの。そのシャトルで過去を操作し、戦局をドイツ軍に有利に動かそうとするナチス・ドイツの女性高官と、シャトル乗組員の少女を守ろうとする女性二人のレジスタント?の物語。タイムスリップものとしては一筋縄ではいかず、またバディ(相棒)ものっぽいテイストもありです。自主制作ならではのこだわりと荒唐無稽さが、いっそ快感です。3Dポリゴンのキャラクターの動きもおもしろかったです。
 比嘉監督の作品は、以前に下北沢の映画館で新海誠の『ほしのこえ』の併映で、『ONEDAY, SOMEGIRL』と『SOMETHING』を観たのですが。その2作品以上に『URDA-ウルダ-』は内容も技術もエンタテインメントになっていて、それもまた興味深かったです。同じところに止まってはおられないのだなあと。

 そのあとは、私がクライマックス10分間を見逃した回を含む、アニメ作品の上映会でした。実は第1話も見逃していたのでラッキー! やはり大きなスクリーンで観ると、気づかなかった画面の細かな内容や、銃の音にもこだわりが効いているのがわかりました。

 そんなやこんなで午前5時ごろに解散。空腹と寝不足で、船から下りたあとの陸酔いのようなくらくらした気分で帰路についたのでした。

03.11.27 Thu.  キーボード破壊事件…その序章      2004.1.6 5:10
 本日は某アニメプロダクションにて、深夜に放映しているアニメ作品の監督のインタビュー取材でした。
 明らかに少女が銃を持って闘うところに「萌え」があり、そこが作品の人気を呼んでいるのでしょうが。まさに、そこが私が萌えられない部分なので、取材の始めはテンション低い感じでした。暗闇の中を壁伝いに動く感じで、手探りしながら質問を繰り出すような。
 結果としては、作品に流れる背徳感やヨーロッパ映画的な映像の作り込み、現地ロケについてなど、気になっていた部分をお聞きすることができて、私としてはかなり満足。けっこう突っ込んだ質問にも真剣に答えてくださった監督さんに感謝です。さて、読者にとっては……と、いうと、うーん、どうでしょうね。私と同じ感覚を持っている方なら、かなりおもしろい記事になったと思いますけれど(苦笑)。

 さて、取材の際に「深夜放映なので録画して観てるのですが。ここ2回ほど、バレーボールの世界選手権のおかげで放映時間がずれて、最後の10分くらいが切れてしまって、クライマックスが観れなかったんですよ」と、監督と番組のプロモーター氏に愚痴った私。すると、「オールナイト・イベントで番組の1〜4話を上映するので、よろしかったら観にきてください」と、招待券をいただきました。
 テアトル池袋にて24時30分から始まるイベント。期日は明後日、土曜日の夜です。「夜遅いですし、終わるのは早朝なので、無理にとは申しませんが」のお言葉に、「いえ、もちろん行きます!」と答えた私は、たぶん根はイベント好きなんやろうと思います。

03.11.24 Mon.  これがアニメのアフレコだ!       11.29 4:49
 渋谷で朝10時からアニメのアフレコの取材です。
 スタジオに缶詰めになるので、「取材してる人間が酒臭いのもな〜」と前日のオフ会ではかなりセーブしました(つもりです)。そのかいあってか、自分ではアルコール臭は感じなかったのですが、実のところどうだったのでしょ〜(笑)。

 30分もののアニメのアフレコ。その手順を書きましょうか。
 まず集まった声優さんたちが前半15分パートの台本を、マイクの前に立って、モニターに映るアニメ画に合わせて読んでいきます。「テスト1」です。すでにこの段階で感情を込めて本番さながらに話されます。ただ、多少「出」のタイミングがずれても、言葉を噛んじゃっても大丈夫です。

 ひととおり読まれたあと、ミキシングルームでは、まず監督のチェックが入り、それからプロデューサーのチェックが入り、それを音響監督が自分自身のチェックも含めて、まとめて声優さんたちに指示を出します(原作者が来ているときは、原作者の意見も入ります)。セリフ自体の急な変更もありますし、立つマイクを変更したり、別録り(例えば、先生が話している最中に、他のキャラのセリフやモノローグが入る場合、先生の話は別に収録して、後で重ねます)の指示、台本にはない「走っているときの息づかい」や、セリフに込める感情の修正も行なわれます。

 そのあと、「テスト2」。音響監督からの指示をふまえて、声優さんたちがもう一度流します。監督とプロデューサー、音響監督がダメ出しをして、「本番テイク1」です。
 本番では、多少タイミングがずれても間違えても、そのまま流します。収録されたもので、気になるところをモニターのアニメ画と合わせて流して、チェック。「出のタイミングが違う」「感情が合ってない」「咽が鳴っている」「ノイズが入った」「セリフが転んだ」「時間のはみ出し」などがチェックされ、録り直しが必要な部分が2、3カットごとに再収録されます。
 音響監督が「○○さん、そこ、もっと遠くから呼びかけて」と言うと、声優さんは「はい、すみません」と立って、マイクに向かい、「アッスミ〜!」と叫びます。「もうちょっと遠くから呼び掛けて」と言われると、「アッッスミ〜〜〜〜!!」と微妙にドップラー効果も効かせて、さすがの距離感の表現です。階段を下りるようにという指示に、声だけで階段を下りながら話してる感じが表現されたり、ただただ感嘆。
 もちろん、監督の指示となかなか折り合いがつかず、何テイクも録り直す声優さんもいらっしゃいますが。でも録りなおすたびに感情が変わって聞こえるのは「うわ〜」って感じです。

 訂正のテイクが終わったら、別録り分を収録します。先生の話を5カット分、出のタイミングから終わりのタイミングがジャストで合ったのにはもうびっくりです! 先生のアニメ画は途中1カット入るだけで、あとはオフで流れるのですが、時間ぴったりにセリフが終わって、「プロやな〜!」と思わず心の中で拍手。

 最後が「ガヤ」。街の雑踏や教室のざわめきなどは、その場にいる声優さん全員がてんでばらばらにしゃべって収録します。別に打ち合せもなしで、咄嗟にセリフが出てくるのも「すっご〜い」です。「おまえ、どこから来たんだよ」「なんか人多いね」「だから彼女と文通してたんだ」「で、これからどうすんだよ」「ええ、席ないじゃん」「あ、オレの席、あっちだ」「おまえも来てたのかよ」とかなんとか、それが合わさるとガヤガヤとした雑踏に早変わり。教室などはこれで終わりですが、講堂などの広い空間のガヤは何度か繰り返して収録、それをミキシングで合わせます。音響監督が「マイク、シャッフルしようか」といえば、1番マイクで話していた何人かと2番マイクで話していた何人かが入れ替わったり、「じゃ、男子ガヤだけいこうか」といえば、女性の声優さんは壁際の席に戻って、男性陣と女性でも男子役を演じる方だけで「ガヤ」をします。
 「歓声」のときは、ピーピーと口笛が入ったり、2人ほどの「すごいじゃん」「やるよな〜」などの声をはっきり収録したものを加えて、「ガヤ」に合わせたりします。


 10分ほどの休憩を入れて、後半15分パートも「テスト1」「テスト2」「本番テイク1」「訂正テイク」「別録り」「ガヤ」と、前半と同じ手順で収録されます。
 最後は、主役の声優さんが残って、「次週予告」の収録。これはたいていセリフが収録現場で決まることが多くて、声優さんはたいへん。また15秒ジャスト(番組によります)で話さなければならないので、音響助手がストップウォッチを持っての録音です。あと、場合によっては「番組広告」や「商品広告」のセリフ録りがあったりまします。「私、○○。私の夢は○○○すること。毎日、訓練でたいへんだけど、いつかきっとかなえるよ。自分の力で! 『○○○の○○○』、毎週○曜日○時から放映中。みんな、観てね」みたいなのとか、「DVD、○月○日、発売だよ! みんな、観てね!」とかいう、キャラクターが宣伝するタイプの広告ですね。


 まあ、こんな感じで10時に始まったアフレコは15時までかかったりします。この番組は7話目の収録なので、主要キャラの声優さんは慣れておられるからこれくらいの時間ですみますが。初めてのアフレコや、1時間ものの収録はもっともっとかかります。
 それでも、スタジオ内に入って聞かせていただいているかぎり、退屈しないのがアフレコ取材。これが、声優インタビューとかの取材でスタジオ外でアフレコ終了待ちや休憩待ちしてると、何もすることがないので、時間がかかればかかるだけ退屈するんですけどね(笑)。


 帰りに、初めて渋谷のアニメイトに行ってみました。なんか、妙なところにあります。それにしても、さすがに専門店。幻の(完売した)『PALETTA Vol.2』や『Vol.8』が置いてありました。と言いつつ、自分の探し物はなくて、結局、場所と客層を見ただけで、何も買わずに出ちゃいました(笑)。

03.11.23 Sun.  憂鬱も吹っ飛ぶ!『CI☆5』オフ会    11.29 4:04
 某『特捜班CI☆5』のファンサイトのオフ会に行きました。そのサイトの管理人さんが上京されるのに合わせての約1年ぶりのオフ会です。
 今回はサイトの常連さんのお家での、『CI☆5』上映会+昼食会! 私の周りには過去、この番組のファンはいなかったので、ビデオも一人で黙々と観てました。それが5人の熱狂的なファンの方々と観るのです。どんな突っ込みが入るのかとワクワクドキドキ……いや、やっぱりスラッシュ系(日本でいうところの攻×受のことね)の突っ込みが入ったら、どう反応したらいいのかしらと思って。『CI☆5』に関しては、最初に観たのが子どものころだったせいもあって、実はそういう見方ができないのデス(笑)。

 でもそんな心配はナッシングでした。いやあ、皆さま、ファン歴が長くて、また同人誌を出されるくらい知識の深い方ばかりなので、いろいろ裏話や思ってもみなかった解釈などを聞かせていただきました。日本での放映でカットされたシーンとか、日本語訳とオリジナル(英語)はセリフがどう違っているかとか、この俳優は別のエピソードに出てるとか、出演者同士の人間関係とか(「この女優さんはゴードン・ジャクソンの奥さんなんだよ〜」)。でも、アブないほうにはいきませんでした。うふふ〜。

 メンバーの中に、キネマ旬報社から出ている『海外TVドラマファイル』を企画、ライターをされている方もいらしていて、びっくりでした。この本、チェックしていたので。自分の好きな番組が特集されたら買わなきゃって思ってたんですよね。

 13時に集まって、20時過ぎまで。観て、しゃべって、飲んで、食べて。自分でボージョレ・ヌーヴォー買っていって、自分で飲んでました(笑)。味と香りについては、あまり保存状態のいい店のではなかった(狙ってた専門店のは売り切れだったのです。くう〜)せいもあってか「100年に1度?」でしたが。なぁに、雰囲気に酔って十分堪能いたしました。本場・奈良からの「柿の葉ずし」を久しぶりにいただいたり(好物〜)、ケータリングで豪華なメニューのパーティーディナーに、サラダなどをご用意いただいて、ほんと終始食べてましたね。


 11月に入ってから、かなり人嫌いかつ厭世的になってたのですが。参加のお約束をしたのが「事件」が起こる前だったし、それに同好の方々の集まりならこれ以上落ち込むようなこともないだろうと混ぜていただきました。正解でした。おかげさまで、かなり吹っ切れました。人さまに不快にされた心は、人さまに癒されるものですね。なにがあっても、人は人と関係をもっていくべき生き物なのだなあとしみじみ思ったことでした。

03.11.21 Thu.  我は求め、訴えたり            11.29 5:33
 「週刊少年マガジン」の『GetBackers -奪還屋-』で、主人公二人が再会したので大喜び中。やはり銀次と蛮ちゃんが並んでいると安心します。銀ちゃん、また飛びつき抱擁に名前連呼してくれましたし。蛮ちゃんは、銀次に飛びつかれて嬉しそうだし。「蛮ちゃん、蛮ちゃん」連呼する銀次をひと踏みで黙らせてくれましたし。背景にお花トーンが貼られて、幸せそうです。何より。
 17日にはコミックス23巻も出ましたしね。ええ、密かに?深〜くハマッてますともさ(笑)。

 で、最近、『GetBackers』のことを考えると、条件反射のごとく口をついて出てくるのがコレ。「エロイ〜ムエッサイム エロイ〜ムエッサイム さあ! バランガバランガ 呪文を唱えよう♪」。そうです。あの『悪魔くん』のオープニングテーマです(実写はもちろんアニメも見てないのですが、なぜかOPテーマだけは歌えるのです。ふふふ)。

 「エロイムエッサイム」とは「Elohim. Essaim. Frugativi et appelavi!」(「エロイムエッサイム、我は求め訴えたり!」)という呪文の一部。これは、『The Black Pullet(黒い雌鳥)』という、一度も卵を産んだことのない雌鳥を使用する悪魔召喚術の中で唱えられる言葉です。『黒い雌鳥』は18世紀末に登場したとされるグリモワ(古い魔術書)の一つで、作者は不明。ネクロマンシー(死者降霊術)や精霊の召喚などを含み、たくさんのタリスマンの図版が必要な呪文などが書かれています。「エロイムエッサイム」については、「火の神」の名前だとか、「神よ、悪魔よ」とか言われてるようですが、はっきりしたことはわからないみたいですね。どなたか意味をご存じの方がいらっしゃいましたら、教えていただきたいです。


 閑話休題、なぜ『GetBackers』で「Elohim. Essaim. Frugativi et appelavi!」を連想するかと言いますと、ドイツの魔女の末裔の蛮ちゃんが「されば我は求め 訴えたり」って呪文を唱えるから(訴えている相手は「エロイムエッサイム」ではなくて、「蛇遣い座(アスクレピオス)」ですが)。でもって、なんとなくこの呪文の本当の力が試されそうな展開の予感がするからだぁね。つーか、ここまで大風呂敷を広げちゃったら、空の高みから降りてくるくらいの力でないと、滅多なことでは収拾つかないんじゃないですか。
 いよいよ「永遠の絆を奪り還せ!」編も佳境。今後の展開が楽しみです。楽しみがあるというのはいいですね。なんとなく日々に張り合いがあってv


 ちなみに、もし今『悪魔くん』と『ザ☆ウルトラマン』(アニメですよん。すっごい好きだった記憶だけがあるのです)の全話DVDが出たら、絶対買っちゃう! いや、マジで。

03.11.20 Thu.  The Sweet DynastyとBeaujolais Nouveau   11.22 3:37
 青山での打ち合せの帰りに、所長さんが香港に本店があるデザート専門店に連れて行ってくれました。その名も「糖朝 THE SWEET DYNASTY」。ダ、ダイナスティですか。なんかアメリカの大富豪のドラマ『Dynasty(ダイナスティ)』を連想しちゃいました。
 茶色の木製家具や建具と、暖色の照明で品よくまとめられた、香港っぽい店内。いくつかの点心を注文しましたが、どれも日本化されていない味で、おいしかったです。所長さんは香港本店に行かれたことがあるとかで、本店の味と比べておられましたが、私はロンドンのチャイナタウンにある中華料理店の味を思い出しました。

 ここの名物は「豆腐花」。日本のおぼろ豆腐に似た、やわらかい豆腐にフルーツを置いて、甘いシロップをかけて食べます。「豆腐料理」ではなく、デザートなのです。ドライアイスで冷やされたまま供されたので、凝った演出だなあと、ふわふわ沸き立つ冷気をおもしろがりながら食べました。しゃべりながらボチボチと食べていたら、ドライアイスが溶けてしまったんですね。すると、妙に豆腐臭いというか、大豆の匂いがきつく感じられて、いきなり醤油がほしくなりました(笑)。ドライアイスで冷やすことで、豆腐の匂いを抑えていたのですね。

 あと、インヨン茶(鴛鴦茶)、別名「紅茶珈琲」を初体験しました。ティーバッグに紅茶葉と珈琲豆粉を入れ、煮出したものらしいです。お味は、それだけで飲むと「……」でしたが、点心や豆腐花に添えると料理の味を引き立てます。料理に添えると、インヨン茶自体もおいしく感じました。不思議なお茶?です。


 本日、午前0時にボージョレ・ヌーヴォーが解禁になりました。今年の夏、ヨーロッパは猛暑に襲われました。そのおかげでブドウの糖度が増して、2003年のワインは100年に1度の上々の香と味なのだとか。値段も2000円〜2500円くらいでお手ごろ。私も試してみようと思っています。

 そんなわけで、ちょっと落書きしてみました。アカさまのきり番リクエストにも半分応えたつもりです(笑)。ちょっとペン入れとか色をつけるには道具がないので、とりあえず鉛筆画。(というのをUPしていたのですが、気がすんだので削除しました。ご高覧くださった皆さまには、ありがとうございました m-_-m。 2004.1.12)

03.11.19 Wed.  何度目かの「日記」再開        11.22 2:48
 古い知り合いとの飲み会でした。もっぱら赤ワインで。ボトルのメルロとデキャンタのハウスワイン。もう1日遅かったら、ボージョレ・ヌーヴォーがいけたかも。
 終日、しんどさが抜けなくて、テンション下がりぎみ。酔うとハイ・テンションになるはずなのですが、気分は盛り下がったままでした。飲み会が楽しくないのは、14日の件を引きずってるからなのか。どうでもいいようなことを5時間もしゃべってましたね。結論、「他人の価値観はいろいろ」(苦笑)。
 私は終電で帰りましたが、あとの二人は午前4時ごろまで飲んでいたのだとか(一人はお酒がダメなので、ソフトドリンクで)。すごいなあ。私はもうそんな無茶はできません。


 会う人ごとに「9月の『散々の日、散財の日』はもう読み飽きた」と言われて幾星霜(笑)。とりあえず書けるだけ書いていこうと、もう何度目かの「日記」再開です。
 今回の休止中は、何人かの方に「おもしろい」「読みたい」と言っていただけて、とても嬉しかったです。でもちょっと「日記」的駄文の書き方を忘れてるので、11月の「日記」はおもしろくないかも。「継続は力なり」という言葉をしみじみ噛みしめます。
 やっぱりテンションというか、ノリを戻すには時間が必要みたいです。ふうう。

03.11.16 Sun.  「コミティア」に参上!        11.28 2:38
 打ち合せに行こうと道を歩いていたら、突如、携帯電話が鳴りました。着信表示を見たら「公衆電話」。「?」と思いながら出たら、知り合いの方からのSOS電話でした。
 「実はいっしょに来るはずだった方が来れなくなったので、今から『コミティア』にいらっしゃいませんか?」「はい?」
 いや、ほんと、私は同人誌のイベントに参加したことないんですよ。大学のときでも学祭含めて両手で足りるほどしか行ったことなくて。社会人になってからは、昨年のコミケが初めて。なので、とっさに「『コミティア』ってなんだ?」というところから、頭脳内検索開始。「ああ、創作(オリジナル)専門の同人誌販売イベントで、今回は今市子の原画展をやってる」と検索終了(それでも、これだけ知ってるんだ。ふ〜ん)。
 とはいえ、基本はおもしろがりな性格ですから。「事務所に寄って、仕事が片づいたら行きます」とあやふやな返事をしながら、結局、新宿に向かってました(笑)。去年の12月から、新宿から東京ビッグサイトまでは随分便利になったのです。JRの埼京線から、1時間に数本、新木場までのりんかい線に乗り入れる車両ができまして、それに乗れば「国際展示場前」まで一直線。1時間もかからずに行けます。去年の夏コミに2時間近くかけて行ったのがウソみたいです。

 おかげさまで13時前には着いて、ブース内に座ってました。すでに午前中にその方の本はほどんど売り切れてしまっていたので、やることといえば、前を通る人で目の合った方々にペーパーを配るくらいだったのですが。久しぶりにお会いするその方とおしゃべりして、差し入れのクッキーを食べて、差し入れのマンゴープリンを食べて、「はちみつゆず」(とゆ〜飲み物があるのです)を飲んでました。結局、私の「コミティア」初体験はしゃべって飲み食いして終わったという(笑)。あ、でもお客さまお一方に「新刊は完売してしまったんですよ〜。ぜひ通販か次のイベントでお求めください。詳細はこちらのペーパーをどうぞ〜」なんて営業スマイル付きでご案内させていただきましたか。
 ついでに今市子の原画展も横目で見て参りました。カラーインクで描かれているのでしょうか。すごく美しかったです。やはりナマはいいなあvv 律っちゃん、きれい〜。


 そのあと、新宿でお茶して、まったりおしゃべりしました。
 東京ビッグサイトみたいな大きなところで、ブース(スペースというのかな?)に入って売り子の真似事やったのも初めてで、なんだか楽しかったです。お誘いいただいて、滅多にできない体験をさせていただいて、ありがとうございました m^_^m>某方様。

03.11.15 Sat.  通販生活のススメ?           11.29 3:42
 取材週間が始まる前に、美容院に行きました。けっこう混んでいたので、女性週刊誌を開いてみました。私にとって約3カ月に1度行く美容院は「女性週刊誌を読むところ」なんですね。絶対、自分で買うことのない雑誌なので(笑)。
 9月上旬の発売号の巻頭グラビアに目が止まりました。「資生堂の歴代CMソングがCDに!」。化粧品会社のCMソングのCDはノエビアの『コスメティック・ルネッサンス』とかカネボウの『beautiful〜彩美曲〜』とかがありますが。資生堂のは今まで見たことがなかったので、興味津々。歴代のポスターとキャッチフレーズ、曲名と歌手名がまとめてあって、昔懐かしく読みました。CDは「紅」と「白」の2枚で、タイトルに「椿」がつく。その情報だけ頭に叩き込みました。


 近くのCDショップで簡単に見つかりそうになかったので、早速Amazon.co.jpで「紅椿」を検索しました。が、サーチできず。「椿」のついた演歌の曲名が並びます。「アンコ椿は恋の花」とかさぁ。「Amazonでは扱ってないのかなあ」とGoogleでサーチしても、やはり出てきません。「資生堂」で検索して資生堂のサイトに行っても、CDの情報はなし。
 「ん〜、困ったなあ」ともう一度Amazonに戻って、「CMソング」で検索。出てきたタイトルをボーッとスクロールしてみたら、『音椿〜the greatest hits of SHISEIDO〜紅盤 』の文字が。……『音椿』? まったくもっていい記憶力です。どこが「紅椿」じゃ(最近、そういう勘違いが多い雑文堂です。やばい〜ん)。
 収録曲を調べたら、『音椿 紅盤』は「揺れるまなざし」小椋桂、「時間よ止まれ」矢沢永吉、「夢一夜」南こうせつ、「燃えろいい女」ツイスト、「め組のひと」ラッツ&スター、「これが私の生きる道」Puffyなど17曲。『音椿 白盤』は「君のひとみは10000ボルト」堀内孝雄、「蜃気楼」クリスタルキング、「い・け・な・い ルージュマジック」忌野清志郎&坂本龍一、「朝日のあたる道」オリジナル・ラヴ、「TOKYO FANTASIA 」 山下久美子など17曲。私が聴きたかったのは「君のひとみは10000ボルト」なので、『白盤』買い決定です(笑)。


 そんなこんなで、すっかりAmazonでのお買い物が板につきました。AmazonからとNissenからの、通販独特の小さなダンボール。「何かに使えるかな」と積んであるその風景は、遠藤淑子のコミックス『いつか夢の中で』(白泉社/花とゆめコミックス 全2巻)に出てくる通販好きの姫の部屋のようです。
 まあ、便利なんですけど。Amazonで気に入らないのは、商品に定価のほかにユーズドの金額を明記していたり、私のAmazonでの買い物を累計して、「雑文堂さん、¥66,270で商品が売れます! Amazon.co.jpで購入した商品を出品しませんか?」ってユーズドオークションを奨励しているところ。
 「買って失敗したな」と腹立ちまぎれに、あるいは引越しなどで資源ゴミに出すくらいならと、本を古本屋に売ることはありますが、基本的に飽きるような本やDVD、CDを買う趣味はないので。それにユーズドは作った人にお金が入るわけでもないので。リサイクルの観点や絶版品を手に入れるには有用な手段ですから否定はしませんが、あんまり堂々と奨励しないでほしいな〜と思う次第です。

03.11.14 Fri.  「社会人の約束」の後始末        11.23 3:34
 11日の「日記」のとおり、●●君が上京してくる14日です。先に「14日に夕食を」の件について、返信で「14日の件、了解。空けておきます」のメールを出した私。この件については、自分のつき合いの悪さを反省するところもあったので(笑)、14日は名古屋から来る彼のためにも、うっかりメールで私に不要なことを知らせために、○○さんにも私にも謝るはめになったメールの送り主Sさんのためにも、空けておこうと思いました。

 その後、14日19時から編集会議の予定が入ったのですが、「都合が悪い」と断り、会議を17日に延ばしてもらいました。ある意味、「仕事人としてど〜よ」なエピソードを交えつつ迎えた14日。
 その前日まで連絡を待ちましたが音沙汰なし。13日の夜に「明日の件、どうなりましたか」とメールを入れると、すぐに返ってきたメールで「●●君から連絡がこない。新幹線に乗ったら連絡くれるよう伝えた」とのこと。
 14日の午前中、夕方と連絡を入れ、イライラしながら連絡を待ちました。19時半には仕事も片付いたので、「結局、私はどうしたらいいの?」とメールを入れると。「私はまだ仕事中です。なおかつ、●●君はダブルブッキングで親戚の人と食事中です。●●君からそちらに連絡いっているものと。とりあえず、今日はなしということで」。うわはははは〜。そ〜ゆ〜オチかい!

 これが「社会人の約束」なんだとつくづく感じ入った次第。約束だからと私は仕事を早く終わらせたけど、あなたはまだ仕事中だったのですね。私用メールで煩わせてごめんなさい。●●君からは未だに何の連絡もございません。


 そんなわけで、11月の私に妙に厭世感が漂っていたとしても赦してやってくださいませ。さすがに旧友3人がこぞってかましてくれた不愉快3連発に、にこやかに立っていられるほど、人間ができてはおりませんもので。

03.11.11 Tue.  「御招待」の後始末           11.23 2:57
 まだ実家で引越し作業をしていたときに入った1通のメール。そこから私の不愉快が始まりました。
 まあ、結婚式や結婚披露宴あるいは二次会に誰を呼ぶかというのは、誰しも頭を悩ませるところとは、経験された皆さんが異口同音におっしゃることですが。

 そのメールには「○○さんが帰国して、結婚披露の食事会やるそうなんだけど、出席しますよね。お祝いどうしますか? 先日から●●君と、式に出ない場合はどうしたらいいんだろうって話してて。それと、●●君は14日に東京に来るそうなので、時間があれば夕食でもご一緒しませんか?とのこと。忙しいとは思いますが、連絡いただけますか?」とありました。
 ところが、その食事会のお知らせ、私はもらっていませんでした。取り急ぎ、その連絡をもらってない旨を伝えました。もし手紙で来ているなら、帰省している私の手元には届きません。引越し作業を途中にしたまま4日に東京に帰ったのは、仕事の件もありましたが、その手紙が来ているかも気になったからでした。帰ってポストを見ましたが来ていません。大家さんに帰宅の報告がてら、郵便物を預かってもらってないか尋ねましたが、ポストにあるものが全部だとのこと。


 3日後、先にメールをくれた方からの連絡で、早い話が、私は招待されていなかったことが判明しました。「○○さんの説明では、レストラン側の都合で人数制限があったそう。早めに連絡を、と思いつつ、旦那さんの実家に行かなければならなかったり、帰国準備やらで連絡できずじまいになったそうです。『雑文堂さんに気を悪くしないでください』と伝えてほしいとのことでした」。
 う〜ん。なんつーか。他の2人に連絡が取れてる時点で、「連絡できずじまい」という言い訳は全然言い訳になってない気がするのですが(苦笑)。メールをくれた彼女も●●君も○○さんも私の英国時代の知り合いで、そのうえ私を含めた4人ともお互いを知っています。そういう間柄のうち2人を呼んで1人を呼ばなければ、いずれにしても「招待してなかった」ことはバレると思うのですよ。……暗に言いたいことがあるのか(笑)。
 まあね、○○さんと他のおふたりのつきあいがどれくらい深かったかというのは推察しようもないので、つまり「そういうことか」と思うわけですが。でもね、「気を悪くするな」といわれても、そりゃ「気が悪い」わ。これを書いている今日現在に至るまで、フォローもないとなればよけいにね。


 と、つくづく冠婚葬祭のむずかしさを、身をもって悟ったりして。ついでに『眠れる森の美女』の、悪い魔法使いの気持ちもわかったかも(ふふふ)。
 実のところ、私をよく知る方はご存じのとおり、私はとても人づきあいが苦手です。そういうところが積もり積もって報いになってきてるんだろうなと思ってはおりますが。やはり気分のいいものではないわね(苦笑)。

03.11.7 Fri.  『DEAD LEAVES』試写会         11.28 1:27
 ご招待いただいて、19時から『DEAD LEAVES』の試写会に行ってきました。場所は渋谷のライブハウス「Club Asia」。来年早々に劇場公開予定の、プロダクションI.G制作のアニメ作品です。ちなみにPG-12です。子ども向けではありませんので、要注意(笑)。

 30分前に行ったら、店の前は列ができています。PRESS(取材)なので取材受付をすませてから、店内へ。ホイヤにバースペースがあり、本日は試写会に来た全員にワンドリンクのサービス付きです。ジントニックを受け取って振り向いたら、物販ブースにとても懐かしいお顔が! もしや、かつて『アルスラーン戦記』のムックでお世話になった色彩設定の水田信子さんでは!? なぜこんなところでスタッフやってらっしゃるんですかーっ! 「元ニュープイプの○○です」(この言い方もな)と声をかければ、「そうじゃないかと思ってたんです。日本に帰られてたんですね」と答えていただいて、感激! 覚えていていただけて、うれしいです!!


 混んできたので、ご挨拶も早々に会場内へ。イス席なしの立ちっぱなしです。ジントニックをちびちびやりながら、開演を待ちます。今石洋之監督の挨拶が終わって、いよいよ上映開始!
 まあね、ここで普通なら、観た感想を書くんでしょうけど。一言で言うなら「すげえよ!!」。アニメ技術もすごければ(アメリカンコミックのテイストで、なんと画面はコマ割りされたあげく、それがそれぞれ動く! すげえ)、そらもう「下ネタ」の連発だわ、どんどんキャラが死ぬわ(マンガチックにね)。パンフに「何も知らないで、この映画を見た人は『あちゃ〜』と思って諦めてください」と書かれてましたが、ンとに「あちゃ〜。そこまでやるの? やっていいの!?」つ〜感じでした。

 原作はグラフィックデザイナーの今井トゥーンズ。それを動きもすごけりゃ、放送禁止用語もすごい、バッタバッタとダークギャグ的に人死にもすごい作品に仕上げたのが、今石監督。『フリクリ』『アベノ橋魔法☆商店街』の作画監督を務めたあと、『DEAD LEAVES』が初の監督作品です。「初」がこれってのがまたすげえ。

 う〜ん。このスピード感と動きのキレと、ないようで実は深いストーリーは観てもらうしかないんですが。だんだんドラッグやってるような気分になります。映像もだけど、サウンドがけっこうクるんですよ。ついでにアルコールを入れておけば、かなりトリップできるんじゃないかと。寝不足で、昼・夜抜きの空きっ腹にジントニックを入れちゃった私は、かなり心臓とコメカミにキました。ドックドックって感じ(笑)。下ネタとダークギャグが許せる人で、アニメの動きのすごさに価値観を求める方は、ぜひ一度ご覧になるとよろしいかと。


 上映が終わってすぐに、作品のエンディングの楽曲を作曲したDJのSHINKAWAによる、DJサウンドの演奏披露がありました。どうやら主催者側の思惑では、映画を観たあとはこのサウンドで踊れ! トリップしろ!っつ〜ことだったらしいですが。あんまり映像がすごすぎて、踊るよりぽか〜んの気分でした。立ちっぱなしで疲れたのもありましたが、それより脳の情報処理と運動機能が分断されたような感じでね。演奏はスタッフや声優の挨拶が終わったからのほうが盛り上がったかも。


 そして、スタッフと声優の挨拶でとにかく話題に出たのが、「ち○こドリル」(というキャラ名。ええ、名は体を表わす。そのとおりの容姿です)。このキャラの声を当てられたのが飛田展男。『機動戦士Zガンダム』『機動戦士ガンダムZZ』のカミーユ・ビダン、『キャプテン翼』の若島津、昨年放映された『サイボーグ009』の004(アルベルト・ハインリヒ)の声優で、『GetBackers -奪還屋-』の赤屍蔵人役では声優仲間もびっくりの怪演を見せた方ですが。「ちん○ドリル」もすごかった。スケジュールが合わなくて、飛田氏は別録りだったそうですが、いやもう、違和感がなくシーンにはまってるところがすごいよ! 山口勝平(『犬夜叉』犬夜叉、『名探偵コナン』工藤新一)演じるテレビが頭のレトロや、洋画の吹き替えで有名な本田貴子演じるパンディ、『アキラ』の金田こと岩田光央演じる666はじめ水谷優子、梁田清之など、声優陣も超豪華!なのですが。中でも主役食うくらいに立ってました「ち○こドリル」。思わず連呼しちゃうよ、「ち○こドリル」! もうホレるよ!!


 なんつーか、「すごい」「すごい」ばっかりで取り留めのない感想?ですが、この取り留めのなさがこの作品なんです。常識やモラルや日常に凝り固まった頭をガツン!っと一発殴られたければ、この映画はぴったりだと思いますよん。

03.11.6 Thu.  英語のニュアンス            11.22 2:20
 打ち合せのときには、ざっと目を通してみて「そんなに難しい英単語はないし、だいたい意味はとれるし」と気軽に引き受けました。A4サイズに6枚の英文の翻訳。

 じっくり読んでみたら、とんでもない難物でした。まずwhateverなどの関係代名詞やso thatの多用で、やたら一文が長い! 「論文」なので意訳ですませるわけにもいかず、逐語訳に近い精度で訳していくと、妙に日本語が固くなって「翻訳英語」になってしまうし。米語というのもネックです。英語(British English)のほうがわかるんです。あと、この単語は辞書にある意味に訳すとニュアンスが変?とか。

 その際たるものが「Accountability」と「Responsibility」。どちらも日本語では「責任」と訳すようです。ただまあ、「Responsibility」は個々人が持つべき「責任」で、「Accountability」はひとつの集合体全体の「責任」、その中で特に説明責任をもつ人の「責任」という感じで辞書などには説明されているのですが。……合わない。この論文には、どうも違うニュアンスで使われているのです。もっと根本的に違うもの、なんですね。それに当てはまる日本語が思いつかず、思わず「掲示板」でヘルプを叫んでしまいました。

 すると、びっくり。早速書き込みやメールをいただいてしまいました。みなさん、辞書を引いて調べてくださったようで、申し訳ないやら、ありがたいやら。その節はありがとうございました。泣き言を見て、早速に応えていただけたのが、何より励みになりました。私の解釈が間違っていないという自信にもつながりましたし。
 いつも思うことですが、ネットの力ってすごいです。

 そんなわけで、ようやく仕上げて送りましたが。まだ30ページの翻訳チェックが残っています。

03.11.5 Wed.  みどりの黒髪              11.22 1:50
 すぐにも手をつけなければならない翻訳の仕事があるのですが。ベッドから起き上がることもできません。肋間神経痛と首から肩の痛みと頭痛と手足のだるさと。もうどうにもならないので、寝てました。ごめんなさい。ごめんなさい。


 いつだったか「掲示板」でお尋ねいただきました「みどりの黒髪」の由来。
 この「みどり」、いわゆる色の「緑」ではありません。「みどり」には青と黄色の間色、草木の葉のような色の意味がありますが。本来は「草木の新芽、また初夏の若葉」を表わす言葉でした。
 嬰児のことを「みどりご」といいますが、「若々しい」とか「瑞々しい」という意味で「みどり」が使われています。ですから「みどりの黒髪」は「若々しい黒髪」「艶々とした黒髪」のことで、決して「緑がかった黒髪」ではないのでした。

 こんなことを書いてますが、私自身「緑の黒髪」だと思っていました。だから漫画のカラー原稿で、黒髪を表現するのに、黒とテカリの部分(モノクロ原稿なら白になっているところ)に緑色が塗ってあるのを、「緑の黒髪ってこんな感じ」と納得していたのです。なんというか、黒なんだけど、光が当たる部分は緑に透けるというか。
 勘違いや誤解って常々あるものですよね〜(遠い目)。

03.11.4 Tue.  神棚のお引越し             11.19 3:14
 夕べから、訂正の出た仕事の原稿の修正版を書いていたのですが。父のノートパソコンを借りたものの、すでに私の部屋には机がないので、床に直に置いてキーを打ってました。そしたら、今度は首が痛い。肩もバキバキ。勘弁してください(泣)。

 やっと晴れたので、2日間で荷造りした荷物をどんどん仮住まいへ運びます。
 「弟がいる間にやろう」と言いながら、結局雨で移動できなかった神棚も、いよいよ仮住まいへ移します。仏間の天袋に、長さ半間以上、高さ50cm、奥行き50cmほどの家神の神棚が収まってるのですが。下ろしてみたら、案の定35年分のホコリが。中は掃除しますけど、外枠の上なんて天井ギリギリで掃除できなかったもんなあ。
 ホコリを払って、布で拭いて、ガラス戸のガラスをはずして、洗って干して。
 三宝荒神の社も台所の天袋から下ろして、拭いて。近いうちに清荒神へ参って、新しいお札をもらってこないと。あと、2階の納戸の天袋からも五輪塔みたいな形のご神体の入った神棚が出てきましたが。土地神なのだそうで。ううむ。
 家神の神棚を布にくるんで、父と私で仮住まいへ運びました。その姿、形はどうみても小ぶりの棺桶……。道行く人に不思議そうな目で見られました。
 祖母の遺影を最後に磨いて、とりあえず私の作業はここまで。

 14時過ぎに実家を出て、新幹線で東京へ戻ります。車中で爆睡してたら、いつの間にかケータイに連絡が入っていたもよう。18時に東京に着いてから気づきました。連絡を入れたら、「至急の翻訳チェックが!」って。あうあう。帰省前に預かった翻訳、これから取りかかるんですが。これも至急、もういっちょ至急。おうおうおう。

03.11.3 Mon.  思い出すこともあります         11.19 2:48
 まだまだまだやってます。シップが効いたのか、神経痛はましになりました。ふふふふ、勝ったな!

 本日は仏壇の中を整理します。いろいろ細々あるんですよ、仏壇って。
 見えるところでさえ、瓔珞、提灯、欄干、掛け軸3種、過去帳、過去帳台、位牌、ガラス板2枚、花立て、角香炉、線香立て、マッチ入れ、供物台、リン、リン台、リン棒、リン布団。
 引き出しの中を整理すれば、経や線香、木魚、木魚布団、鐘が出てくるのはまあ当然として。「いつのや?」というロウソクのセットやら、切れたまま修理してない念珠やら、お灸のモグサまで出てくるのは、お祖母ちゃん、貴女のせいですね。ついでにお祖父ちゃんの遺言状までしまってありましたぜ。これで未開封だったりしたら、『火サス』のネタ(それも横溝正史系)になったかもしれませんが。封筒の口は開いてました(笑)。
 母の父親の遺言状なので、そのまま母に渡したら、読んで「ふうん」と言ってまたしまいなおしてました。……えーと、それ、仏壇に入れたまま代々継いでいくつもりなの、もしかして?

 本日も雨なので、仏具類は実家待機。11月3日は「雨が降らない日」のはずなんですけどねえ。どなたか強力な雨女の方が出かけようとでもなさいましたか?
 まあ、運ぶ運べないの前に、まず「荷づくり」が先やろう。ということで、手つかずだった本棚や食器棚、パンドラボックスどもの片付けに着手。なんか写真のネガがいっぱい入った箱とか(アルバムに一緒にしとけ)。銀行からもらった調理用ラップやアルミホイルや布巾が詰まった箱とか。私や弟がお弁当が必要だったころのアルミカップとか。出てくるものの雑多さと、時間の超越加減はドラ●もんの四次元ポケットなんてメじゃないくらいでした。

 ある箱から、祖母が最後に入院する前に着ていた寝巻き類が出てきて、いろいろなシミに当時のことを思い出してしまいました。食事やお風呂などの日常生活がギリギリだったときのもの。使うこともできないので、全部捨てることになりましたが。
 母に「辛いことを思い出させたね」と言われました。そんなに顔に出てましたか。

03.11.2 Sun.  いつか終わる……よね          11.19 2:23
 まだまだやってます。引越し作業。
 何年前のかわからない、衣類やら床やらステンレスやら食器の洗剤類を片っ端から、捨てて捨てて捨てていきます。ああ、匂いで気分悪う〜。うぉう、容器の中で固まってる〜岩か〜。うわっ、なんか色変わって淀んでる、ぬるうっと、ねとうっっと、ギャー!!!

 小雨が降る合間をぬって、食器類を運び、先に運んであった棚に並べ……るのはいいんですが。仮住まいの食器棚はホコリっぽく、カビくさい簡易棚。つくりがちゃちなのでぐらぐら揺れます。ここに食器は並べたら、地震がきたら一発粉々。それに、こんなカビくさくっていいの?  そんなこんなで、チラシを床との接面にかませて安定させたり、拭いたり、置き面にシートを貼ったり。棚板の高さが変えられるようになってるんですが、小さなツマミが錆びて、穴から抜けません。カナヅチでぶっ叩いて、引っこ抜いて、別の穴に叩き込んで。なんか……音だけ聞いたら、壊してるみたいよ? 近所の公民館から、なぜか盆踊りの定番「明石音頭」だの「炭坑節」だのが聞こえてきて、カナヅチもノリノリで振ってしまいましたよ。なんなの?(>後で聞いたら、公民館で「盆踊り教室」やってるんだって)
 まあ、なんつーか、食器棚ひとつでえらい苦労なんですが、先生!(<誰!?)

 父と弟はカートを使って、実家から仮住まいのアパートまで荷物を運びます。でも雨がパラつくのではかどりません。そして弟は土・日と手伝って、夜には妻と子どもの待つ自宅へ帰ってしまいました。……まだ、作業がかーなーり残ってるんですが!

 肋間神経痛、絶好調! 三食、食後は鎮痛剤ってありさまで、とほほ。シップ貼って寝ます。

03.11.1 Sat.  引越しパワー               11.19 1:45
 I ama mushroom.
 On whom the dew of heaven drops now and then.
  - From "The Broken Heart" by John Ford

 私は……きのこ。
 おりおりに私のうえに天の露、降る。
  -「失恋」ジョン・フォード

 神無月です。八百万の神様は出雲会議のため出雲大社および佐太神社へお出かけです。そんな2003年秋のことでございます。

<今日までのあらすじ>
 阪神・淡路大震災のおかげで土台が狂い、落ちた屋根や瓦は当時に修繕したものの、年々ひずんで建具は動かないわ、雨漏りの範囲は広がるわ、トイレの水漏れは直らないわ、果てはキッチンの湯沸かしが水道管の水圧が変わったせいで温度が定まらず、風呂釜まで壊れた、築35年の実家。
 建て替えの話は随分前から出ていたものの、祖母の病気やら何やらがあり、延び延びになっていたのを、今年5月に今の家を壊し、今年中に新居を建てると聞いたのは、迎春の言祝ぎを交わした今年1月の元旦のことでした。「一年の計は元旦にあり」をまさに実行したわけですが。「予定は未定」とはよく言ったもの。
 5月に取り壊すはずの家は、11月1日の今現在も建っております。ようやく11月7日に取り壊し、来年5月には新居が!?というスケジュールが決まったのが、9月も末日のことでした。
 「人手がいるか?」と尋ねれば、「別にいらないけど、100mほど離れた仮住まいのアパートに荷物運んでほしいかも」とのこと。「だったら、実家も見納めやし、一度帰るわ」と言ったものの、まあ、楽ができるとは思ってませんでした。なにせ私の両親ですからね。ギリギリまでイロイロ溜めてるんだろーなーとは、DNAを考えれば容易に予想のつくことです。そこはかとなく不安にかられながら10月31日の深夜に帰省したのであります。
<あらすじ 終>

 さて、一夜明けてみれば11月1日。5日に引越し業者のトラックが来て、トランクルームと、仮住まいへそれぞれ荷物を運ぶってのに、いまだ荷造り終わってないのはどういうこと!? 本棚やら食器棚やら棚5つ分、モノが豊富に詰まってます。え、今日楽器店がピアノ預かりにくるんだったら、応接間はピアノを外に出せるくらいの空間は空けとかなあかんのとちゃうん? えとえと、なんか中身さえ書いてない、何年ごしで開けてないのかわからんようなダンボールがいっぱいあるんですが!
 さすが築35年。随所にパンドラボックス(開けちゃならねえ箱)が散乱しておる。賞味期限切れ(←違う)の靴用、靴下用、携帯用のカイロが箱いっぱい詰まってるんですが、どないしますの、これ?

 父は本年1月からやってたはずの「自分の荷物の片づけ」続行中、1泊2日で手伝いに来た弟は自分のオーディオ器機の梱包作業に夢中なんですが!? おかしい。私は食器やトラックで運ぶほどではない細々したものを運ぶ要員だったはずなんだが。なんか、祖母のやら母のやら衣装を箱詰めしたりしてます。得体の知れない箱を開けたりしています。ははは……。ああ、私は引越し慣れてますから、荷詰めは早いよ。特に壊れものではない、服とかはね。

 まあ、私もね、トランクルームに預ける自分の荷物を整理しなおしたりしましたけどね。いや、時間が経つと、資料で必要な本とか、読みたくなった本が出てきて、書籍の入ったダンボール、片っ端から開けて探してみたり。……何をやってるんだか。
 その挙げ句、腰と背中がアイタタタ……。ちょうど寒暖の激しい時期到来で、持病の癪、じゃなかった肋間神経痛がイタタタタ……。ちょっとシャレにならない痛さです。


Made with Stone Diary



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